何時かに焼き付いた残像は
イェーイ、よづはです。
封印していたものをクリスマスのノリで開放してみました!
つーわけで皆さんにぷれぜんとふぉーゆー!
うん…、正直下手なんでうれしくないと思います。
修正点がございましたら詳細を記入の上ご報告ください。
それは、表現するのならば『赤』だった。
首もとの高さにある、黄色と黒の警告色。
それは、確かに誰かに教えられたわけではないのだが、初めから知っている。警告色だった。
そして、その警告色が立っていたときには何も無かった。警告色の横の赤い光、大きな耳障りな音が響く。
その音はまるで、赤く光っている錯覚に陥る。
カン、カン、カン、カン
その音が始まって暫く、横の方から規則正しい重い金属音。
リズミカルで、それでいて子供の興味を引く。そんな、良く知る音だった。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
言葉に表すなら、そんな音。
その音を鳴らすのは、大きな長い鉄のイキモノ。
ゆっくりとこちらへ進んでくる。近づくごとにスピードが速くなる。
カン、カン、カン、ガタンゴトン、ガタンゴトン、カン、カン
徐々に大きくなる鉄の音と、赤い音。
…右手が体の横に落ちた事に気付く。右手に何があったのか、そんなのは解らなかった。だから回りを見回す。
鉄のイキモノ、その体が通り過ぎるのを待つ人々。その人数は、たったの三人だった。
私と中年ぐらいの女性、そして男だった。
私は右手が落ちた事しか気にはならなかった。だから、右手を見て、前の警告色の棒を見た。
きっと、あの棒に乗せていて、勝手に落ちたのだ。
私はそう考えて、それで終わった。
ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン
鉄のイキモノが眼に入りきらないほど大きくなった。
その次だった。
グヂョッ、
【赤】だった。
さっきまで視界に入っていた。聴覚で感じていた赤よりも『赤』だった。
首元にある警告色も黒くて硬かったはずの道も、私の身体すらも『赤』だった。
身体を伝い、全てを染める。生温い『赤』に私はただ呆然としていた。
そうして、ふと、私は横を見る。
落ちていた右手の方向。
そこにあったもの。
それもまた、
『赤』だった。
奇妙なほどに白い肌、茶色の綺麗な瞳。青年ぐらいの男。
その男の持つ極彩に私は目を引かれた。
私や全てを染める『赤』と同じ色を、彼は持っていた。
長い長い髪に命そのものを連想させるかのような濃密な『赤』を持って、彼は立っていた。
イキモノの身体も『赤』に染まる。
私は、全てを見ていた。