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殿下に拉致されてます 頑張ります!

本日 私の住まい周辺は 雨 風 が激しいです。皆様の所は どうでしょうか?

お足元にお気を付けて下さい。

そんなこんなで 夏休み。『夏休み来るのって こんなに早かったっけ?』


ただ今 私は殿下に拉致されて 馬車に殿下とマリーと共に同乗している。何でも ダイヤモンド領を抜けて到着する 海の見える『サードストーンの館』なる場所に行くらしい。。

更にそこには 前国王陛下 王太后様がいらっしゃるらしい。。

『なんで? そんな所に行かねばーー、、』


「殿下 この度はお誘い頂き ありがとうございます」大人な私は『社交辞令』を言う。

「うむ。そうだろう そうだろう。私にお礼がしたくて仕方がなかっただろう」子供な殿下の返事。

『うん? んなあー訳無いだろう。。脅されたからだぞ』


「そうですね。。『ローズストーン』を落としたのは ドジ子な私の責任。。」

「えっ? ヴィラン様 ローズストーンを落とされたのでしょうか?」マリーが 慌てて聞いてくる。


「ううん。落として無いもん! フローライト様に拾って頂く為に わざと地面に置いただけだもん」

「はぁ。。それは。それは。。物は言いようですね」マリーが 半ば諦めて言う。

「まぁ マリーそう言うな。ローズストーンは無事 ヴィランの胸にあるではないか。ネックレスに通ってな。ある意味良かったではないか」

何故か?殿下が助け船を出してくれる。『殿下 偉いぞ!』


ちなみに ローズストーンは 落とさない様に 王妃様から頂いたルビーのネックレスに通したのである。


「はぁ。殿下がそうおっしゃっられるのであれば。。私からは 何も。。」

「そうですよ。マリー 『落としたという事実』は 見当たらないのです。何処にも落ちて無いのです。という事は 落として無いのです」


「はぁーー。。」マリーが 超特大な溜息を付く。

「本当に 物は言いようですね。。相変わらず屁理屈がお得意なご様子。。本当っ、、お嬢様にはまいります」

『マリー 目が! 目が こ、怖っ』


「そうだな。確かに。。いいか ヴィラン。ローズストーンは とても大切な物なんだぞ! 欲しくて欲しくても 手に入れられない者がほとんどだ。王家には こう伝えられている『ローズストーンこそ神位』とな。神位が何なのか 私はまだ その立場に無く あまりよく理解していないのが正直なところだが 大変貴重で大切な物である事なのは 理解している。そなたには絶対に必要な物である『気』がするのだ。今後は絶対に落とすなよ」


「ですから。殿下 『落としたという事実』は 無いのです!って。」私は むくれて答える。


「はは。まぁ そういう事にしておこう。でなければ ヴィランと共に行く事が 出来なかったからな。私は今日という日が来る事が とても楽しみであったのだ」殿下は嬉しそうである。


「殿下。それは良かったです。私は 今日という日が来る事が ゆう」

「お嬢様。あちらに牛が見えますよ」マリーが急に私を遮る。


「マリー。。今更 牛で騒ぐなんて。。ターコイズ領にも沢山居たでしょうに。。あなたも まだまだ『お子ちゃま』な部分があったのですね。旅行だからって、、」私は失笑する。


「なんだ ヴィランは ターコイズ領に行った事があるのか? 確かにあそこは王都と比べると かなりの田舎ではあるな。随分と遠かったと記憶しているが」


『ぎくっ、、あれ? ターコイズ領って?? 何だっけ?』

私は 背中に大量の汗を感じる。ゆっくり ギコギコと顔を 横に座っているマリーの方へ向ける。

『マ、マリーさん、、目が、目がーー』


「おほほほほほほ」

「はぁ!! お嬢様。。私は出発して まだまだ間もないですが、、随分と疲れました」マリーまたもや溜息。


「ねぇ マリー。もう疲れた。ゴロゴロして良い?」

『もうヤケクソだ! なんだって殿下に気を遣う必要がある? 否 無いはず!! だって 夏休みは任務の無い休日だったのにーー!! 何故? 私は任務をせねばならんのだ? 否 任務などするものかーー!!』


殿下が側に居る事に対して 意識する事を忘れてしまっていた。だが もう良いのだ!

私は 横に座っているマリーの膝に 頭を乗せて 椅子に寝っ転がる。いわゆる『膝枕』である。


「マリーよ。ヴィランは普段はこの様な感じなのか?? 学園での 威張り散らした態度 キツイ物の言い方 毅然とした態度 確かに『偽りの姿を演じている』のだろう事は なんとなくだが察していたのだが、、これはちょっとな、、これでは私も少し考え直す必要があるな?」


「殿下。。詳しくは申せませんが ご苦労なさるかと存じます。。はあ」マリーは項垂れる。


「失礼な言われ様ですけどね! 普段の私は こうなのです! これが『私』なのです!! ちぐしょーー」


ゴトゴトと 馬車はダイヤモンド領へと向かって行く。

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