1.初めての気持ち
この話はボーイズラブです。苦手な方はご注意ください。
『好き』
この気持ちに気付いたのは、友達の何気ない一言だった。
「お前、有泉のことよく見てるよな」
えぇ……?
それを言われるまで、本当に何も気づいてなかった。
自分が有泉のことを目で追っていたことも。
有泉を見て、時々感じたもの。
切ないっていうもの、愛しいというもの。
そうゆう感情が今、この気持ちのことを言うことさえも。
有泉とは、クラスメイトの有泉俊也のこと。有泉は小柄でも大柄でもなく、運動が特にできるわけでもない、平凡な奴だ。
けど。俺は。
――有泉の声を聞くたび、俺は有泉の方を向いていた。
――有泉の笑顔が見えるたび、俺も笑顔になっていた。
――有泉が悲しそうにしてるたび、俺も悲しくなった。
――有泉の仕草を見るたび、俺の鼓動がトクトクと早くなるのを感じた。
知らないうちに、いつの間にか。
俺は、有泉を好きになっていた。
こんなの変だろう?
だって俺は、男。
有泉も、男。
…でも、この気持ちは紛れもなく、恋心。
16年間生きてきて、初めて「好き」という気持ちを知った心―――初恋。
それは嬉しいはずなのに……。
絶対、実らない恋。
忘れなければいけない恋。
だって、同性を好きになるなんて、許されるはずがない。
――絶望的な恋。
もう、この気持ちをどうすればいいのか……わからない。
初投稿です。
下手な文だと思いますが、読んでくださって有難うございました。
連載するので続きも読んでくださるとうれしいです。