表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/35

7.静けさ

――相談する日は、明日の土曜日。



二人っきりになれると思うと楽しみだ。


有泉のことを思っていたら、無性に有泉のことが気になった。


有泉の席の方に耳を傾けてみると、有泉と平井の声が聞こえる。



「ねぇ。タツ。また勉強教えてよ〜」


「あぁ。わかってる。…お前、本当に馬鹿だよな」


「なにそれ、タツの教え方が悪いだけじゃないの?」


「ほほう。そんなこと言うなら、もう教えてやらない」


「ごめんごめん。教えてってば!!」




二人の笑い声が聞こえてくる。



いいな……平井。


楽しそうだな。




……でも、明日は二人で会うことができるし。


まぁ、いっか!!


明日のことをいろいろ考えていると、不意に真吾が話しかけてきた。



「……お前。なんかこのところ楽しそうだな」


「……!?」



そういえば今、真吾と弁当食っていたんだっけ。有泉のことばかり考えていたから真吾のこと、すっかり忘れていた。


「今の反応、何?有泉とお前、この頃仲いいし、なんかあった?」


ありました!!と言いたいところだが、素直に言えないのが残念。


本当は言いたいけど、駄目って言われてるし。


曖昧に誤魔化すことしかできない。


「特にないけど」


ふ〜んと信用してないように頷く真吾。


「言いたくないならいいけど。……まぁよかったじゃん。有泉と仲良くなれて」


俺は頷いた。



本当によかった。


有泉と仲良くなれて。


話すことができるようになった。有泉からも話しかけてくれる。





他の人からは、平凡な幸せに見えるかもしれない。


でも俺にとっては、とても幸せなことだった。


次回、急展開!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ