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最後の戦い(転) 頑張ります!

「王太后様 王妃様 凄いです! 御二方共 凄い!!」

私は 少し元気が出て来た。御二方のおかげだ。立ち上がる。


逆に 御二方は かなり疲弊しておられる。


そこに 黒い龍が 口から炎を吐き出して来た。

私と王妃様は 炎を避けつつ 斬り込む。私の剣は デスストーンに傷を付ける。爪と尻尾で 攻撃して来る。


剣で受け止める。

「うわー」

私は まだ 思ってた以上に 回復してない。飛ばされて 着地する。


「はぁはぁ あいたたた、、硬ーーい、、」

王妃様が言う。王妃様の剣は デスストーンの表面に傷が入らない。


白い龍は 何かに苦しんでいる様に見える。

手足をバタつかせて 尻尾を上下に振る。

「ヴィーナス様! ヴィーナス様!! デスストーンなどに操られて 苦しいのでしょう。御辛いのでしょう。わ、私はどうすれば、、」


王太后様が 白い龍の闇雲な攻撃を躱しつつ 一生懸命話しかけている。

だが 王太后様も かなり疲労感が強く 動きが先程とは違う。


『何としても 今度は 私が 頑張らないと!』

デスストーンに 何度も斬り込む。デスストーンは硬い。でも 傷付ける事は可能だ。真っ二つとはいかないけれど 少しずつダメージを与えていく。


私は やれるはず、、

何度も何度も 斬り込む。王妃様も頑張る。


「はぁはぁ」私も 肩で息をする。


「はぁはぁ はぁはぁ ど、どうして ヴィランちゃん 傷が入るのよ、、」

王妃様が 両手を付いて座り込む。


王太后様も 何とか防御しつつ 話掛けているが 限界が近い。


『王太后様も 王妃様も 頑張って下さっておられる。バスストンさんは 意志があるとしか思えない。バスストンさんも 私達と同じで デスストーンと戦ってくれているんだ! お兄様が相手なのに、、』


私も何とか奮起する。左腰に剣を沿わせて 右手で剣を握る。最速一歩 居合。斬り込む。

スパーっと 黒い龍の腹部に大きな裂創が入る。デスストーンに 割といいダメージが入る。


「や、やるな、、やはり シレン。なれば 最後の手段」


そう言うと デスストーンが黒い霧 バスストンさんが白い霧 となり混ざり合っていく。


目の前に 超巨大な双頭の龍が 姿を現した。物凄い大きさだ。威圧感が凄まじい。おそらく 四神獣様達から伺った事がある『生と死を司る双頭神龍』。と同時に 餓鬼 畜生 修羅が 多数出現する。


此処に来て この数!!


「やれ」デスストーンが命令を出す。

この数の 餓鬼 畜生 修羅は 、、


「!!!」 突然 頭に直接 何かが浮かぶ。


『四道憐導』


空から 淡い優しい光が 降って来る。

あれ程 多数居たはずの 餓鬼 畜生 修羅 が 全て消える。


「はぁはぁ はぁはぁ」

『また、また力を、、このままだと、、私の方が、、』


だが 双頭神龍は 姿を現して途端に 苦しみだす。


「シレンー、、!!」

「ぐわーー な、なんだ、、どういう事だ か、身体が、、」


悔しがったかと思ったら 突然苦しみだした。尋常では無い。

私は『此処こそ!』最大のチャンスだと捉える。私にも力はもうそれ程 残っていない。。


「はあー」

集中する。息を吸い込む。  

「お願い! みんな!」

『我等は シレン様と共に在る存在』


四神獣様達が 私の中に入って来た。

『力が漲る! 一瞬でいい! いける!』


左腰に剣を沿わせて 右手で剣を強く握り直す。

最速一歩 居合!


双頭神龍の腹部目掛けてー


「うがーー ど、どうなっているんだ、、 こ、こんな、、はず、、では、、」


双頭神龍は 大量に出血する。腹部に大きな穴が開いている。


私は 龍の腹部を貫通して 空中に浮いている。

直ぐ様 振り返る。

『やる事なら わかる』


『四柱封石』


私の身体から 四神獣様達が 出現する。

国の8大支爵家に 配していた8つの珠も 出現する。


12の光となって 双頭神龍の身体に入っていく。


「何故だ? 何故なんだ? シレン以外にもー、、霊体となっての脱出が うがー で、出来ないのか、、私の計画が! シレンさまーー」


眩いばかりに 光輝く。

双頭神龍の身体も 4つに分かれていく。


ばっ!っと 双頭神龍が消える。


空中に 4つの石 ダイヤモンド サファイア ルビー パールが 1つの白い珠と共に 着地した私の手にゆっくりと降りて来る。


私は それを受け止る。

『シレン様 やりましたよ! 我等は シレン様と共に在る存在』

四神獣様達が 褒めて褒めてと 言っている様だ。


「ヴィランちゃーん! よくやったわーー」

王妃様が 抱き締めて下さる。


「よくやりましたわね。ヴィランちゃん」

王太后様も 抱き締めて下さる。


「私なんかは、、それよりも 初代様 2代目様のおかげです。御二方は 本当に凄いです。大好きです! 凄いです」

「当たり前でしょ! なんて言ったって『悪役令嬢 ヴィラン カシェット』ですものね! ねえ 王太后様?」

「その通りです。私達は この日の為に 頑張って来たのです。『悪役令嬢 ヴィラン カシェット』はその為の存在です」

「当然!」


3人とも だいぶ疲弊しているけれど 喜びで高揚している。そして、、


王太后様も 王妃様も 私も この白い珠が 何かは知らないけれど 何であるかはわかっていた。

王太后様に 手渡す。王太后様は 優しそうに嬉しそうに 撫でた後 おっしゃった。


「ヴィランちゃんに お任せするわ!」

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