６
母さんに負担が多すぎて急遽私達で何とかすることにした。そこで発覚。何が天才児だ、やはり子供には苦しい。
「胡桃声漏れてるよ」
「まあ内緒にすることでもないか」
「無理言わないでよ」
桃子「そうだよ胡桃ちゃん、それ言われるとちょっと年上の私も悪いのかな？と思ってしまう」
「ああ桃姉あくまで自称天才児への愚痴なので…」
「むー根本的解決にはなってないけど、一応考えならあるよ」
「よし檸檬のべよ」
「微妙に分かってきたけど、胡桃って本当に分からない程度だけどオンオフで切り替えてるね。態度でかい。オンもでかいから気が付きにくいけど、可愛さ調整してるー」
「アイドルなんです当然では？」
「くーおじさんしか今はターゲット居ないくせに」
「ブーメランだね」
「だから作戦会議だよ」
「よし良いぞ、檸檬述べよ」
「むー、話進まないから言うけど丸投げね」
「はい？？？」
「大人は関係者皆忙しい、子供だけじゃ無理があるとブレーンが必要って分かってるよね？」
「うん」
「でもイケメンブレーンはアイドルとして不味くない？」
「マネージャーさんがイケメンって良いのでは？」
「そそマネージャーさんに比べてブレーンって常駐じゃなくて良いんだよね」
うちは他のタレントは違うが、私たちは突然決まったのでおじいちゃんたちがやってる。
「マネージャーさんは必須だからあきらめきれるけど、ブレーンはなんか微妙な立場じゃない？私たちの好意によってやってきたみたいに見えない？」
「ホストブレーンか」
桃子「ならそのちょっと落ちる顔面の人で解決しない？」
「桃姉それなにかファンに忖度したいやらしさない？」
「胡桃が覚えてたての言葉使ってる…」
「なんだー檸檬インテリキャラかー」
「胡桃がボケで私が突っ込みなので必然的にね。この前お母さんに胡桃の真似したら、胡桃はそんなタダの馬鹿じゃないと怒られた」
「タダのってなんだ」
「あ気が付いたねー」
桃子「二人脱線してるよ」
「まあイケメンブサメンブレーンは無しね。あれ丸投げってこういう話？」
「いやだからそれ全部前もって考慮して臨時も入れてね、丸投げで解決だよって言ってるんだよ」
「だから分からないって」
「話そうとすると話の腰折るから」
「よし良いぞ、檸檬述べよ」
「PODネタ何度もやらないでー、でね、うちのHPに会議室みたいの作って、その厳選したメンバーを入れるようにして勝手にファンに話してもらうの。ただ私たちもたまにコメントするよ。採用したいとかそんな感じで、もちろんこれら秘密になるようにね」
「漏らさない？」
「多分無いんじゃない？私たちがそれ望んでないし、だからメンバー厳選するのもある。それアイドルとしてネタバレ禁止と言いたいよ」
「ああほんと丸投げだな」
ただこれじゃ子供よりマシって話だな。常駐じゃなくていいってのが本当に困るな。うちじゃそんな人雇っても無駄になるしな。
「あそうだ、他のタレントさんも兼務したらどう？」
「ああ良いね、ただその人材いるかな」
「何かそれが最大の問題っぽいネット会議室のほうが使えるよって悲しいのやだもんね」
桃子「檸檬ちゃんはオンオフちらほら違いがあるよね。毒がきつい…」
「ああそれ、胡桃がなんでもぶっちゃけトークにするから相打ちだと私がいつも被害を受ける」
「この猫かぶりがー」
「いや私普通って線があるなら頑張ってる方だよ？」
桃子「胡桃ちゃん裏表なさすぎるから。これで可愛いっておじさんは言うんだから変なアイドルだよね」
「ああそれおじさんだからよキット…。胡桃がおじさん受け慣れてしまうと怖い」
桃子「でもくるみさん、胡桃ちゃんとそっくりって古参のオタは皆言ってるよ？」
「おじさんが若いころから受けてるのか、きっと時代ー」
「時代遅れの女になりたいーー」
「相変わらず微妙に音が…、なぜこれがセンターで皆納得なんだ」
「ああそれは今の客層くるみさんの古参オタばかりだから」
「クルミンズ確かにおばあちゃん上手かった。私たちのせい？」
「ブレーンの話が…」
「うわ歌の話になるととたんに真面目に話す。皆絶賛だけど、クルミンズのカラオケで私達より微妙な点数は私ちょっと驚いたよ」
「機械に何が分かるんだー」
「定番のカラオケ点数ネタだね。桃子ちゃんが点数もだけどどんな歌もこなすし、声量も音域も広いしダントツだよね。私そのうち子役って母さんが話してて、だからさ桃子ちゃんも歌手活動そろで考えてみてもいいと思うよ。ミラシスは良くも悪くも胡桃のレベルに合わせた楽曲だから」
「うおーいそれうちだけ何も取り柄ないみたいじゃん」
「え胡桃は伝説のアイドルの再来なんだよ」
「アイドルって取りえないのか…」
「まあ良い意味でとびぬけた分かりやすい特徴はないよね」
「それ何が良い意味なんだ…」
「良い意味にしないと悪い意味になるからだよ。実際分かりにくいけど、胡桃がファンを引っ張ってきてるのは確かなので」
「トークは自信あるぞー」
「それが昨今のＴＶの衰退を招いたんだよ。なのにネットもその手の真似は変わらないよね。だからブレーンなんだよお姉ちゃんー」
「むーー」
結局、皆の指針を与えるブレーンの雇用とネット会議室を比較することで落ち着いた。と言うか前者を雇うのは、後者が期待外れになったらだ。それと言うのも、ブレーンが特別必要なのがうちらだけっておばあちゃんたちに突っ込まれた。
そういえばうちって言うと檸檬がちょいちょい突っ込むな何その方言っぽいの？って生まれ同じなんだけどーっていじってくる。檸檬と差別化するためだよー。それで檸檬が頑張れって言ったらあいつやらないからな。うちの縁の下の力持ちがあやつは分かってない。
後おばあちゃんって桃子ちゃんと微妙になるからなんか考えておきなさいって母さんから言われてた。檸檬に聞いたら、桃子ちゃんがお母さんなのに胡桃がおばあちゃんじゃ何か変でしょ？おばさんってすごい微妙なのあいつは言ってるんだよな。
他人行儀じゃない？いややめておこう、親戚のおば叔父みたいなのを言いたいんだろうな。だから微妙だと思うんだけど。でもおじさんはどうする？ブラッドおじさんと分からなくなるぞ、いやいいやそれがまさに答えだ。トークで引っ張ってるうちが、なんか口では言い負けるんだよな。日本語難しいよー。
結局当面はこれまでの延長と会議室待ち、そして導線計画が始まった。桃姉の歌のレッスン。で将来ソロ歌手としてミラシスに新規層を引き込む。そして檸檬の子役活動が始まった。プロはな子供にああういうのはもとめてないんだよ。怒られてへこまされて来いー。
と思っていたらびっくりするほど順調だった。あれ？
