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プロローグ

あれは雨の降る日。

薄汚れたアパートのある部屋、

液晶の割れたデジタル時計から午前2時と分かる。


その奥の部屋、壁にはヒビが、床には飛び散ったガラスの破片。

そして一人の男が倒れている。

男は薄汚れている。それも、埃っぽい場所に置いた置物のように、

まるでずっと動いていないような感じに。


数分たって突然立ち上がり、近くにあった革のカバンから

大きなナイフを取り出す。

軍隊で使われる超音波ナイフで、所々塗装が剥げている。

グリップに付いているボタンを押すと、

キンという金属音を出し、小刻みに震えだす。

数秒それを眺めたと思ったら、突然、

彼の喉元にナイフが、

腕には力が入っている。喉から大量の血と、普通ならありえないはずの黒いオイルが

混じって噴き出す。

数分経ち、完全に動きが止まり、床に赤と黒の模様ができる。

普通なら自然にすごい悲鳴が出る痛みが来るはずなのだが、

異様なことに、彼の表情は変わらず、一切声も出ない。


冷え切った彼の体をよく見ると、普通の人間とは質感が違うと分かる。

そう、彼はいわゆるサイボーグ。

改造手術を受け、戦闘能力と、何にも屈しず、命令通りに行動する

冷酷な心を手に入れた殺戮マシーン。

と言っても、その心は、薬で自我を押さえつけるだけで、

サイボーグにもきちんと人間の意識、感情がある。


だが、もしその薬が切れたら、

押さえつけた感情が一気に爆発すると言うこと。

彼のような最期を迎える人間も少なくない。


3年前

そう。彼が殺戮マシーン「Black 11」 として一番輝いていた時代、

彼の戦いの記録・・・



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