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No.58 油断

第三試合。

 

『フレー! フレー! skybomb!』


『まだいけるぞ〜!』



 ちつ…何か急に周りが騒がしくなってきたな。俺はスコアに目をやった。


「くそっ、負けてんじゃねぇか!? 何やってんだよ!?」


『お前が原因だ』

 

 この試合、敵のトラッシュトークにまんまと引っかかった俺が我を忘れて暴走してしまった。そして気がついたら試合も終盤だったという訳である。


 カズと優の声がほぼシンクロしていた。ったく、イラつくぜ。

 

 まぁ、俺に期待する後輩のためにも頑張らないとな…!

 



「いくぜ? ついてこいよ!」


『ああ』



************



 やや不調と思われた純也だったが、一度歯車が噛み合ったskybombの勢いは止まることを知らず、みるみるうちに敵チームとの点差を縮めていく。


 そして、



「これで逆転だぁぁっ!」


 純也のダンクが決まり、リングが揺れる。


『わぁぁぁっ!』


『いいぞぉっ!』


『ヒューヒュー!』



 実力でも観客を味方につけたskybombだった。

 アウトサイドからは優、インサイドからは純也、そして、それをアシストしつつどこからでも点をとれるカズ。

 もはや、力の差は歴然であった。


――――――


――――


――



************




「危なかったな……」


 カズが控室にてそう呟いた。

 結局、俺たちの逆転勝利だった。負けたチームは納得のいかない顔をしていた。まぁ当たり前だろうが。色々と考え事をしちまったせいで調子が狂っちまった。



「まったく、一時はどうなるかと思ったぜ……」


「まぁ優。そう言うなって。前半は敵にハンデを与えてやったのさ」


「まったく……どこまで本気なんだか……」


 微笑する優であった。




 またもや快勝? で一日目の日程を終えた俺たちだった。



俺たちは明日にも試合を控えているので、寄り道などせずに家に真っ直ぐ帰ることにしたのだった。



 明日、運命の時が始まる………。







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