表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/35

25.行方

学校を出て走り出した俺。


一刻も早く俊也は探しださなければならないという時なのに、俺は一旦足を止めた。


ふと思ったのだが……。


───どこに行けばいいんだ?


俊也がいる場所が全く分からない。


1年半一緒にいたのに、俊也が絶対行く場所が思いつかないのだ。


……。


駅前のアイスクリーム屋さん?俊也の家?


なんとか考えて、思いついたのがそれだった。


早速行ってみることにした。


駅前のアイスクリーム屋さん。


幼稚園児は沢山はいたけど、俊也の姿はない。


俊也の家。


ピンポンを押したが、誰もでなかった。


もしかして家にいるけど出ない?とか考えてみたが、俊也の部屋の部屋を覗くとカーテンを引いてなくて、誰もいないがはっきり分かった。


本当にどこにいるのだろう?


とにかく俺は学校の近くや、俊也の家の近くを走りまわった。


―――俊也……一体どこに行ったんだ?


焦りながらも、俺は走り続けた。


俺は息を切らせながら、俊也が行きそうな場所を考える。


そんな時だ。


ブルブルブル……ブルブル…


ズボンのポケットに入れておいた、携帯が震えた。授業中になってはいけないと思って、バイブ設定なっている。


携帯を開いてみると、そこには真吾の名前が書いてあった。


着信だ。


急いで俺は電話に出た。


「もしもし」


「もしもし!?」


真吾の慌てた声が聞こえる。


「どうしたんだ?」


俺の冷静な声が気に食わなかったのか、真吾は怒鳴った。


「お前っ、今どこにいるんだよっっ!?学校大変なことになってるぞ?!」


気持ちは分かる。でも今の俺はそれどころではなかった。


「学校の近く。俊也を探してる」


「有泉を?どうゆうことだ?」


表情は見えないが、とても心配しているのが声で分かった。


「俊也、勝手に学校を飛び出したみたいなんだ」


「なんだって!?サボりとかじゃないんだな?」


真吾はすごい勢いで、話してくる。


真吾の話によると――どうやら俺達はサボり扱いされたらしく、先生が一斉に俺達を探しているみたいだ。


「あぁ。サボりじゃない。まだ俊也が見つからないから探す。もしかしたら俺のせいかもしれない。もしかしてなくてもな」


「分かった。お前はそのまま有泉を探し続けろ。こっちはどうにかしとくから」


「ありがとな。真吾」


優しい言葉に素直にお礼を言う。俺はそうすることが大事だと学んだ。


意地を張ってばかりじゃ、人に気持ちを伝えることはできない。


今の気持ちもそうだ。


真吾に、今の俺のこの気持ちを分かってもらうために。



「俊也にいってくる」



俊也の所へ行ってくる。俊也にこの気持ちを言ってくる。


両方の気持ちを込めてそう言った。


「あぁ。じゃあ、頑張れよ」


何回か分からないほど言われた言葉。


その言葉を聞いて、俺は携帯を切った。


『頑張る』


俺は必至に俊也がいそうな場所を考えた。


俊也が行きそうな場所、俊也が好きな場所、俊也と一緒に行ったことがある場所……


「あれ?」


俺は1つだけ思いだした。


まだ行っていない場所があったということを。


その場所はとても思い出深くって―――


俊也への気持ちを言いたかった場所でもある。


「そこに俊也がいるはず」


口でそう言ったが、本当にそこにいるなんて確信はない。




最後の望みをかけて、俺はその場所へと走り出した。



 こんにちは、彩瀬姫です。

 実は今日24日、健斗君の誕生日です!!

 健斗君、お誕生日おめでとう☆

 この日に更新できるように何とか頑張りました。

 

 さて、このお話も終わりに近づいてきました。

 目標は30話!!

 終われるか心配ですが、「好き」と言ってもいいですか?をよろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ