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初代『ヴィラン カシェット』の戦い 頑張ります!

この度は『3代目悪役令嬢 頑張ります!』をお読み下さり ありがとうございます。

宜しければ ご評価 ブックマーク登録 頂けましたら 嬉しいです。

よろしくお願い致します。

◇初代ヴィラン カシェットのお話

私は『ヴィラン カシェット』になり 1年程経ったある日 国王陛下から お呼び出しを受けた。

国王陛下の執務室に入る。


机を挟んで 国王陛下と 私 お父様が座る。

「よく頑張っておると聞いておる。流石である。ミブキを護る為 この国を護る為 そなたの献身には感謝を伝える」

「そ、そんな畏れ多い事です」


「そなたは 人として かなりの領域に達しておる。ただし あくまで『人』としてだ。『人』ではダメなのだ。柱は『神の領域』 そなたには『人』を超えてもらわねばならない」

ニブキ国王陛下に言われる。


『私は この1年間『ヴィラン カシェット』になる為 様々な特訓を重ねて来た。家族を捨て 名前も捨て 血反吐を吐き 身体を酷使して これまでも想像を絶する事の繰り返しだった。何度も心が折れた。なのに、、これ以上 どうしろと、、』


「そこでだ。『人』を超える為に また毒物への耐性を獲得する為に 様々な『毒物』を使用していく。これには『女性』『ヴィラン カシェット』にしか使用出来ない『特別な毒』も含まれる。おそらく『特別な毒』が 最も効果があると思われる。たが 今迄1度も『人』に使用した事が無い。正直 実験的な要素を多々含んでおる。どのくらいが適量なのか? そもそも『人』が耐えうるのか? それでも今後の国の為に そなたには『礎』になって欲しい。すまない」

ニブキ国王陛下が 続けておっしゃっる。


『私に 国王陛下の御命令をお断りする事は出来ない。もしかしたら12年の命になるかもしれない、、』

「承りました。よろしくお願い致します」


「では 早速だが 本日より『毒物』による 毒物耐性の獲得と 身体強化を行なっていく。教師は 私の母上だ」

「王太后様でしょうか?」

「うむ。そうだ。今回の提案は 母上からだ」


『なるほど。元神様で 柱の元主人。その様な御方だからこその ご提案だな、、』納得する。

「承りました」


「私は『ヴイーナス バースストーン』だ」

「カシェット宰相家が長女『ヴィラン カシェット』にございます」

『この御方が 伝説の『ヴイーナス バースストーン』様』


まず 全身のチャクラに 針を打つ。『チャクラとは 全身のエネルギーの出入をする場所らしい、、』

「良いか? エネルギーとは 体内にあるだけでは無い。周囲から様々なエネルギーを体内に吸い込み。不要物を吐き出す。そうやって 絶えず体内にエネルギーの質と量を維持する」


毒物の服用も初める。

「ぐふぁ、、うぐっ」

「どんな感じだ ヴィラン!」

「は、はい 頭がぐるぐるします。意識ははっきりと保てそうですが、、手足が痺れます」

「なるほど。このぐらいの量をしばらく 続けるか」


あれから 半年程経ち 私はだいぶ毒物耐性と身体強化が成された。『特別な毒』にも耐えうるとの判断がなされた。

「いよいよだ!」

「はい。よろしくお願い致します」


私の目の前に 赤い丸い物が置かれる。

「口に入れたら ゆっくりと噛むのだ。良いな。今のそなたなら 死ぬ事無い」王太后様が おっしゃる。

「はい」

私は それを摘むと 口に入れてゆっくりと噛む。何かが身体中に一気に流れ込んで来る。


「ぐはぁーー、、ぶへーー、、うぐっ、、」

私は あまりの気分の悪さに 後ろに倒れる。意識を保っていられるのだろうか? 頭がぐるぐるする。吐きそうだ、、激痛!! 頭痛!!身体の節々が痛む!! うがーーー、、こ、呼吸が、、


「どうだ? ヴィラン 私の声が聞こえるか?」

王太后様が お声をかけてくださる。聞こえてはいるが 正直返答出来ない。


私はゴロゴロ ぐるぐると 地面をのたうち回る。頭をなんとか縦に振って 頷く。

『こ、これが いつまで続くの、、』


「一気に飲み過ぎか? いや量か?」

王太后様が 何やら思案なさっている。私は 横で悶え苦しんでいる。。


どのぐらい時間が経ったのだろう。徐々にだが 本当に徐々にだが 身体が少しずつ楽になって来た気がする。

「ようやく 山は超えた様だな、、安心したぞ」王太后様が 倒れている私を覗き込んでおっしゃる。


呼吸が段々としやすくなって来た。痛みも和らいで来る。

『ああーー 生きてる、、死ななかった、、』

1度は 死をも覚悟した。生きてきてホッとする。


「しかし そうか。これは少量から始めて 日々服用させる方が より良い効果が得られるのか、、くそ、、今からでは ヴィランの強化にも 限界がある、、」

「よいか。ヴィラン この毒物は 私が直接調合した物で 誰にも製法を教えてはおらん。そなたにだけ製法を伝える。後は そなたが『ヴィラン カシェット』にのみ 製法を伝えて欲しい。過ぎたる力は 時として 邪念を生む。くれぐれも気を付けて欲しい」


「『ヴィラン』となった時から 少しずつ内服させ 量を増量していくのだ! さすれば『人』を超えるはずだ」

「はい 承りました」横に寝転がっている私は そう答えるのが やっとだった。

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