126.第3回イベント 超人
最近、忙しくて投稿出来なくてすいませんでした。
今回は短いですが、続きをどうぞ。
攻撃した側がやられそうになっている図。会場にいた者で何が起きたのか理解している人は少ない。
理解している人は…………
「へぇ、そんなことが出来るのね。まさに超人、化け物とも呼べるわね」
個人の待機室で戦いの場面をテレビで見ていたヨミはアルベルトが何をしていたかわかっていた。アルベルトが何をして、テイトクに銃弾の傷を負わせたのか? それはーーーー
「なんで、無傷だ!? あれだけの弾を……なんのスキルで」
「スキルなどは使っておらんよ」
「……え?」
なんのスキルで、この状況をかわしたのか考えていたが、答えは否だった。
アルベルトの言葉によると、スキルは使っていないとーーーー
「な、何……」
「ふん、信じられないようだな。まぁいい、説明してやる義理はない」
アルベルトはテイトクにはもう手がないのを読んでいた。まだ戦いは出来るがアルベルトに通じないから奇策に頼ったのだ。しかし、それも跳ね返された。
だから、アルベルトが何かミスをしない限りはもうテイトクには勝ち目はないということだ。
「ッ! 『ファイアストーム』!」
銃で撃ち、またさっきのようになっては意味がないのでサブウェポンで持っていた火魔法で走り出したアルベルトを止めようとした。しかし、苦し紛れに放った魔法がアルベルトを止められることもなくーーーー
「『八突死星』」
ファイアストームは長剣の腹で上へ受け流し、技の発動から出てくる8個の急所へ高速の突きで、テイトクが呆気に取られている間に一撃必殺の条件を達される。
アルベルトが使っているのは初心者の長剣だが、『八突死星』は発動後に光る8個の急所を狙えば、一撃必殺となる技なので、テイトクのHPはあっという間に0になった。
「く、クソ……」
「まだまだ足りないな……」
アルベルトはHPを0になったテイトクへ眼を向けることもなく、いつも通りのつまらそうな眼で上を見詰めていたーーーー
「つまらなそうね。彼は」
「そうだな。強すぎるから相手になる人が居なすぎるのだろう」
ここはヨミの個人部屋だが、戦いの途中でジュンが寄ってきたので入れてあげていた。
「なぁ、さっきの技は凄かったが……銃弾を跳ね返した奴、ヨミなら出来たか?」
「無理ね。スキルは使っていないと言っていたし……私でも身体強化があっても出来ると断言は出来ないわ。何せ、アルベルトは素の身体能力で全ての弾を受け流し、壁の跳ね返りまでも計算した上でテイトクに返したのよ?」
「……人間にはそんな芸が出来るのか?」
ヨミが言ったような芸当は普通の人間に出来ることではない。スキルで同じことが出来るかと聞かれても、ヨミは断言出来ない。
「あれがチートではないなら、次の戦いは大変そうだな」
「まぁ、負けるつもりはないけどね。それよりも、次はアンタとダンと言う忍者でしょ?」
「そうだな。俺はもう行くぜ」
ジュンはそういい、部屋を出ていった。自分の待機室に戻り、準備をしてから出るだろう。そして、ヨミは…………
「…………うひぃ、これは本気でやらないと危ないわね。アレはメリッサに頼んだし、準備は出来ているかしらね」
ヨミはアルベルトの戦いを見ても笑みを浮かべている。更に何かを企んでいるようだったーーーー
予想できたかもしれませんが、アルベルトが勝ち残りました。準決勝はヨミ対アルベルトになりますが、ヨミには策があるようだ。
では、続きをお楽しみに!