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初代 & 2代目 vs 3代目 『ヴィラン カシェット』同士の戦い (起) 頑張ります!

◇ゴブキ視点

「最後のじゃんけん あれ?なんだよなーー」「じゃんけん以外と良かったんじゃね?」

「結局 あれどっちが勝ったの? 小さくて俺見えなかったわ」「あ! それ 私もーー」


闘技場の観客が 各々に全員退場して行き 誰一人居なくなる。闘技場に居るのは お祖父様 父上 私 護衛のカシェット達だけとなった。静かである。


お祖母様 母上 ヴィランは 着替える為に 控え室に行っている。


「ゴブキよ。良い機会なのかもしれないな、、お前にも後程全てを伝えよう。ひとまず 簡単に現状について 話しておく。ただし! 決してヴィランを助けようと思うな。私達では足手纏いなのだ、、悔しいがな。それから 他言無用だ。王太子であるという事を決して忘れるな。ヴィランはあくまで護衛だ、、感情を入れ過ぎるな!良いな?」

「は、はい」


「先ず 『ヴィラン カシェット』と言う名は ある任務を遂行する為の『通り名』だ」

「通り名、、と言う事は『ヴィラン カシェット』は本名では無いと?」


「そうだ。まぁ聞け。『ヴィラン カシェット』にとって 王太子の護衛も重要な任務だが、、お前もよく知っている様に 我が国には 4本の柱がある。『神の御柱』だ。歴代の王太子が学園に入学する時に 必ず『柱』に『歪』が発生するのだ! もし万が一にも『柱の歪』を放置すれば この国は崩壊する。ニブキ様が王太子の時に『サファイア柱』に『歪』が発生してな 『サファイア柱の歪』は『カシェット家』と『ヴィーナス様』が『改善』なさった。しかし その際に様々な事案に支障が生じてな。。その為支障を無くすべく新しく構築された『システム』の要! その遂行者の通り名が『ヴィラン カシェット』なのだ」


「『ヴィラン』が自分を隠して 偽り 何かを演じている事はわかっておりましたが、、その様な事情があったとは、、それにしても 必ず『柱』に『歪』が発生するのですか? 何故それをわかっておいでなのですか?」


「『イブキファイル』と呼ばれる イブキ様が残された『予言書とその対応策が記された書』が存在するのだ」

「『イブキファイル』、、聞いた事があります。。実在したのですね、、驚きです」


「続ける。お前のお祖父様 つまりミブキ様が王太子の時に『パール柱』に『歪』が。私が王太子の時に『ルビー柱』に『歪』が発生してな。『パール柱の歪』を『初代ヴィラン カシェット』が。『ルビー柱の歪』を『2代目ヴィラン カシェット』が『改善』した。そして今回 お前も知っている様に お前が王太子の時に『ダイヤモンド柱』に『歪』が発生した。そして『3代目ヴィラン カシェット』。つまり当代の『ヴィラン カシェット』が『柱の歪』を『改善』したのだ」


「つまりは ヴィランは『ヴィラン』では無く、、3代目だと?」


「そうだ。だが 『ヴィラン カシェット』なのだ。前の名前も家族も 私が権力をもって捨てさせた。彼女には もはや『ヴィラン カシェット』しか残っておらん」

「そ、そうなのですか、、」


「最初に言った様に ヴィランに対して感情を入れ過ぎるな! 同情するな! 哀れむな! お前は王太子なのだ。覚えておくと良い。割り切る事も国の決断には重要な事だという事を。全てはこの国の為なのだ。特に上に立つ者にはな」

「、、あ、頭では理解出来ますが、、」


「つまりだ。『ヴィラン カシェット』とは この国の王太子を護衛しつつ この国の御柱を護り この国全体の安寧を 名前を捨て 家族を捨て 孤高に背負っている者の『通り名』なのだ」

「孤高に孤独に、、身近な者が評価してくれるなら、、ヴィランが以前言っていた、、」


「!!!」

「、、、で、では、、まさか? 『初代ヴィラン カシェット』がお祖母様? 『2代目ヴィラン カシェット』が母上? なのですか?」


「そうだ。『柱の歪』を『改善』出来る者は 『ヴィーナス様』と『ヴィラン カシェット』だけなのだ。そして歴代『ヴィラン カシェット』には イブキ様とヴィーナス様から受け継いでいる『約束』がある。これから たった今この場で 『3代目ヴィラン カシェット』の『力』を 『初代ヴィラン カシェット』と『2代目ヴィラン カシェット』つまり お前のお祖母様と母親が 『ヴィラン カシェット』として相応しい『力』なのか? この国の未来を託すべき『人物』なのか? 『確認』をする。お前はそれを見届ける必要がある。次期国王になるお前にはな」


「、、話が深く大き過ぎて、、お伺いしたい事は山の様にございますが、、後程全てを教えて頂けるとの事ですので。。わかりました。今は目を逸らす事無く 見届けたいと思います」


「よいか。ヴィランに感情を入れ過ぎるな。とな言ったが お前のお祖父様も そして私も 終始護衛してくれる『ヴィラン カシェット』に惚れてしまってな、、結果的には『こうだ』。好意を寄せる事は認めよう。それと『ヴィラン カシェット』に絶大な信頼を寄せる事もな。逆に疑ってはダメだ! ヴィラン程 お前の事を考えて行動している者は居ない。よいな」 


「わ、わかりました。母上にも『ヴィラン』を疑ってはダメだと言われておりますから」ゴブキ殿下の顔は真っ赤である。


そこへ 女性用の騎士服に着替えて来た ヴィランと お祖母様 母上が 闘技場に戻って来た。

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