表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラスターハンターズ ヤチママタタSAGA  作者: えのしぃ
第1章 日出
5/30

二人の実力、戦闘シミュレーション開始

戦闘演習!!バトルシミュレーション!!

 8階 戦闘シミュレーションルーム。

「ここは、戦闘シミュレーションルームです。ここではホログラム、戦闘用ロボットなどを使った、戦闘演習を行う事ができます。」

 部屋は真っ黒な広い空間と、その空間を管理する為のコンピュータルームで構成されている。

「コンピュータでこちらの空間にホログラムを映し出しあらゆる場所を再現する事が出来ます。戦闘用のロボットもブラスターの能力を再現した物を使うタイプや獣タイプなど様々なものがありますね。」

「すっげぇ......」

 (なずな)さんの説明を聞いて感動する俺。


「実際に一度だけやってみますか?」

「え?やっていいんですか?」

「勿論。もう貴方たち二人はこのスティルステラのメンバー何ですから、この部屋も自由に使うことが出来ますよ!」

「じゃあ、是非!なぁ仰扇(ぎょうせん)!お前も一緒にやらないか?」

 仰扇のブラストに関して、俺はずっと考えていた。

 煙を好きな形にする能力なのか、それとも気体を操る能力なのか、実際にアイツの行動を見てみて確かめたかった。

「僕は、遠慮しておくよ。」

一歩引く仰扇。

「なあ、俺とキャトラの事はもう気にしなくていいよ。さっきは許さないって言ったけど、相当の事情があってやむをえなくやっちまったのは十分伝わった。だからさ、もう水に流すよ。」

「ありがとう......丈夫(ますらお)。」


「それでは、シミュレーションの準備に入ろうと思います。どのようなパターンを想定して行いますか?」

 薺さんが問う。

「僕は、丈夫に任せるよ。」

 仰扇が答える。

「......ブラスターたちによる強盗の再現って可能ですか?」

 10年前を思い出しながら答えた。

「可能ですよ。戦闘用ロボットは同時に12体まで稼動出来ますが、どうなされますか?」

「12体!と言いたい所だけど、明日の任務もあるしなぁ。3体で、俺たちと強さが均衡するくらいのでお願いします。」

「分かりました!では早速シミュレーションを開始しますね。」


 戦闘演習

 任務想定:ブラスターたちによる強盗鎮圧

 敵数:3体

 場所:銀行


 シミュレーションスタンバイ。

 黒い空間にホログラムが投写され銀行が再現される。

「おおおおお!!かっこいい!!」

「これはすごいねえ。」


 戦闘開始!


 広がる銀行の風景、目の前に現れたテロリスト3人。まるで本物のようだ。

 ホログラムとロボットを使うと聞いて、バーチャルリアリティを使ったゲームを想像したが、そう言うレベルを通り越している。


 金髪でピアスをつけた男が銀行員に刃を突き立てている。

 ナイフを向けていると思ったが、違う!!ブラストだ!!

 男の掌を鋭い刃が突き抜いている。

 その隣には、黒いジャケットを着た、がたいが良い男が鉄球3つを使ってお手玉をしている!?普通の鉄球なのか、それともブラストと何か関係があるのだろうか?

 最後の一人はワイシャツを着て座っている細身の男。

 何も持っておらず、ボーッとしている。


「ボーッとしてる奴は放っておいて、それぞれ一人ずつ倒そう!仰扇ぎょうせん、どっちとやりたい?」

「じゃあ、鉄球の方をやらせてもらおうかなぁ?」

「了解!まずはアイツらを分断して、一対一の状況に追い込みたいんだけど、どうしようか?」

「そう言う事なら、僕に任せてくれ。」

 仰扇(ぎょうせん)が掌を鉄球男に向ける

「吹き飛ばせ!【主神の双鴉(フギンドムニン)】!」

ブオオオオオオオオオン!!

風!!

「ぶっふおおおおお!!??なんじゃこりゃあ!!」

 男が鉄球もろとも銀行の隅の方へ吹っ飛んでいく。


「すげえな!煙を操るだけかと思ったら、そんなことも出来たのか!めっちゃ飛んでったぞ!」 

 驚く俺!

「すごいだなんて、照れるねぇ。それじゃあ戦闘開始といこうか!丈夫(ますらお)!!」

「あぁ!」


 金髪男の方へ向かう俺。

「やあやあ、君はブラスターハンターかい?こんなところまでご苦労さんだなぁ!」

 金髪男が喋った。

 ロボットと言っても殆ど普通の人間と変わらない。

 最先端の人口知能の技術に感心する俺。


大竹仁(おおたけじん)


 金髪男の頭上に名前が表示された。

 おそらく彼の名前だろう。


 ピロロロロロロ!!

(だいもんじ)さん、村雲(むらくも)さん!くれぐれもロボットを破壊しないでくださいね!機能停止ラインまでダメージを与えるか捕縛などをしてください。壊したら弁償ですよ!」

 (なずな)さんの声が聞こえた。

「ゲゲッ、了解です!」

 気を付けないとな......


「なあ、これ以上近寄ってきたら、こいつを殺すからなぁ?分かってるのか?おい!」

 金髪男、大竹が銀行員を人質にして脅しをかけてくる。

 演習で、人質もロボットとは言えど、こういう状況ってのは緊張するもんだな。


「おい知ってるか?強い人間ってのはなぁ、根性がある人間でも、圧倒的な力を持った人間でもないんだよお!人の心を捨てる事が出来る人間の事を言うんだぜぇ!」

 大竹が笑いながら語る。

「確かに、そうかも知れないな。俺は、お前の言う人の心を捨てる事が出来てないから、人質を見捨ててまでお前を捕まえようとは思わない。降参だよ。」

 手をあげる俺。

「やけに素直だな。もっと困惑するところが見たかったのになぁ?じゃあ金は貰って行くぜ!おーっと!まだ近寄るなよ?」

 大竹は銀行員から札束の入ったケースを受け取ろうとする。


「【破銃(はじゅう)ヘーニル】!」

 網楽(あみら)さんから貰った、破力を弾丸にする銃!

 大竹が見せた一瞬のスキを狙って撃ち込む。

 パァン!!


「うぐぅお!」

 弾丸が当たり、大竹が床に倒れる。

「すごい威力だ......俺の体の中に、これ程の破力が眠っていたなんて。おったまげたな。」


「クソ!この卑怯者め!」

「どの口が言ってんだ。逮捕だよ。」

 倒れた大竹に手錠をつける。


「強さってさ、一体なんなんだろうな。」

次回、戦闘演習 後半戦!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ