6,“彼女”の日記
わひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
(精神崩壊気味。)
これ書いてるの深夜です。
リリアーネの文字はすごく綺麗で、読みやすかった。
なんで場所がわかったかって言うと、「昔お父様に貰った本型の日記」ってゲームでリリアーネが言ってたから。
まだ同じの使ってるとしたら本棚にあるだろうし、隠すなら1番上!
そして取りやすいように机の近く。
我ながら良い推理ね!
日記は分厚くて何冊もあるみたいだけど、今見たいのはパーティーでする芸の情報だから、最新日までとばす!
「えーと、あった、これだ!」
○月✕日
“親愛なるArtemis”
明後日は待ちに待った魔法披露。
お父様やセシルを驚愕させられるように頑張らなくちゃね。
氷の魔法で、空中に模様を描くの!
難しそうに見えて結構やりやすいのよね。
美しいものにするわ。
氷魔法は人を怪我させやすいから気をつけるわね。
明後日が楽しみね。
それじゃあおやすみ。
“あなたのリリアーネ”
「ってことは、ア〇雪みたいな感じか……。
手から氷魔法をピューって出して……。」
……ってか魔法の使い方!
それが分からなきゃ何も出来ない!
「もっと前のページを探して…………あった!」
えーっと、“氷のイメージをしながら呪文を唱える”。
簡単そうだけど、その呪文が読めない……!
ワンチャンイメージだけでいけないかな……?
「えいっ!……ってうわあっ!」
氷が吹き出した……!
もうびっくりするぐらいびっくりなんだけど……!
私魔法が使えるようになっちゃったんだ……!
「ほんとに信じらんないこの世界……!」
もう分からないことだらけだけど、とにかくパーティーはなんとかなりそうかな……?
えーっと、エ〇サみたいに氷の結晶の模様を作るとか……?
まあともかく、とっても楽しくなりそうね!
◆◆◆
「ふぅ……。これでいいかな……?」
こっそり窓開けてたくさん練習して、なんとか形になった……!
もうセシルが迎えに来る7時になりそうだけど、こんな短時間でできるって私才能あるんじゃない?
これなら何とかなるかも……!
……ってなんで私この生活を楽しんでるんだろうね。
豪に入らずんば郷に従え。
このことわざの通りにやってる感じになってるけど、私には適応力がありすぎるのかな……。
ずっと昔に誘拐された時も直ぐに受け入れて大人しくなっちゃったしねぇ……。
ほんとにあれもこれも……。
……あ、これが俗に言う“爆弾発言”かも……。
「リリ様いらっしゃいますか?
お迎えに上がりました。」
「あ、うん。居るよ。」
「そろそろパーティーが始まります。
会場へお越しください。」
「また手を引いてくれる?」
「はいもちろん。」
「ありがとう。」
また長い廊下を練り歩いて、大きな広場への扉が開いた。
毎日更新テッテレー