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50.第2の街

しばらく、投稿できなくてすいませんでした。

こちらの都合で急に投稿できなかったことに申し訳なく思っています。今もまだ都合が悪く、前のように2日に1回投稿は出来ないかもしれません。

とりあえず、暇な時間を見つけて少しずつ書いておいたのを投稿しておきます。

では、またこの小説をよろしくお願いします。




 サテバウムを倒したヨミ達は次の街へ転移されていた。


「ここが第2の街、『マリーナの街』か。なんか、教会が多いな……?」

「ジュンにとっては聖地のような場所でしょうね」

「あ、ジュンは神官だったわね」


 メリッサが思い出したという風に手を叩いていた。


「神官だよ!? この服も神官の服だから、思い出したような言い方って有り得ねーだろ!?」

「だって、ボス戦で『回復魔法』を一度も使わなかったじゃない」

「ダメージをあまり受けなかったし、後半は魔封で封じられていたからな……」


 ジュンの言うとおり、さっきのボス戦では、サテバウムから受けたダメージは根っこに数回掠ったり、『魚群アロー』でHPが少し減った程度なので、『回復魔法』が必要になる場面がなかった。更に、後半は魔封で封じられ、出番はなかったわけだ。


「で、ここで解散する? 皆が行きたい場所は違うでしょうし」

「我は一度、『アルトの街』へ戻ろうと思うが、解散でいいか?」

「戻るの?」

「あぁ、やることがあるからな」

「ふーん、テイトクもそう言っているし、いいんじゃないの?」


 テイトクはこの後、皆とフレンドコードを交換してから、街へ転移出来る『転移サポーター』を使って『アルトの街』へ戻っていったのだった。


「んじゃ、俺は沢山ある教会へ寄ってみっか」

「アタシは食料を調べたいわね」

「僕は素材ですね。あと、アレも見つければ良いですが……」

「またね――」


 このように街に着き、すぐに一緒に行動することもなくバラバラになるのだった。ヨミが一先に向かった場所は――――










「むぅ、まだまだかぁ」


 ここは冒険者ギルド。ボスを討伐したことで、功績ポイントを貰えたが図書館へ入るための紹介状を手に入れるにはまだまだ功績ポイントが足りず、呻るのだった。


「あー、どうしようかなぁ……依頼を受けるかな?」


 依頼が貼ってある掲示板へ足を向けたが、ぴんと来るような依頼は見つからない。依頼を受けずに、フィールドへ出ようかなと思ったら、1人の男性が話しかけてきた。


「おーい、やっぱりヨミちゃんだったか」

「え? ……あ、ルファスお兄さんの護衛だった人。確か、タマオおじさん?」

「そうだ。覚えていてくれたか?」

「どうして、この街に?」

「ん、1人でルファス男爵からのおつかいだ……まあ、買い物ではない素材集めの方な」


 ルファスのおつかいで、ここまで1人で来たようだ。もう1人の護衛は? と聞いてみたら、タマオと同じように『アルトの街』の周辺で出てくるモンスターから取れる素材を集めていると。


「そうだ、暇なら手伝ってくれねぇか? もちろん、報酬も出すぞ」

「ん、内容次第ね」

「そうだな、頼まれている素材の中でヨミちゃんでも出来そうなのは……マーダータイガーから取れる、『マーダータイガーの皮』を頼もうか」


 アナウンスが来て、クエストが届いたのを確認してYESを押した。


「サンキューな。マーダータイガーは西門を通って、山の中をしばらく歩けばすぐ会えるはずだ。鋭い爪と牙に気をつけろよ? 手に入れたら、ギルドで渡してくれ。そうすれば、報酬が支払われるようにしておくからよ」

「1つだけでいいのね」

「おう」


 ヨミは偶然に出会ったタマオからクエストを受けることになった。出来れば、今日中と言っていたので、すぐ西門へ向かう。




「この山かぁ。登山は得意じゃないけど……ゲームだし、なんとかなるでしょ」


マーダータイガーが出てくる山は整備されておらず、獣道を探して登っていくしかない。途中でお金になる薬草を毟りながら、傾度が結構ある斜面を登っていく。


 う~ん、筋肉痛がないゲームだったからいいけど、現実ではこのような山を獣道で歩きたくないわね。


 しばらく歩くと、すぐモンスターに出会えた。マーダータイガーではないが、第2の街へ来てからの初モンスターだ。どのくらいの強さがあるか、『鑑定』を発動したのだが……



 マーダーキャッツ レベル16



 見えたのは名前とレベルだけだった。『鑑定』のレベルは上がっているが、未だにも名前とレベル以外は見えた例しもなかった。


 このレベルでは、まだHPも見えないのかぁ……だいたい同じレベルじゃ、駄目なのかな?


 ヨミのレベルは19で、相手はレベル3も格下なのだが、スキルレベル5の『鑑定』では、相手の実力を読み取るにはまだ足りないようだ。もしかして、『鑑定』は上位へ進化させないと、役に立たないのかと思ってしまう。


「ニャア!」

「おっと、敵を倒さないとな……って、弱いな」


 STRが400以上もあるヨミの攻撃にマーダーキャッツは耐え切れず、ナイフの投擲を3発受けただけで光の粒になって消えてしまう。弱すぎるなと思ったが、もしかしたらマーダーキャッツは第2のフィールドで最弱のモンスターだった可能性もある。


 少なくとも、クエストのマーダータイガーはこんなモンスターよりは格段に上の筈だから、油断だけはしないようにしないとね。


「っ!?」

「グオオォォォォォ!!」

「いつの間に、後ろから!?」


 ヨミは探知系のスキルを持ってはいないが、経験からの気配察知ぐらいは出来ると自信はあったが、後ろから音を立てられるまでは気付かなかったことに驚くヨミ。



マーダータイガー レベル22



「レベル22! 気配を感じ取らせないのは凄いけど……直前に音を立てたら意味はないでしょうが!!」

「ギャッ!?」


 ヨミは避けたのと同時に、ナイフを5本は投げていたのでマーダータイガーは避けることも出来ずに5本とも当たってしまう。この攻撃でマーダータイガーのHPは半分まで減っていき、ヨミは瞬時にキッカで足を縛って動きを阻害させていた。


「マーダーキャッツよりは格段に上だったけど、不意打ちが失敗したなら貴方の負けよ」


 キッカで縛られた足を解こうとするマーダータイガーの頭を切り裂き、一撃でHPを0にして――――『マーダータイガーの皮』をゲットするのだった。




「これで、クエストは達成ね」










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