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きつきつのスケジュールを感じるすぐにライブの予定が入った。ただ映画の疲れはあるがやる気はあるんだ。今回桃姉にけちつけた連中へのリベンジがある。ただそれはそれで、なおいっそうエゴイスティックなライブにしないと。桃姉がそれを後押ししてくれた。
静かに始まり、うちだけにスポットライトが当たる。ソロによるスタートからの照明の爆発とうるさいぐらいのパワーある皆の歌唱の後追い。終始一貫してうちを見ろ!のステージを最後まで突き進む。はー気持ちよかった。ついでに終わった時リベンジを確信した。
「ああーあとはほんとヒット曲があればな、ミラシスはうちのグループって気持ちの良いライブが出来た」
檸檬「あれ最近それ違ったのじゃない?」
「状況は刻一刻と変わるのだよー、桃姉がこの演出をしてくれた」
「いけてたでしょ?」
「うんいけてるいけてる、皆今日もお疲れー」
「「お疲れー」」
ライブに来た人が、うちの以前のコメントを大体肯定してくれた。ただライブに来てくれた人だけなので、完全にはあのイマイチな空気は払しょくされなかった。
すぐに新曲が来る。昔はもっとまったりやってたよな。ああこれ?来てるぞ。
と思っていたのに…、結果は盛り上がってきてるのは間違いないが、一般層を巻き込むようなヒット曲にはならなかった。あれうちのカンが外れた?
だがこの曲妙だった。地味に再生数をこつこつ伸ばしていた。ヒットなんて呼べないがとにかくこつこつだ。
みよちん放置してたのでちょっと覗いてみたら、わんさか絵がたまっていた。
「みよちんごめんね」
「何が?」
「これらが生きるのってミラシスがトップアイドルになった時なんだよね」
「そういえば胡桃ちゃんって先行投資すきだったね」
「導線に使えるやつもあるのだけど、大半は先行投資になる。ただうちはね、その時は近いと思ってるんよ」
「まああまり期待すると期待外れになるので、ぼやっと覚えておくね」
「うん」
桃姉が前回の成功に気をよくして作ったソロ曲がちらほら人気になってる。ただまだ有料には自信が持てないみたい。それはあるよな無料だから聞いてくれるってのがある。リオもいろいろ手伝ってるけど、リオってもうすっかり可愛くなってるので、ミラシスが上がってこれば勝手に人気になる。
また新曲出来た。ああこれ分かりやすいサビだ。十分条件だけど、期待はしてしまう。爆発的な上り方じゃなかったけど、前のコツコツとは違う。多分これうちが期待するヒットするんじゃないか?
ただ結果はすぐ分からないので、いつも通りにやるべき仕事はこなしって行った。正直言えば笑いそうになってる。明らかに違う伸び方をし始めてから前回のコツコツあげていたのを思い出していた。あれが多分引き金だったんだ。やっぱあの曲アイドルソングとしては良い曲だったんだ。
いわゆるこれがキャッチーさが受けたヒット?
自分的には前の方が印象に残る強い刺激があった。いずれにしろ、これがこのままヒット曲になればあれも代表曲の1つになるだろう。数か月がたちクルミンズ以来の本物のヒットであることが分かった。
社長がすぐにライブを計画する。うちはもう強く意識しない。これをずっと待っていた。もう絶対エースが確信出来てる。エゴイスティックなピッチャーから監督に戻ろうと思う。うちがライブを作っていく。2曲も今までミラシスを知らなかった人まで知ってる曲がある。この2曲さえちゃんと入れればどうやっても受けるライブになる。
思った通り、この2曲を軸にかなり集めたライブは大盛況で終わった。
「うちは今日確信した。まずトップアイドルへの道と、かなり重要だけど胡桃の妹に檸檬がなった」
「何当たり前の事言ってるの…」
「分かってないな。世間の見方が変わるって意味だよ」
「ああそういう意味か」
「みよちん指令だ。なんとかうまくやって様々な画像を拡散しなさい。ものすごい価値になるから」
みよちん「先行投資の回収?」
「いや金銭的にはまだ。ただみよちんの価値は上がるね」
「リオは覚悟しておいたほうが良い、リオだけのファンが爆発的に増えるから」
リオ「そう?」
「今度こそ先行投資の回収になる。檸檬とかさすでに売れてるから伸びが少ない。それに対してリオはそこまでじゃないから爆発的になる」
「桃姉はなるべくミラシスの曲作ったほうが良い、莫大な金になる。多分うちより儲けられるかも」
「うん頑張ってみる」
皆に指令を出した。その後もどんどん伸び続けて中2の年が終わりを迎えようとしたときミラシス人気は日本の中で意識されるようになる。
ネット、TVあらゆる媒体の音楽番組から呼ばれる事となる。NHK教育は出演頻度を減らしてもらう、その代わりNHK系列で放送される音楽系の番組に出るようにした。一番の問題は檸檬だが、もともとちょこちょこいる女優って感じで初期の頃より映画にシフトしてて、映画を減らせば意外と無理のないスケジュールになった。
とにかくあっちこっちに露出した。すべてを成し遂げたうちは何か妙な気持ちになっていた。ネット系の音楽番組に出た時これから来るとされていたZーONEってバンドの顔が良いVOの真田一樹と一夜を共にした。
「ねえ、最初に言ったように分かってると思うけど、これっきりだから。お互いそれで良いよね?」
「パッとしないでバンドが終わったらどうかな」
「脅してる?あのさうちの眼力舐めないでね、君は来るよ。だからやったの。うちはミラシスまだまだ大きくしたいから」
「じゃなんでこんな事?」
「自分でも分からないんだよね。このまま売れ続けたら多分怖くなって何もできなくなる。今ならまだ動けると思ったから」
特に何の余韻もなくその後はミラシスの活動に戻っていった。
もやもやした気持ちが晴れなくて、ブラッドおじさんの所に来ていた。
「おじさんかなりまずい事に気が付いてしまった。でも家では話せない」
「僕には良いのか?」
「おじさんなら話が他者に広がらない、後おばあちゃんを知っている」
「聞くよ」
「ちょっと自分でも良く分からない感情に襲われて音楽番組で出会った気に入った子と性行為しちゃった」
「は??何やってるんだ??これからじゃないか」
「ああおじさん辞めて」
「ごめん」
「なぜこんな事したのか良く分からないけど安全なのは確かだよ。その子も売り出し中でスキャンダルは避けたいと思うから二人で合意したんだから」
「そうか」
「後うちその子売れると思ってる。だから賭け事したくなった。冷静に秘密が守れるようにしてるけど、不安定になってるのは否定しないよ。それでね私結婚できないかもって思った」
「なんでだ?」
「好意はあるのに、長く一緒にって想像できない。これからもそうじゃない異性に出会えると思えないって確信してしまった。今分かった順序がどうみても逆なんだけど、うちそれを確認するためにこんな事したんだ」
「そんなの分からないじゃないか」
「そうだね、ただとても低い確率であるのは確か。ただその中にね、とんでもない人見つけてしまった。うちさおじさんなら結婚してもいいって思ってる」
「めちゃくちゃじゃないか」
「うん、もう何故こんな事したのか?本当は良く分からない。ただ様々な思いがあふれてきて、その中におじさんがいる。駄目だよね?」
「うん」
「うち虎徹君好きなのおじさんが好きだったんだよ。ああ整理できた。うちおじさんの気持ちが本物なのか?確かめたかったんだ。ああ他の子じゃこんなものかって相手の子に思ったら確信できるでしょ?」
「そうか僕のせいか…」
「ただね、何故今なのか?はやっぱり不安定なんだと思う。ああこれか、おじさんおばあちゃんだよ」
「ああそうかあの人不安定になると暴走したな」
「ミラシスは続けたいよ。ただアイドルはやっぱ恋愛禁止だよなって思ったらなんだかね売れちゃったらそれに縛られそうでね、それは守ったほうが良いとは思ってる。ただ隠せばいいだろ?って開き直る気持ちもある。今は言わなくていいよ。おじさん秘密一杯あるでしょ?」
「そうだだから僕に相談しに来たのか」
「うん、隠せばいいって安直だと思うでもおじさんなら非難できないでしょ?」
「そうだないつか話すよ。また不安定になられると困る」
すっきりしたら、なるようになれって思えた。ただ話してて、檸檬の事が引っかかった。アイドルの恋愛禁止守ったほうが良いって気持ちはほんと。ただあの子はそれより役者を目指してるんだ。それはちょっとなトップアイドルになるのに人生かけてるうちにそのルール付き合わせるのがな。
ちなみに、他の3人は好きにすればとは思ってる。隠そうって気持ちがあるだけでいい。結局そこなんだよな。うちはポリシーみたいのがあって、アイドルとファンの関係は所詮性的な好意だと思ってる。ゆえに暗黙の了解で恋愛禁止は守られるべきだと思ってる。
せめて隠そうとしろよ。これがうちの姿勢なんだろうな。うちにとってその嘘は良い嘘なんだよ。
思ってた通り、何もかも好転し始めた。中3になって、に〇らの表紙になった。うちが予言したとおりだ。うちはざっと話を聞いただけで何があったか?は追及しなかった。うちは自分の見方が正しかった事さえ確認できれば良いんだ。前と何が違うんだ?って曲が出来ても十分にヒットした。
そしてさんざんこけにされた桃姉の曲もそれなりにヒットした。みよちんはかすったが、書いてもらったデフォキャラは様々な媒体で商業的に使われた。リオは前とは比べ物にならないほどファンがついた。狂ったようにミラシス色で日本が染まっていく。
現代は昔ほどの大ヒットはない。だがその小さな規模でも上位はある。それには確実にめり込んでいた。再生数と言うやや扱いにくいものなら間違いなく昔に匹敵してるのが分かる。ただこれは扱いにくい。
やる気はある、増えた新曲をうまく絡めながらライブをこなしていく。ただなんだろうもう上がないのを確信していた。維持は考えててない。落ちるのはまだまだ先だと思う。ただいつかは終わりが来る。そう考えると気持ちは前と変化していた。
ただ実はこれから逆転現象が起こる。檸檬がミラシスに客を引っ張ってきたように、ミラシスが檸檬に仕事を与える。まだ始まってないが、しばらくすれば今までのようななんでもかんでも露出するってやめるつもり。そこで以前から考えていた事を進める。
「母さん例の監督に連絡とってくれない?」
「良いけど何するの?」
「ミラシスを使って映画作りたい。ただアイドル映画ってつまらない映画の代名詞だからうちら上手く使ってくれた監督なら良いアイデアでないかな?ってね」
「すごくやる気に見えるけど、あなた最近変じゃない?」
「ええそう??」
「以前もっと何か余裕があったのよね。おかしいわね今の方が焦りって無いのに」
「焦りではないからだと思う。変なのか?私は分からないけど、焦ってる気分は全くないから」
「あやっぱおかしい、あなた素がでてるわよ」
「親の前でキャラ付けやってるほうが変だと思うけどな。確かに今全く意識してなかった。隠してたわけじゃないけど、やる気が落ちる前にやりたい事やっておこうかと。焦りとは違うと思うんだよね。あのさおじさんも母さんも勝手におばあちゃんの幻想をおしつけて、冷静に考えたら酷い親だよ。でもさうちそれ嫌じゃなかった」
「むしろ望んでた。んで到達したら日本をかき回してやろうと思ってた。うちの思い通りに日本中がかき乱される。でもなんだろう想像してるときはあんなにあった高揚感が、いざ目にして実行してるとあんまり気持ちよくない。そっちよりも成し遂げた虚脱感が酷い」
「どういえばいいか分からないけど、なら何故映画取りたいと?」
「全くやる気がないわけじゃないんだよ。昔考えていた日本をかき乱すいくつかの事やり終えたらうち何したら良いんやろ?自分の事台風って思ってたけどあれは本当にそうだ。うちちょっと無機質なんだよ。母さんとりあえずやる気はあるからやり終えてからまた話そう?」
「そうねせっかくまだやる気あるんだしね。ただね、私ずっとあなたがおばあちゃんみたいになるの楽しみにしてた。今なったんだと思う。でも私は虚脱感感じないすごい強い気持ちだったんだけどね」
「教えてくれてありがとう、違う気持ちだったんだと思うけど、今おじさん以外で母さんだけが近い気持ちだと思う」




