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EPISODE11 迫る恐怖

 真美と知沙がトライバル打倒のため出向いてすぐ、Rose Orangeに送り付けられた遺体の身元が判明した。それは玲乃の尽力によって意識を取り戻した女性の知人だった。まず意識を取り戻した女性は都内でOLをしている山本紗奈(23)。問題の遺体の身元は立川麗奈(29)。紗奈と同じ職場に勤める傍ら出張型風俗店でも働いている女性だった。紗奈は遺体を見てしまったトラウマからしばらく精神科病棟へ入院することになった。

「明美さん…!」

「知沙は?」

「真美さんって人と一緒に出ました」

「そう…」

 真美が自分に黙ってまで赴くとは相当な覚悟であろう。だが彼女も必死になって明美に縋り付き、強くなるために誰よりも鍛え続けてきた。それに知沙という強力な助っ人がいる。

「私も出るわ…」

「出るって、どこにですか?」

「奴らを倒せるのは私たちだけ…これ以上犠牲は出させないわ」

 彼女は鞘に収まった刀を掴む。

 スーゥ…シャキン…!

 静かに抜刀する彼女から異様なほど鋭いオーラが放たれる。まるで見えない炎が燃え上がっているようだ。その姿をじっと見続ける玲乃たちに

 パサッ…

 彼女は上半身裸になる

「これは…」

 彼女の上半身には美しい天女の刺青が刻まれていた。

「普通の女性が天女になれることはない…でもね、自分のことが綺麗だと思えた時点で天女のようになれるのよ…」

 彼女自身も天女とは思っていない。天女の言い伝えには空に帰れなくなったとあるが、おそらく刺青を刻んだのは初めて人の命を奪ってから「自分ももう戻れない」と覚悟したからであろう。彼女はRose Orangeに入ってから幾多の組織で戦闘力を鍛え続け、天女に恥じない力を確実に手に入れた。あの幸人を軽く圧倒してしまうだけの戦闘力は伊達ではない。

「ねぇ…?」

「はい…?」

「私が生きて帰れなかったら、あなたたちは私の呪縛に囚われる必要はない…自由に生きればいいわ…」

 女性たちにとって奥野明美の姿は女神そのものだ。簡単に離れるなんてできない!

「私たちにとって明美さんは女神様なんです。一生傍にいます!」

「私は女神なんかじゃない…本当の女神様は、千草よ」

 彼女は「おいで」のハンドサインを出すと

 コツ…コツ…

 ハイヒールと思われる足音が近付く。そして彼女の前に現れたのは

「紹介するわ。このRose Orangeの創設者、水瀬幸人君のお母さん」

「水瀬千草よ…余計な解説はいい…」

「相変わらず硬いこと…」

「あなたが?」

 幸人の顔は何度か見ているため皆が揃って「激似だな」と思っている。さらに黒髪であることも似すぎている要素だ。すると千草は

「私は息子の成長を見ることなく人を殺し続けた。けどあの子も私と同じ存在だと知ったから、私も戦う覚悟を決めたわ…」

 傍には明美と幸人の存在がある。「強すぎる」2人に囲まれた千草の中にどこか安心できる要素があるのだろう。それでもどこから政財界の監視が入っているかはわからない。それに

「あらいけない…私そろそろ行かなきゃ」

「同伴だったわね?取り敢えず私に任せて」

 千草はベテランキャストだ。出勤する日は同伴する日であることが多い。10年以上キャバ嬢として働いているが息子と一緒に暮らせる日が来たら辞め時かもしれないと考えている。貯まったお金で祝えなかった誕生日分のプレゼントをあげたい。幸人と明美に囲まれて安心している千草だが、裏では政財界が狡猾な計画を立てていることを彼女は知らなかった。


 百花から聞いているトライバルの情報はこうだ。まず海外の組織で戦闘力を磨き、生の戦場で実戦経験を積んでいるという。遺体を綺麗に切断する能力に長けており、完璧に血抜きをする知識はどこで身に付けたかわからないらしい。

「ヤサまではわからなかったみたい」

「どうやって探すんですか?」

「奴は無許可の風俗を利用したシノギをやってるみたいなの。それも18いってない女の子使ってね…」

 カチッ…スゥ〜…

 つい考えることが多くなるとタバコの消費が多くなってしまう知沙。酒が飲めなくても彼女は20歳からけっこうなヘビースモーカーだ。毎日吸っているもんだからよく翔星から「やめた方がいいよ」と注意されていたな。その姿をじっと見ていると

「吸いたいの?」

「…1本…」

 知沙が吸っているタバコはタール12ミリのメンソールでけっこうキツめ。案の定真美は吸った途端に咳き込んだ。

「この1本でやめときなさい。私は無理だけど」

 知沙は携帯灰皿で火を消し

「さあ行くわ!」

「はい!」

 まず突撃を仕掛けるのは検索すると怪しい情報(生中出し無料)がヒットするソープ店ミラクルエッジ。

 プルプル

「百花ちゃん?」

「知沙さん?今どこにいる?」

「ちょうどミラクルエッジってソープにいるわ」

「マジっすか!?」

「どうしたの?」

「多分なんだけどミラクルエッジは奴が手掛けるシノギの店舗らしいの!」

「ビンゴね?」

「それだけじゃないわ!部下とやらが金を回収しに来るみたいなの!」

 やはり政財界が後ろ盾にいるなら違法な風俗店でも隠さずに堂々と営業するものか。だが堂々とやってくれるなら好都合だ。ちゃちゃっと回収係を引っ張り出してトライバルに辿り着く!彼女たちは入口に入るや否や

「いらっしゃいませ…あれ?もしかして面接ですか?」

「今日金を回収しに来るかしら?」

「何のお話でしょう?」

 受付の男はスキンヘッドと少々きな臭い。口調こそ穏やかだが本性はすぐキレる男ということが窺える。

「今日珠水鳳凰とやらが金回収…しに来るわよねぇ?」

「わけわかんない話は困るな?」

 カチャッ…

 知沙は冷たい表情で銃を向ける。まさか本物を向けられるとは思わなかったのか男は急にビビって

「おい何をする!?」

「嘘を貫いて弾丸に貫かれるか、正直に言って貫かれないのとどっちがいいかしら?」

 一切躊躇のない姿に驚く真美だが、改めて知沙の度量に感心する。男は何かナイフを持とうとしたとき

 ピュゥン!

「グワッ…!?」

 知沙が持っている銃は音で気付かれないようサイレンサーを付けていた。彼女は本気で撃ち殺す気だと察した男は

「もう金は回収された…」

「その後どこに行ったの?」

「204号室でプレイの最中だ…」

 どうやら回収係も常連のようだ。

「204号室ね…行くわよ」

「はい…」

 204号室までは本来エレベーターで行くが、ここは他の人と会わないように非常用階段から行くことに。そして男が言う204号室の扉の前に辿り着くと

 ズドーン!

 知沙が勢い良くドアを蹴破ると回収係と思われる男は事の真っ最中だった。嬢と男も全裸だ。

「キャッ!?ちょっと何ですか!?」

「服着て出るのを勧めるわ…」

 知沙は全裸男の首根っこを掴んで店を出ると、外に停めてあった車のトランクに押し込める。セダンのトランクは中からは開けられない。そのままRose Orangeまで連れてって情報を聞き出せば取り敢えずいいかと考えていたが、ものの数分でその必要がなくなることを想像していなかった。

 ブーン…

 運転しているのは真美だが、助手席に座っている知沙がある異変に気付く。

「…?」

 どうやら後輪からパタパタと音がする。まさかパンクしているのか?窓を開けて確認すると

「真美ちゃんマズい…パンクしてる!」

「何ですって!?」

 両後輪がパンクしている!誰かが意図的にアイスピックなりで穴を開けなければそうはならない。それに国道じゃ路肩駐車することは難しい。

「一旦裏路地に入って!」

「はい!」

 真美はペーパードライバーなのか車体を擦りながら何とか路地裏に入り、何とか車を停められそうな位置に持って行くと知沙は新たな殺気に気付く。

「マジ…!」

 何と雑居ビルのベランダからロケットランチャーを向ける物騒な影が!知沙はトランクをすぐ開けて真美も続いて運転席から脱出。

 ドカーン!

 この一発で車は木っ端微塵だ。果たして?

「全く脳筋なことやってくれるわね…?」

「ギリギリだったぁ…」

 真美も知沙も車から無事脱出。知沙の左手には回収係の男、そして右手に握られている銃でロケットランチャーを構えていた男の脳天を撃ち抜いた。しっかし行動を全部見られていたことに気付けなかったことが我ながら情けない!

「あんたから情報聞く必要はなかったみたいね?」

 2人の前に怪しい影が迫り来る。

「後は勝手にしな?早く行った方がいい」

「嘘だろ?俺服ねぇよ?」

「知らないわ…タイミングが悪かったってことよ…それより死にたくなかったら早く消えなさい」

 男は大事なところだけ隠しながら何とか2人の前から姿を消した。後々公然わいせつでお縄になったことは内緒だ。それでも男は珠水鳳凰の魔の手から逃れることができたということだ。

「あいつがトライバル!?」

「そうみたいね…」

 怪しい影の正体は何と3人。一人は問題のトライバルだが、あとの2人もトライバルのようにロン毛髪だ。

「どうしました?君たちのお目当てですよ」

「何故川崎さんを殺した!?遺体を切り刻んだのもあんたね!?」

「人間を切る感触は私の大好物なんでね…!」

「何だと…!?」

 真美はすぐにでも殴り掛かりそうだが知沙がそれを止める。今の状態じゃあんなやつにすら勝てないことを悟っている。

「罪のない女性を殺すなんて…一体何が目的なの!?誰の指示で!?」

「これから死ぬ人間に教えても意味ないですが、冥土の土産に教えてあげますか…」

 すると奴は聞いてもいないことまでペラペラと喋ってしまう。こいつはバカか?と知沙は明らかに呆れ顔で笑いまで堪えているが、笑っている場合ではなく知ってしまったからには尚更死ぬわけにはいかない。まさか奴の口から知らぬ者はいない大企業のCEOが珠水鳳凰を動かしている。いやSHプロダクトが珠水鳳凰そのものだという事実は意外だった。それに大城四紋は政治家だ。裏社会の人間を動かすことくらい造作もないということか…

「いいのかしら?あんたたちの方が死ぬけど」

「フン…こちらも燃えてきます…」

 知沙は銃を捨ててテコンドーの体勢を取る。真美は教わった中で唯一自信がある空手の体勢。だがトライバル含めた3人は遺体を切断するために使用したと思われる両刃ノコギリを両手に持っている。

「トライバルはあなたに任せるわ。まずは見てなさい…お手本見せてあげる」

 まずトライバル以外の2人が知沙に向かって切り掛かった。だが明美に散々殴られて鍛えてきた知沙にとってそんな攻撃など造作もない。一人が振り下ろしたノコギリをテコンドーの回し蹴りで押し返し、すると衝撃で奴の股間に刃先が突き刺さる。

「グワァー…!?」

 そのまま突き刺さったノコギリごと股間から頭目掛けて蹴り上げた!真っ二つにはならないが股間から頭は一刀両断だ。

「凄い…」

 知沙の拷問を何度か見ていたが戦闘力の高さにもビックリしている。普通に幸人とも渡り合えるのではないか?知沙じゃ分が悪いと踏んだのか今度は真美に向かって踏み込む。真美はまだ鍛えて間もないが果たして?

 ブーン…!

「ウッ…!」

 凄まじい斬撃をギリギリで避ける。だが奴は攻撃の手を緩めるほど甘くない。

「キャッ!」

 真美は足を挫いて仰向けに倒れてしまう。

「死ね!」

 そのままノコギリを受け止めるしかないと判断したのかガードの体勢を取る。

 ドゴォーン!

 知沙のアシストキックが男の側頭部を捉えた。

「まだ甘いわね…」

 蹴り飛ばされた男は壁に頭がめり込む形で絶命した。これで残るはトライバル一人。さっきまで3対2だったのが1対2の状況に流石のトライバルも…

「クソ…私を見くびってもらっては困りますよ…!」

「切れない女を目の当たりにした感想はどうかしら?真美ちゃん…」

「ええ…!」

 真美はノコギリが振り下ろされる前に胸部へ空手パンチを喰らわせて意識を奪った。トライバルは人を切るのだけに特化したただの思い込み野郎だったのだ。生の戦場で鍛えた戦闘力は本物かもしれないが、知沙の力を見た途端に戦意まで失うとは戦闘者として聞いて呆れる…2人は仲間に手配してもらったバンに乗り込んでトライバルを拷問部屋へちゃちゃっと運び、身包み全て剥がして拘束すると

「あんたがバカで助かったわ…まさかほとんどネタバレしてくれるなんてね…」

 奴は真美と知沙に勝てると確信していたのだろうが、圧倒的差で負けて裸で拘束されていることに奴の自尊心はズタズタだ。

「これを解け!大城さんがお前たちを狙って殺しに来るぞ…!」

「黙れ…」

 グサッ…!

 知沙は背中にナイフを突き刺し

「真美ちゃん、そのまま下に剥がして…」

 突き刺した傷から皮一つ出してそのまま真美に下ろさせる。つまり

 ズリー…!

 背中から腰にかけて皮を剥ぎ取ったのだ!生きたまま生皮を剥がれる痛みは想像を絶する。さらに

 グツグツグツ…

 鍋で熱されているのは塩水。耐熱グラスに入れてそのまま背中を目掛け…

 ジャー…!

「ガァァァァァァ…!!」

 剥がれた背中に熱された塩水をぶっかけられる灼熱の痛みに咆哮以上の叫びを上げ続ける。

「騒ぐな…お前は命乞いする女性を殺して何人も切り刻んだんだろ…!」

 真美が初めて見せる獣のような怒り。彼女にとって川崎は尊敬できる上司だ。その人から笑顔を奪った男の命乞いなど聞くわけがない…

「次腹の方やっていいですか?」

「やってやりなさい…」

 今回の拷問は完全に任されたようだ。任されたなら自由にやらせてもらう。彼女は奴の土手っ腹にナイフを刺し、そのまま背中同様に生皮を剥ぎ取る。そして熱した塩水をぶっかける。その拷問は両手両足にも及び…

「カァ…カカ……」

「中々の生命力ね…流石戦闘者ってこと…」

 まるで人体模型のようになるまで皮を剥がれ続けたのか、もう声も出す力もない。無抵抗の女性を切り刻んだ所業を考えたら当然の報い、むしろ足りないくらいだ。

「これはお前に殺された女性たちの怒りよ…」

 真美は拘束を解いてそのまま腹を空かせた無数のピラニアが泳ぐ巨大水槽の前へ連れて行き

「お前はピラニアにバラバラにしてもらいなさい…!」

 ピラニアは本来臆病な性格で人を見付けた途端に襲い掛かることはない。だが血を流している人間を発見したら別だ。ピラニアは血の匂いに誘われると

 ジャボーン…

 奴が入ってものの数秒で水槽が真っ赤に染まる。ほぼ全身の皮が剥がれたトライバルの最後は自分が女性を切り刻んだように、ピラニアの大群によってバラバラに食い散らかされて壮絶に死んだ。残ったのは骨だけ。

「しばらくすれば大人しくなるわ…」

「はい…」

「よくやったわ…真美ちゃんも強くなったわね」

「ええ…でも、川崎さんはもう帰ってきません…!」

 真美は両膝をついて項垂れた。あんな異常者に殺された被害者の無念を考えると自分も無念になる。

「でもこれで黒幕がわかったわ…」

「まさか禍の有名な大城四紋が」

 知沙には少し納得できる要素があった。大城が女性を嫌うミソジニストであるのは少し有名な噂であり、罪のない女性をターゲットにして殺害し、そして女性だけが集まるRose Orangeを敵対視していることを考えたら奴の思惑がある程度わかる。奴が経営するSHプロダクトは多くの店舗や事業所があるのだが、何故か本社や本部の住所が一切記されていない。

「知沙さん!」

「玲乃ちゃん!どうしたの?」

「さっき搬送された病院(山本紗奈が)から電話があったんだけど」

「それで…?」

「殺されたらしい…」

「クッ…一体何が起きて!」

「それに百花からの連絡も途絶えてるの…」

「まさか…」

 百花は情報のためならとことん追求する癖が仇になったのか奴にバレて殺害されてしまったらしい。まだ奴らには強力な戦闘者を備えているに違いないか。

「私も行きます」

「その前にちょっと休んだ方がいいわ…」

 立ち去ろうとする知沙に付いて行く真美。覚悟を見れば無視することはできず

「今回は何とかなったけど、ずっと何とかなることばっかりじゃないわ…私でも敵うかわからない」

 こう言えるのはEPISODE7で幸人が凄まじい殺気を感じて拳を構えた姿を思い出したからだ。彼があそこまで警戒し、姿を完璧に隠して気配のみを感じさせるのはプロ以上の戦闘者でなきゃできない業だ。もしそんな奴を備えているなら勝てる自信がなかった。

「死ぬときは一緒です…私は知沙さんと一緒がいいです!」

「私と一緒なら、もれなく幸人君セットよ」

「ハンバーガーとポテトセットみたいですね!」

 幸人は完全に協力関係にある。それにまたあのオムライスを食べてみたい。忘れていたがEPISODE6からしばらく経ったが妊娠はしていなかった。予め拷問する側の皆はピルを服用していたことで全員陰性。ハンバーガーとポテトセットというワードを言ったせいか無性にコーラが飲みたくなり、冷蔵庫に冷やされていたコーラを飲んで一旦休憩。戦うにも身体を休めることは必要だ。


 ガシャン…!ドテッ…!

「キャッ…!?」

 千草は突然拉致されて身包みを剥がされる。下着姿になった彼女を舐めるように見る男が

「おやおや〜君とうとう契約違反したみたいだねぇ?」

 彼女は運悪く一人でいるところを襲われ、そのまま大城が持つ監禁部屋に拉致されていた。ミソジニストである奴だが彼女は大のお気に入りで、Rose Orangeの創設者であることを利用して人を殺した犯罪者であることの弱みを握っている。

「私たちRose Orangeには明美に幸人がいるわ!」

「…フン…」

 何故か奴はいやらしい表情で微笑む。

「私が道歩く女をただ殺しているだけと思っているのか?」

「どういうこと?」

 奴はスマホを彼女に投げる。横画面で何か監視カメラの映像が写されている。かなり鮮明な映像でその内容が

「何これ?」

「私がかき集めた女共だ…ちなみにな」

 奴が謎のスイッチを押した瞬間一人の女性が苦しみ初める!

「何したの!?」

 一緒に監禁されている女性が心配して見守る中必死で叫んでいるのが映像から伝わる。

「やめて!」

「ちなみに押しちゃったら止められない…女の体内には私が開発した猛毒のカプセルが埋め込まれている…私がスイッチを押せばカプセルが溶ける。時間経過でも溶ける仕組みだ」

「何てことを…!?」

「契約違反とはこういうことだ」

 奴が女性たちを拉致していることを知らなかった。契約に違反しなければ罪のない女性に一切の危害を加えないはずだ。しかし契約を守っていても奴は殺さないという約束を守らない、そんな最中に幸人が店まで会いに来た。もうどうしたらいいかわからず契約違反をしたのだった。

「もし女共を助けたいなら私の言うことを聞け…」

 奴は再び新たな契約を結ばせようとする。携帯は奪われていて明美たちに連絡することもできない。今ここで聞かなければ最悪全員殺されてしまう…

「取り敢えず今夜のお相手になってもらおうか…」

 奴は眠気を誘発させるアロマスプレーを顔にかけて彼女を眠らせると下着を脱がせ…

「さぁ楽しむか…」

 奴は抵抗できない彼女をこれでもかと陵辱し始めた…果たして彼女の運命はどうなる?幸人は母親を救えるのか?そして彼女は女性たちを助けられるのだろうか?

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