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59.第2回イベント その3

おはようございます。

続きになります。(ゝω・´★)



『モンスターレース』が始まる時間はまだなので、先に他のゲームへ回ることにする。橋辺りに設置された転移陣へ近付いていく。


「どっちに行く?」

「確か、『人間ルーレット』、『マジックスロット』だったわね?」

「……『人間ルーレット』が気になる」

「嫌な予感しかないですね……」


 ルーレットに人間が付いている時点で嫌な予感しかない。球がわりに人間が転げ回るとかーーーー


「まぁ、行ってみないとわからないし」

「そうだな。先に『人間ルーレット』へ向かうか」


 先に『人間ルーレット』へ向かうことにした。転移陣に乗ると、一瞬で景色が変わり…………




「「「「デカイ」」」」




 見えたのは、豪華な宝飾がなされている巨大ルーレットだった。ルーレットの周りを3階建ての観客席が囲っていた。


「広いな……お、あそこが受付か?」

『はい、その通りです』

「誰ーーーーいつの間に肩へ……」


 声が聞こえ、周りを見てみると全員の肩に小人が乗っていることに気付く。その人はーーーー


『申し遅れました。僕達はここのゲームを説明する者です。名前はないので、お好きに呼んで下さい』

「……ログに似ているけど、違う?」

『僕達はログから生まれた子機のような物で、説明と質問に答える為の機能だと思って下さい』

「成る程な……じゃ、あのゲームの説明を頼めるか?」

『お任せください』


 ちなみに、1人ずつに小人が付くのはその方が説明が捗るし、質問に答えるのにラグが生まれなくて済むのことらしい。


『では、説明させて頂きます。『人間ルーレット』は言葉通りにプレイヤーが球代わりになり、ルーレットにある数字へ向かいます』

「やっぱりかよ!?」

「向かうというか……百ぱー、転げ回ることになるわよね……」


 向かうだけ、簡単なゲームではないと予想は出来る。


『2つの賭ける側があります。1つ目は球になるプレイヤーであり、参加者は数字を決めます。そして、自らが球になって妨害する者、障害物を避けながら決めた数字の陣地へ踏み込めば当たりとなります』

「へぇー……あ、数字は10個あるんだ」


 全員は観客席へ上がり、上からルーレットの中を見ると円の端には10個の数字が刻まれた陣地があるのが見える。


「広いな……これなら、自力で当てられるんじゃないか?」

『そうですね。このゲームは運だけではなく、自分の実力で当たりへ転がることも出来、自力で当てる可能性もあります』

「そうなんだ! あ、2つ目は?」

『2つ目は観客席から見ている側ですね。ルーレットに参加している者へ賭けて当てるといった感じですね』

「ほぉー、それは運だね」


 確かに2つの賭ける方法がある。自力で当てるか? 運で当てるか? だが、参加して疲れるよりも見るだけで当てる方が楽のような気がするが…………

 その考えに気付いたのか、小人が説明を加える。


『賭けられる上限は5000ゼニでどちらでも同じですが、当たれば観客席からの方は3倍。参加者はーーーー5倍となります』

「5倍!?」

『はい。参加者の方が大変ですからね』


 なんと、参加者なら5000ゼニで賭けて当てれば、一気に25000ゼニも手に入ることになる。




「よし、ジュン。参加しなさい」

「俺かよ!?」


 そこで自分が参加すると言わないのがヨミのクオリティ。命令と言える言葉でジュンに参加するようにと促す。


「そうよ、男なんだから格好いい所を見せなさいよ。ジュンなら行けるでしょ?」

「っと言われてもな……」


 ジュンはヨミ達を見回すが……溜め息を吐いていた。この場にはジュンの好みに合致する女性がいなかったからだ。


「……女性の一部を見て、溜め息を吐くのは失礼過ぎじゃない?」

「いやいや……参加してくる!!」

「逃げたわね!? とにかく、ジュンに賭けるから必ず勝ちなさいよ!!」


 聞こえたかはわからないが、ヨミはジュンに賭けるつもりだ。…………最低金額の100ゼニだが。


「……期待しているようなことを言っておいて、100ゼニ?」

「言ったかしら?」


 ジュンなら行けるでしょと期待しているようにと聞こえるが、ヨミの中ではジュンは当て馬のつもりだった。


「あ、始まるわ」







《ジュン視点》



 ったく、期待されてんならあいつは5000ゼニは賭けるんだろうな。なら、勝って帰ってきてやるか!


 ジュンはまさか、100ゼニしか賭けられていないとは思っておらず、金額上限の5000ゼニを賭け、選んだ数字はラッキーナンバーの『7』。


「思ったより、広ぇな……」


 ルーレットというフィールドは中心から端までは50メートルぐらいはあり、参加者全員は中心にて待機していた。周り始めたら見えない壁が消え、スタートとなると聞いている。参加者は10名であり、それぞれが武器を持っていた。武器を持っているが、このフィールドではHPはないから持つ意味がわからなかった。


 受付の人に聞いても、参加すればわかるとしか言わないしな……


 疑問に眉を潜めていた時、上空のスクリーンに実況をする女性の姿が映る。


『皆様、最初『人間ルーレット』が始まります。準備は良いですか!?』


 おっと、始まるか。


 気を引き締め、腰を低くする参加者達。だが、次の言葉に呆気に取られることになる。




『では、時速300㎞からスタートします』




 ーーーーーーーは?







 ルーレットが回り始め、参加者達の絶叫からスタートするのだった。









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― 新着の感想 ―
[一言] >『では、300㎞からスタートします』 →『では、時速300㎞からスタートします』 または →『では、300㎞/hからスタートします』 ちなみに小説情報編集のところから誤字報告機能がオン…
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