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ブラスターハンターズ ヤチママタタSAGA  作者: えのしぃ
第5章 決戦
27/30

因縁の対決、立ち上がる理由

最後の1ピース

(おっちゃん......ごめん......)

キャトラの声が、俺の脳内に!?キャトラは自分の能力を活かして、俺の代わりに霧島薬子と戦っていた。まさか、負けたのか!?俺は佐川さんの元へと向かっていたが、振り返り、キャトラの元へと向かった。


俺が向かった所で何になる?


俺じゃあ勝てないからキャトラに任せたんだろ?


戻ったって意味がないのではないか?


そんな思いが頭に過った。だが!


 そんなもんは知らねえ!助けたいから助けるんだ!もう、キャトラの泣く顔は、見たくないんだ!!そして俺は、霧島薬子の所にたどり着いた。


「最高じゃねぇか!これが破力全開放(ブラストオフ)……血の盃(ギーリス)の力!!」

 霧島の周りには、血でできた長い刃が何十本も漂っていた。霧島は自分の破力全開放(ブラストオフ)の力に興奮し、ハイになっている。その隣には、ボロボロになったキャトラが倒れていた。霧島は俺に気が付いたのかこっちを見てくる。


「お前はさっき猫野郎とやり取りをしていた仲間か。おっと、もう目を閉じ耳を塞ぐ必要は無いぞ。なぜなら!!」

 霧島が俺の方を指さすと、奴の周りにあった数本の血の刃が俺の方へと突っ込んでくる!俺は咄嗟に避けたが、左肩に思いっきり刃が突き刺さってしまう。激痛がほとばしる。


「っぐああああああああああああああああああああああああああああああ!」

「俺は破力全開放(ブラストオフ)すると、能力の性質が変わる。俺の姿を見たり、話しを聞いたりする事によってお前が出血する事はないさ。そもそも、それをするよりも早く、この血の盃(ギーリス)の力でお前は死ぬことになる!!ギャハハハハハッハ!!」

 高笑いをする霧島。従来の能力などなくとも、破力全開放(ブラストオフ)による血の刃で命を刈り取ってしまった方が効率が良い。という事だろうか。だけど!


「今、視覚と聴覚が制限されない分、この状態の方が勝てる可能性がある。とか考えてるだろ?残念だ!それは大きな間違えだぜぇ!!血の豪雨(ブラッディスコール)!!」

 霧島は全身から血を放出し、少なくとも二百本はあると言える量の血の刃を作りだし、それを全て俺の元へと飛ばす。


「終わりだぁ!」

 霧島は狂ったような笑顔で叫ぶ。俺の身体に数えきれない程の血の刃が突き刺さる。膝に、肩に、心臓に、頭に......貫かれているのか?


ああ、終わるんだ......


母さんと親父の事を思いながらブラスターハンターになって......


二人を殺した犯人を見つけて......


そいつ倒す......


そんな少年漫画のような展開......


でも......


そんな都合の良いようにはいかないって......


どこかで分かってた......


俺はここで死ぬ......


いや......


それは違うだろ!


意識はある......


俺はまだ生きている!!


立ち上がれ!俺!!


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

立ち上がる俺!この感覚、あの時と同じだ......仰扇と戦って死にそうになった時、死にたくないと願った!キャトラを護りたいと!こんな所で死んでたまるかって!


血の豪雨(ブラッディスコール)を受けて、立ち上がった!?何故だ!?」

 驚く霧島。どうして立ち上がれるかって?あの三日目の徹夜の日、あの時は分からなかった......だけど!今なら分かる!


「まだ死ねないという思い!死にたくないという思い!キャトラを......大切な人を護りたいという思い!そんな思いが、俺を立ち上がらせる!!」

 絶対に負けない!霧島の元へと真っすぐに突進する俺!


「くそぉ!化け物め!くたばりやがれええええええええええええええええええええええええええ!!血の竜巻(ブラッディトルネード)!!」

 先ほど以上の血の刃が、渦巻きを描きながら俺の元へと飛んでくる。刃はまた俺の身体へと突き刺さる!!気を失うほどの痛みだが、俺は倒れない!そのまま俺は霧島の目の前まで突っ込み、思いっきり拳で殴る!!


「ぐほぉ!!」

 霧島は俺のパンチを顔面にくらい、吹き飛ぶ。もう止まらない!俺は吹き飛んだ霧島に、向かってさらに一発、さらにもう一発!そして一発!


「とどめだああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 最後の一撃として、全力を込めた一撃を霧島の腹へと喰らわす。


「久しぶりだな......誰かに身体を触れられたのは......あ......う......」

霧島がかすれた声でそう告げ、気を失った。


 俺、勝ったんだ......


 霧島が気絶した影響か、奴の周りに浮いていた、俺の身体に突き刺さっていた血の刃が形を失い液体となり、地面へと落ちる。


 あの時、俺は戦いの後倒れたらしいけど、今回はそうはいかない。佐川さん達が待ってる!俺はまだ戦うんだ!三日も徹夜した男だぞ!ここで終わってたまるか!ゆっくりではあるが、傷がふさがっているのが分かる。俺には超再生のブラストがあったって事なのか?だったらあの雷の力は?親父が助けてくれたって事なのかな?そんな事を考えながら、俺はキャトラや周りの人々を助ける為の救急隊と、霧島薬子を捕縛する為のブラスター輸送車を呼び出し、佐川さん達の元へと向かった。

書きたかった物をかけまして、これにてブラスターハンターヤチママタタSAGA、完成です。

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