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『シレン ニドウ』の転生 頑張ります!

おはようございます。

◇シレン ニドウのお話

私は 死期を悟った。神として『生』なる力『四柱』 『死』なる力『六道』を 授けておかねば。

そこで『生』を司り 『死』をも司る 兄妹の双子2体 1龍の 双頭神龍を弟子とした。


双子は とても優秀であり 修行では力を発揮し続けて 順調である。唯一の気掛かりは 兄『デスストーン』が『死』を司る事自体を 不服に感じている事であった。


「『死』も大切なのです。『死』は『生』にとって 大事な過程。万物は『死』により また新しく『生』を迎えるのです」


何度も何度も デスストーンに『死』の大切さ 必要性を説いているのですが、、なかなかに受け止めて貰えず 指導とは難しい事だと痛感する。神とて万能では無い事を実感する。。


しかし、、『死』は 神といえど必ず訪れます。 


私も 師匠として バースストーン デスストーンに対し 満足に指導してやれなかった後悔はありましたが 『死』を受け入れる時が 遂に来てしまいました。


死の間際には 妹のバースストーンのみで 兄のデスストーンは現れませんでした。

師匠失格ですね。。


「お師匠様 ぐすん。いつの日か またお会い致しましょう。そう遠くない未来で、、必ず」

バースストーンは 私の死を悲しんでくれる。


「バースストーンよ。私の持つ『四柱』は ほとんど そなたに上手く引き継がれている様ですね。私の内から ほぼそなたに移行している様で安心致しました。ですが『六道』は ほとんどが 私の内に残っており 全くと言って良い程しか デスストーンに移行しておりませんね」


「はい。ぐすん。お師匠様 お恥ずかしい限りです。兄デスストーンは あれ以来 全くなのです」

「私の責任ですね。苦労をかけます」


「そ、その様な事を、、私などに、、、」

「では そなたなら多少使えるかもしれません。また何かの際に そなたからデスストーンに渡す事も可能でしょう。『六道』の力も少し そなたに渡しておきます」


私は念の為『六道』の力も バースストーンが許容出来る範囲で 渡しておく。

「それでは 私は輪廻を行きます」

「お、お師匠さまーーー」


こうして 私は死んで輪廻を巡るはずでした。


ですが 弟子たるデスストーンが 私が授けた僅かな『六道』の力で 私に『四道』を使った様でした。


魂は力の源。肉体は魂の器。


デスストーンの『四道』の力が 僅かであった為 転生先が『人間』に決まってしまった私は 消え行く『魂』と『肉体』を駆使して どうせなら『魂の力』に見合った『人間の肉体』を自分で作り上げ 産んで下さる母親には『シレン』と名付けて下さる様 100年後の私の母親となる女性の魂に 刷り込みをしたのです。


こうして 私は 輪廻の先にある『私』を何とか 出来る範囲で頑張り操作して デスストーンの術に対抗したのである。


しかし それも束の間『魂』で無理をしたのが原因でしょうか、、記憶と思考の混乱を生じて来てしまったのです。

『そうか! 私は ついつい細かな事に 口を挟んでしまう性格でしたね。よく バースストーンにも デスストーンにも 煙たがられたものでした。。人間の諺に『飛ぶ鳥 後を濁さず』とか『老兵は 去るのみ』とかあると聞きます。デスストーンも それで私の記憶を消してしまおうと 何かしたのだろうか?」


『うん? 何か 記憶と思考がおかしい。。とても混乱している、、』


なんとか 私は『魂の力』に見合った『人間の肉体』であり 『四柱』や『六道』など 『力』の行使に必要な事柄をかろうじて記憶した その他は全ての記憶を失ってしまった『魂を持った人間の肉体』となり 転生してしまったのである。



100年後

「わぎゃあ うんぎゃあ」

「あーー。産まれたましたよ! よしよし。可愛いらしい女の子ですよ。お母様 よく頑張られましたねー」


ターコイズ領に ターコイズ領主の長女として 可愛いらしい女の子が 誕生したのである。


「まぁまぁ 可愛いらしい事。よしよし あなたは そうねぇ『シレン』 あなたのお名前は『シレン ターコイズ』に致しましょう。何故だか あなたにピッタリのお名前だと 神様から伺った様な気が致しましたわ」


「わぎゃあ うんぎゃあ わんぎゃあ」大きな声で しっかりと泣く 元気な女の赤ちゃんが 産まれたのである。

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