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ブラスターハンターズ ヤチママタタSAGA  作者: えのしぃ
第3章 衝突
13/30

計画の正体、恐るべき陰謀

定期更新は、やっぱり今の自分の生活だと大変なので、不定期投稿にしようと思います。ごめんなさい!最低周一は投稿しようと思います。

「まず、ブラスト撲滅教ってなんなんだよ。」

 京平きょうへい零路れいじに問う。

「それは世間一般に知られている認識通りですよ。この世に存在するブラストを持った人間、全てを抹殺する事を目的として作られた組織です。」

 零路がブラスト撲滅教について話し始める。

「抹殺する理由。それはメンバーそれぞれで異なります。まあ、組織の主導者、神我崎清彦かみがさききよひこの理念、ブラストはこの世界の人間に与えられた呪縛で、人はそれから開放される為に命を断つべき。これに賛同する者が半分ほどですがね。」

「なんて無茶苦茶な......」

 京平が理由を聞いて衝撃を受ける。

 

 その反応を見ながら、零路が話を続ける。

「正直、僕もこの考え方は狂気染みていると思います。僕が組織に身を置く理由は別にあります。残り半分のメンバーはそんな僕の様に、主導者の理念に賛成しているわけでは無いが、別の理由でブラスト持ちの人間を消し去りたいと言う者です。理由は違えど目的は同じなので協力しているのです。」


 説明に対して京平が問う。

「理由は分かった。だがブラスト持ちを消し去るって言ったって、その組織のメンバーも殆どがブラスト持ちじゃねえか。それって自分たちの事は棚に上げて人を殺しているだけなんじゃないか?」

「撲滅教のメンバーは、組織に入っていない全てのブラスト持ちを消した後、自ら命を断つ事になっています。そこに関して詳しく話しましょう。」


「正確に言うと組織の目的が完全に達成せれた時、神我崎清彦によって選ばれた圧倒的な殺傷能力を有するブラストを持つ7人、七賢人しちけんじんが残りのメンバーを全員消し去ります。そしてその後、七賢人しちけんじんが自ら命を絶ち、それを全て見届けた神我崎が最後に命を断つと言う予定になっています。」


「命を自分で断つだって?ふざけんなよ。」

 京平は怒鳴りたい気持ちをこらえながら小さくそう呟いた。

 そして改めて質問をする。

「ブラスト撲滅教が何をしたいかは分かった。キーリンでのテロも、今日の暴動も、ブラスト持ち達を抹殺しようってやつなんだろ?」

「ええ、ですが今日の計画は特別な物です。今までの小さな活動とはわけが違います。」

 

 零路は眼鏡を指でクイッと上げ、話を続ける。

「今回の暴動の目的はここ、ヤチママタタ地区を我々ブラスト撲滅教の聖地として略奪する事です。」

「略奪......」

「ヤチママタタ地区を空に浮上させ、地区内に残っている、組織にとって邪魔な存在、貴方達ブラスターハンターを消し去るのが、今回の計画のゴールです。」

「ああ、色々繋がって来たぜ。」

 

 話を聞いて、京平はキーリンタウンでのテロの意味、そしてそれ以外の不可解な事にも理解を始める。

「キーリンのテロはヤチママタタのブラスターハンターの人数をこの日の為に減らしておくためのもの。他支部からの増援をすぐに呼ばれないギリギリのライン、地区にいるメンバーの累計破力値500万付近までハンターの数を減らしたって事か。」

「その通りです。さすが紅蓮柳ぐれんやなぎさん、理解が早くて助かります。テロ前の累計破力値は約900万。こちら側にも少し犠牲はありましたが、上手く減らせたものです。」

 軽く笑いながら零路は話す。

「キーリンのテロで破力400万分の雑魚37人を抹殺。そして今日、地殻浮上と共に残り500万分の精鋭ハンター5人をこちらの精鋭、七賢人しちけんじんが抹殺しヤチママタタを略奪する。これが我々の計画です。予想外の増援が一人いるようですが、そういう事を予測した上でのこの計画です。問題は無いでしょう。」

 仰扇を横目で見ながら話す零路。予想外の増援と言うのは彼のことであろう。


「お前らが何をしようとしてるのかは分かったよ、ありがとな田辺たなべ。これでやっと、俺たちはお前らを止めなければいけないって事を確信出来たよ。」

 京平はニコっと微笑む。

 それを見て、少し驚く零路。

「おや、やる気になりましたか?案外早いですね。貴方の事ですから、もう少し話すのかと思いました。」

「何言ってんだ!?まだまだ話すぜ!今ので『お前ら』を止めなきゃいけない事は分かった!次は『お前』がどうしてこんな事してるかって話だ!」

 京平の答えに対し、零路が微笑む。

「フッ、そうですか。」


「いや、まーだ続くんかーい!」

 話が終わりそうな雰囲気を察して、戦う構えをしていた潜留くぐるが喚く。






 その頃ライドットシティでは、夜桜鈴音よざくらすずね七賢人しちけんじんの一人、黒いジャージで体格の良い男、土井潤一郎どいじゅんいちろうが対面していた。

「お前、強いのか?」

「だねー、めっちゃ強いと思うよー。」

 土井の問いに対して鈴音が答える。

「そうか、俺も自分の事を強いと思ってるんだよ。こう言う時って、実際どっちが強いのか比べたくなるよなー。」

「ならないかなー?比べてもどうせワタシが勝つし。」

「言うじゃねえか、本当にそうか試してみようぜ!」

「しょうがないなー。」






 キーリンタウン、港町パルラ、ライドットシティでそれぞれのハンターが七賢人しちけんじんたちと対面する中、車椅子のベテランハンター大瓦五右衛門おおがわらごえもん、は暴動が起きた最後の地点、ゾルラマタウンのショッピングモール「ガオン」を訪れる。


「ああ、ここはまもるの......」

 そう、ここは10年前に俺、大丈夫だいもんじますらおの父さんと母さんが霧島薬子きりしまくすこに殺された場所だ。


「これは酷いのう。」

 ショッピングモール内はかなり荒らされていた。店員や客は皆、気絶している。幸い、死者は出ていないようだ。


「おや、君は!?」

「お、お前は......城月帝しろつきみかど!?」

 大瓦さんは目の前に現れた、長めの髪をした僧侶の様な姿の男を見て驚く。そこにもう一人、青色の袴を着た女性がやってくる。

「どうした?何かあったのか?」

 女性はそう言いながら二人の元へとやってくる。大瓦さんはその姿を見て、再び驚く。

「貴方は網楽あみらちゃんの......」

「ええ、そうですとも。わたくし睡蓮院家すいれんいんけの次女、睡蓮院義理亜すいれんいんぎりあ。」

 袴の女性は網楽さんと姉妹だと名乗る。


「義理亜、ここは僕に任せて、君は妹さんの所に行っちゃいなよ。僕一人でなんとかなるだろうしね。」

 長髪で僧侶の姿をした男、城月帝が網楽さんの姉を名乗る女性、睡蓮院義理亜に話す。

「ありがとう帝。それでは先に行かせてもらう。」

 義理亜は大瓦さんの反対側に走っていく。網楽さんがいる支部の方へと向かったのだろうか。


「久しぶりだな、城月。」

「まだ生きていたんだね大瓦さん。」

「死んだと思っていたのか?失礼なやつめ。さあ、決着を始めようじゃないか。」

 二人は向き合い、戦闘態勢に入る。




 現れたブラスト撲滅教•の七賢人しちけんじんたち。明かされた計画。ヤチママタタを守る為、ハンターたちの戦いが今、始まる。

キャラクター多いからキャラ紹介作ろうかな。

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