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バッドエンドのその先にある転生  作者: 八十神 たたま
第一章:シュピーゲル編
10/32

第10話「みんなの力を教えて」

10話記念にヴィンとヴィーナの豆知識を書きます


ヴィンの触手は時計の様な精密機器を作れるほど精密に動かせます、その代わり触手に集中すればするほど自分の体を動かせなくなります。ちなみにヴィンの髪の色は黒色です。


ヴィーナの髪の毛はオーロラリフレクターみたいになっていて光の当たり具合で虹色になります綺麗ですね


あとヴィーナは精密な魔法の制御がまだ少し出来ないみたいです。(まぁ多分すぐ克服するだろうけど…)


今後はこんな感じで豆知識をちょっとずつ書いていきたいと思います。


あと次回予告と題名違うけど気にしないでください。

 ヴィーナには絶対的な自信があった。

 

この中で一番強いのは間違いなくヴィーナである。


 5人の中でもヴィーナは桁違いに強かった。

 だからこその自信だった。


「そ、そんなこと言われてもぉ……」

 一番最初に発言したのは5人の中で一番落ち着きのあるヒーナだった。

「あの人確か魔法研究で成果を上げて二つ名を持ってるってお母さんが言ってたような……」


 タックスがヒーナに問いを投げつける。

「二つ名ってなんだ?」


 その問いにヒーナは返答する。

「二つ名っていうのは神様から与えられる名前みたいなもので……そもそもいま私たちの名前は一つ名って言うもので……これは付けたもん勝ちの名前、二つ名はさらにその上を行く名前……って解釈で多分……いいと思う……」


 面倒見の良いヒーナなだけあってアホにも伝わるように工夫して伝えたようだ


「?」

 がアホには全く伝わっていないようだ。


 ここでヴィントラオムがさらに簡単に説明する。

「要は二つ名持ってる奴はめっちゃすごいって事だ」


 タックスは「なるほどぉ」と言う代わりに手をポンと叩いた。


「ヒーナが言いたいのはペルファが二つ名を持ってるめっちゃすごい奴の場合、ヴィーナでも歯が立たないんじゃないかって、そう言いたいんだろ?」


 ヒーナもタックスと同じように手をポンと叩く。

「そう!そういうことだよぉ」

 

 ここで先ほどまで起きていたのに、いつの間にか寝ていたヴィーナが、再び起きてきて会話に参加してきた。

「その二つ名?って言うの?私持ってるよ!」


 場が凍り付くどころの言葉ではなかった、確かに場は元々寒かったが、ぬくぬくと優雅におねんねしていた少女の寝起き一発目の発言でここまで場を凍り付かせることが出来るのは恐らくヴィーナくらいなものであろう。


 ヒーナが手を合わせて驚く。

「ヴィ、ヴィーナちゃんすごい!」


 ブルーバルトが悔しそうにしている。

「私が一番乗りですげー奴になりたかったぁ!」


 ヴィントラオムはヴィーナに鼻息を荒くして聞く。

「なんて二つ名なんだ!?パーフェクトエンジェルとか!?」


「にいちゃん、ネーミングセンスねぇな!俺が決めてやる!う~ん…………イヴィルデッドエンジェルとか!かっけぇだろ!」


 ヴィーナが「ちょっと待って!今聞くから!」と言うとおでこに指を立て、ムムムーとした、すると5秒ほどで「はッ!」と言った。


「勇神だって!」


(………………なんか勇ましいな……)とその場にいる全員が思った。


 タックスが最初に感想を述べる。

「なんかかっけぇ!!!」


 ヴィントラオムがそれに続いて言う。

「あぁかっけぇな……」


(天使のような妹に、なんか範馬勇●郎みてぇな二つ名付けられてる!)とヴィントラオムは思った。


 ヴィーナの一言によってぐちゃぐちゃになった場をヒーナがまとめる。

「と、とにかく!今重要なのはみんなで力を合わせてペルファさんを止めることだよ!今からみんな役に立ちそうな能力を言い合って団結した方が良いよ!」


 ヴィーナが何か物申そうとする……がヴィントラオムが制止する。

「ヴィーナ、別にみんなお前の力を疑っているわけじゃないんだ……でも少なくとも俺には1つ不安要素があるんだ…………」


 ヴィーナは話を聞く体制に入る。


「それは、お前が強すぎることだ、世界には実力以外の力がある……それらの力は簡単に最強を最弱にできるんだ……例えば俺がお前に嫌いと言ったらショックだろ?人が一人で強くできるのは実力だけだ、心の強さは一人では鍛えられない、どんなことがあってもここにいる全員で勝つのが大事なんだって分かって欲しいんだ」


 ヴィーナは「なるほど!」と言うと静かに正座し始めた。


 ヴィントラオムは「それじゃぁヴィーナの能力を教えてくれ!」と言った。


 ヴィーナは「分かった!じゃぁ1つ見せるね!」と言うと、森の方に手をかざして唱える。

「燃えろー!」


 ヴン!ドゴォォォォォォン!!!!

 

 大怪獣の破壊光線の様な物が天使の様に可愛らしい少女の掌から飛び出してきた。

 光線が直撃した場所と光線の熱によって起きた爆発に巻き込まれた場所はまるで活火山の周りの様な様相になっていた。


 全員の開いた口が塞がらない。


「どう?お兄ちゃん?次は上級魔法打つね!」


 ヴィントラオムは必死に制止する。

「いや!もう大丈夫だ!もう十分わかった!」


「本当?すごかった?あ!でもみんなで勝つんだもんね!みんなの能力も見せて!」 


 ヴィンは偉そうに最強について話していた自分を恥ずかしく思うと同時に絶対にヴィーナを怒らせない事を改めて誓った。


 ブルーバルトは失神していた。


「ブ、ブルーちゃーん!」

 ヒーナが倒れたブルーバルトを揺すっている。


「こ、この様子だと……つ、次はタックス行こうか」


 タックスは言う。

「いやあんなのを見せられた後って…………まぁいいけどぉ……出てこーい」


「キュピピ!」


 タックスの背後から小動物サイズのクリオネの様な生物が出てくる。


 ヴィントラオムが不思議そうな顔をする。

「そ、それなんだ?」

 

 タックスは説明を始める。

「こいつは精霊のメドレっていうんだ!なんかいろいろできるんだぜ!回復したり、防御したり、あ、あと……ビームが出せ……たり……」


「そ、そうか……」


(め、めっちゃ気まずい……)


 タックスは耐えられなくなり話題を変える。

「ヒ、ヒーナねぇちゃんもなんかやって見せろよ!ヴィーナよりすごいのをガツンとさ!


(なんか高圧的な聞き方だな……)


 タックスがもう一度聞く。

「ヒーナの力は?」


 プルプル……


「あわわわわわわ……」


(なんかめっちゃ震えてる!?)


「ど、どうした!?ヒーナ!?」


「い、いや……そのなんだか自分の番になると……き、緊張しちゃってぇ」


 ヴィントラオムは先ほど作った時計を見て少し慌る。

(ペルファが1日待つと言ってからもう25時間は経った……俺の時計があっていれば残り7時間……作戦を考える時間も含めるとあまり時間が無い……早く能力を言ってもらわないと……)


「お、落ち着けってヒーナ……そ、そうだ何か落ち着く……えーとなんか無いか?」


「……んで」


「?なんて?」


 ヒーナは本をヴィントラオムに本を渡す。

「この本読み聞かせしてぇ!」 


(え?いまどっから出した?)


「え、えーとお前に読み聞かせればいいのか?」


 ヒーナは頬を赤らめながらコクリと頷く。

 どうやら羞恥心はあるようだ。


「わ、分かった、えーと竜牙を穿つ王子?」


 ヒーナが目をキラキラと輝かせながら待機している。


(~王子系でこういう題名初めて見たな……) 


「それじゃぁ読むぞ……」


 ヴィントラオムが本のページをめくり始める。

 ヴィントラオムが本を読み終わるのは5時間後であった。

 

次回「魔」です。

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