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ゆきちゃんとカメのジェームス  作者: こぺまる
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ゆきちゃんとかめのジェームス④

 その頃、広場ではポップが待っていました。

「ゆきちゃんどうしたんだろう。風船は二つもらったけど……」


「ポップ、どうしたの?悲しそうな顔をして」

 声をかけてきたのは羊のシェリーでした。

「さっき、ひだまり池でゆきちゃんに出会ったから、広場で待ち合わせすることにしたの。でもゆきちゃんまだ来ないんだ。ゆきちゃんどこかで見なかった?」

「ひだまり池は通らずに来たから見かけてないわ。でもまだ来ないなんて変ね、ゆきちゃんなら約束は必ず守ると思うけど」

「うん、私もそう思う。だから、途中の道で何かあったのかなって心配で……」

「そうね、一緒に探しに行きましょうか」

「うん、ありがとう!」


 二人が話していると、リスのリリーとルルー、コブタのミントがやって来ました。

「これからいちご摘みに行くの。一緒に行かない?」

 ミントがバスケットを見せながら言います。

「行きたいけど、これからゆきちゃんを探しに行くの。みんなはゆきちゃん見かけてない?」

 ポップが聞きます。

「ゆきちゃん?今日は見てないよ」

 リリーが答えます。

「そっか。どこにいるんだろう……」

 ポップががっかりして言いました。ゆきちゃんを見かけているかもしれないと期待したのです。

「そんなにがっかりしないでポップ。私たちも一緒にゆきちゃんを探しに行くわ」

「うん、ゆきちゃんのこと心配だしね」

「ゆきちゃん見つけて、みんなでいちご摘みに行こうよ!」

「本当に?!ありがとう!」

 三人の言葉にポップの顔がぱっと明るくなりました。

「じゃあ決まりね、行きましょう!」

 シェリーもにっこり笑って言いました。

 こうして、みんなは広場からひだまり池へと続く道を歩いていくことにしました。



「ゆきちゃーんっ!」

「ゆきちゃーん!!」

「ゆきちゃーん!いたら返事してちょうだい!!」

 みんな大きな声でゆきちゃんを呼びながら歩いていきます。

「どこにいるのかなぁ」

「お家に帰っちゃったのかな?」

「ゆきちゃんは勝手に帰るなんて、きっとしないよ」

 みんなはどんどん心配になってきました。

 すると、その時です。

 道の向こうから何やら聞こえてきました。

「しーっ!何か聞こえる!」

 シェリーが指を口にあてて静かに!と言いました。みんなが耳を澄ましてみるとーー

「「歌?!」」

 みんな同時に叫ぶと顔を見合わせました。何やら楽しそうな歌声が響いてくるのです。

「向こうから聞こえる!行ってみよう!!」

 みんなは一斉に歌が聞こえる方へと走り出しました。

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