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144.あの2人組は……

お待たせてすいませんでした。

では、続きをどうぞ!



《メリッサ視点》




 ……気まずい。なんで、2人きりにしちゃうのよ!? この無言空間が痛いわ!!


 目の前には座って魔法関連の本を読み解こうとしているネヴィルアがいる。ネヴィルアと2人きりにした犯人は既に図書館から出ていて、あまり話したこともないネヴィルアと一緒になってしまい、そわそわとしてしまうメリッサ。

 大会中でジュンのことを無視していた所から、興味がない人とは関わらない人物であると予測出来る。

 だから、メリッサは話し掛けても無視されるとわかりきっている相手と一緒にいるのは気まずかった。


 ……でも、一緒のギルドにいるのにお互いが無視し合うのも違うんだよね。よ、よし、話し掛けてみよう!!




「あ、あの、ネヴィルア……ちゃん?」

「…………」


 見た! チラッとだけど、こっちを見たよね!?


 メリッサが話し掛けると本から視線を外して、チラッとこっちを見た。が、すぐ本へ戻ってしまう。しかし、確実にこっちを見たから呼び掛けには気付いて貰ってくれた。

 もし、興味を持っていなかったら視線を1つも寄越してくれなかっただろう。だから、メリッサはチャンスはあると思った。


「アタシ達のギルドはどう? 馴染めそう?」

「…………」

「変な人もいるけど、いい奴らばかりだからね」

「…………」

「あははは……」


 何も言ってくれない!? 視線だけはチラッと向けてはくれるけど…………


 話し掛ける度に視線を向けてはいるけど、すぐ本へ戻ってしまう。どうすればいいかと困っていたら…………口元が動いていることに気付いた。


 あれ、これって…………


 メリッサは机で向かい合わせになっているネヴィルアへ顔を近付けた。そしたらーーーー




「……だ、大丈夫。まだ話せていないけど、仲良くしたいと思っているわ」




 声が小さくて、顔を近づけないと聞こえはしなかっただろうの声量だったが、メリッサは聞こえた。


「あはは、そうだったんだ」


 なんだーー! 声が小さくて聞こえなかったけど、ちゃんと返事はしてくれたんだね!


「もしかして、知らない人と話すのが苦手だった?」

「……うん、恥ずかしいから」

「そうだったのね。そうそう、ジュンと戦う前は何か言ってた?」

「……負けないと」

「成る程ね。ジュンは無視されたと思っているみたいよ。もう少し、声を上げて話せるかな?」

「……男性とは難しいかも……。周りは女性しかいなかったから」


 もしかして、女子校に通っているかな? でも詳しく聞いちゃ駄目よね。……あれ、ヨミちゃんとは初対面だったよね?


「聞いていいかな? ヨミちゃんとは初対面だよね? なのに、普通に話せたのかな?」

「……同級生みたいに思えたから」

「あーー」


 つまり、ネヴィルアは同級生なら普通に話せるが、初対面の男性や歳上の女性とは上手く話せないらしい。ヨミちゃんは28歳には見えない容姿が気楽に話せる要因になったようだ。


 ただの人見知りだったのね。あとで、ジュン達に伝えておかないと。


 悪意はないとわかり、ホッとするメリッサ。これなら、少しずつ仲良くなっていけばいいとネヴィルアへ質問して話を楽しむのだったーーーー












 図書館のことはメリッサとネヴィルアに任せ、ヨミはハーミンに着いていき、教会へ向かっていた。


「……着いた」

「うん、変わりもない普通の教会ね」


 今までの街にもあったのと変わりもない風景をした教会。ハーミンが扉を開いて、中に入ると…………




「…………これが普通なの?」

「……普通じゃない。何か起きた?」


 2人が中に入ると、教会の奥にいた立派な服を着たおじさんがこっちに気付いた瞬間に頭を下げてきたのだ。それに続くように周りにいたシスターも頭を下げたのだ。そして…………




「ようこそ、神に愛されし者よ」

「あぁ、そういうことね」




 ヨミは思い出した。自分がそういう存在に愛されていることをーーーー







何か起きそうな予感!


続きをお楽しみに!

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[一言] いちおう聖女だもんな
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