1つだけ / 一人でだって
〔1つだけ〕
二人の思い出 口に出せるのは
ついに僕だけになってしまったね
遺影の笑顔を目にする度に
口元は徐々に固くなるけど
前を見よう そう踏み出しても
何を見よう そう戸惑うんだ
1つだけ 1つだけの悲しみが
注がれてるんだよ 僕へとずっと
君のいた空っぽから
注がれてるんだよ ずっとずっと
ふたりで過ごした公園やお店
当然だけどさ 君はいないよね
お揃いの記憶 思い出す度に
笑うことももう 出来なくなってく
自分だけで作る将来は
借りる肩がなくて寂しいよ
1人だけ 1人だけいないことが
僕からずっと 溢れてるんだよ
君といた時間から
ずっとずっと溢れてるんだよ
君がいない それだけのことが
世界がない そう思えるんだ
1つだけ 1つだけの悲しみが
注がれてるんだよ 僕へとずっと
君のいた空っぽから
注がれてるんだよ ずっとずっと
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〔一人でだって〕
君の墓標 後ろに歩く道
貸し借りする肩はもうないから
泣きそうなら二人分を
泣けないなら なお強がり
笑うんだ 一人でも
思い出全て 背負えるように
笑うんだ 君の分も
一人でだって 一人でだって
二人繋ぐ過去は鎖のよう
遠ざかれば肩に長く重く
泣ける場所は他に探し
泣こうとして 息ついたら
笑うんだ 君なしで
記憶を全て 担げるように
笑うんだ 僕だけで
君なしだって 君なしだって
残された痛みに 一人の静けさに
肉や骨 命も 裂いて割られたって
笑うんだ 一人でも
思い出全て 背負えるように
笑うんだ 君の分も
一人でだって 一人でだって