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おかん仕事取ってきたけど、またホラーかよ…。ただ今回脚本しっかり作られてる。セリフあるぞ。
「あの監督?」
「そう、なかなかこれ面白くない?」
「これホラーとミステリーが混ざってる感じだね。ゲームでこういうのやった事ある。これ面白いかも」
檸檬「初めて3人で出るね」
「母さんが教師って悪くないね。ただ担任じゃないのね」
「副担任ね」
「ああこれミスリードのために微妙な役があるのか。うちらが生徒の学校舞台か。いやこれ内容だけじゃないぞ金考えてるな、大半しらん中高生役じゃん。なのに檸檬はしっかりしてる。これ君にお金掛かったんじゃない?」
「そこまで高くないよと思うよ」
「ほぼ身内だから任せてるからな」
母「そんな事どうこう言えないほど世話になってるからね」
「ただうち台詞少なくない?どっち?監督に言った?」
母「不安はあるとは言った…」
「私も言った…」
「二人ともか。こんな面白そうな作品なのに頑張りたいのに」
台詞は少なかったけど、それはそれで苦労が少なくて楽しくできた。結末は分かってるが、展開を追いつつちょっとづつ撮影が進むのを、どう演じるか?いろいろ頭に描きながら楽しめていた。なんか今おばあちゃんの演技と違う。自分をどう見せるか?じゃない作品を作ってる感じがある。
うちやれるかもしれない。
さすがに3人で映画館で見に行くのやだなって思ってたら試写会があった。ダメ出しはどーせ二人がやるからと視聴者として楽しんだ。これ面白かったわ。なんでこれもっと前に作らないんだよって感じ。ママンが監督と知り合いなので3人とで話していた。
「監督今回面白かったです」
「あれ前回駄目だった?」
「いえいえ…」
母「正直言いなさいよ。台詞無くて帰ってからグチグチだったでしょ、あの監督期待できないわーーって」
「辞めてよママん、あれから興行的にはヒットしたと聞いて考え直したから」
「世間の評判で意見変えるのね、この子は」
「だって何やってたか良くわからなかったんだよ、確かに台詞無かったけど、現場来てすぐはいだったし」
監督「あれは下手だからって聞いてて、とにかく見た目だけは自信があると勧められたからこっちも半信半疑でね」
「原因ママんかいなー」
「今回見ててそこまで悪くなかったね。檸檬が言うから」
檸檬「ええ、確かに長い台詞すぐ面倒になるから」
「今回先に脚本読んでたから意気込んでたのに、そしたら二人でまた監督に言うから…」
監督「俺も思ったよ、これならもっとやれたんじゃないか?って」
「逆に今回のを見るともっと前にこんな脚本が出ていたら監督もっとヒット連発だったのでは?」
「いやまだ試写会だし、公開してないから分からないけどね」
「手ごたえはありますよね?」
「うん、いつもあるよ?一般受け?こういうのがさ」
「ああなるほど」
「岸田さんたちと出会ったのが大きいんだよね。この子たち使って学園を舞台にしたらどうかな?ってね」
「それで今になってなのか」
後から考えてみると生徒の予算を抑えられたけど、これ人件費掛かるな…。低予算ホラーってある程度しかたないのかな。監督うちらに賭けたな。結局この映画は単純に面白いってだけじゃなくてヒットした。これはとても大きい。台詞のせいでちょっと目立たなかったけど、3人出た事で、檸檬の姉の役者って見方での客が付いた。
4人を使った導線はあくまで導線、ミラシスやうちが中心となった直接的なものが必要となる。中々進まないな。文句なしの映画出演だった。ただ今回ミラシスへ繋げるものとしては弱い。それを勘違いしてしまった。まさにぬか喜び。この先役者の道に入ろうとするには大きな参加だった。
自分が中心じゃなくても楽しめた。ここなんだ。おばあちゃんはつまらなくなって頑張れなかった。楽しいは大事なんだ。ただ目立ってなさすぎる。うちを意識する人は絶対にいるだがそれは3人としてだ。あの親子もう1人姉がいたのか。この程度だ…。
主役は遅れて登場。話にならん全くない。ただ楽しかったのは覚えておこう。おばあちゃんならあの台詞の少なさでも魅せられたかな?まあやめよう、おばあちゃんのやり方じゃ役者長続きせんのだ。
そうかうちは最短距離を目指してるんや。クルミンズって成功例があるからその距離を意識してしまう。おばあちゃんたちにとってはそれは結果なんだよな。ライブを続けてるだけじゃ物足りないんだ。あれほどリスクを避けたいと言ったのに、焦燥感がひどいな。
桃姉から完成したとの話が合った。
「これそんなにライブだと良い?」
「ああやり方がある。最初の歌いだしだけ胡桃ちゃん一人で歌って」
「え?」
「ライブだけの効果ってなんとなくわかったのは、どうしたら胡桃ちゃんに注目を集められるか?って考えた」
「最近合唱にうち凝ってたよね?桃姉もいたし」
「うん、それが良く分からなくさせていた。一旦胡桃ちゃんに観客の意識を集めて、皆で歌えばより効果的なのでは?と思ったんだ。多分胡桃ちゃんなら想像できるはず」
「ああこれ良いかも?」
「うん観客無しの映像だと多分客の反応がないから、ちょっと変わった歌いだしとしか見られないと思う。ライブだけの裏技」
早速歌ってみたけど、強い反応もなかったし、桃姉=アイドルの素人が作った曲って事でお遊びのように見られた。ただうちは知ってる。アイドルの曲って簡単には差別化できない。意外と水準を満たしている。ただあまりに白けていたのでうちがコメントしておいた。
(これうちが桃姉に頼んでライブだけで盛り上がる曲として作ってもらいました。そのためこの曲の価値をしるためには是非ライブに来てください。評価はその後でも良いのではないでしょうか?)
大げさに言うとライブでの観客の一挙手一投足まで感じられるうちだから簡単に想像できる。
監督からまた話が来て、今度はうちを主役にしたいって…。
「母さんこれどういう事???」
「あんたが言ったんでしょ?頑張るからって」
「でもいきなり主役って…」
「どうかな?話の軸として主役なだけで実際は檸檬だよ」
「内容聞いてるの?」
「本は出来上がってる。檸檬と私が出る事が重要で、実は主役は変えても良いのよ」
「変な主役」
「内容無視で覚悟が聞きたい。やるの?やらないの?」
「やるリベンジしたい、あれからなんか考え込んで、うち上手くやったけど、おばあちゃんみたいに魅せられなかった」
「よし」
本が届いて3人で読んでいた。
胡桃「これなかなか上手いじゃない」
概要としては、母と娘が現代にいて、娘だけが過去に行って若いころの母と出会う。これが現代が母さんで、過去が檸檬になる。現代に戻ってきた主人公の娘はそれまでの親子関係が良い方向に変化する。
「後はどれだけ観客に感情移入させるか?の細かいところだけど、これは公開してみないと分からないね」
母「まああんたら二人の演技にかかってるのもあるよ」
檸檬「私は何とかなると思う」
胡桃「うちこれ問題ない檸檬いつも母さんみたいだと思ってるから」
檸檬「それはちょっと違うな。現代の母親と過去の母親の違いで変化するんだから」
「大筋では間違った対応じゃないと思うけど、確かに細かいところは難しそうだな」
うーん、前回えらく人がいたけど、今回濃密だな。ああこれも違いになるか。人が少ないからうちの比重上がるな。でも前回儲かったんじゃないの?スポンサー持ってこれなかった?まあ不思議はあるが、やってみるか。
めちゃくちゃ疲れた。魅せるのを意識しつつ、作品を壊さないように気を使った。今回すごくいい経験になった。おばあちゃんやっぱ下手だ…。抑えるのは上手いけど、見せようと頑張るのを全体と計算しながらてのはやってない。と言うのも見せる時はうちに近づけた。
でも一応全く同じキャラではない。だからそのずれをどううまくつなげるか?苦心した。魅せるのをうち自身に近づけるのはおばあちゃんの演技の真似だけどね。後台詞多いな。家に帰ってきても皆で台詞合わせやってた。というか、これで新曲とかかぶったらやってられんぞってああ専属マネージャーさんか…。道理で出来る限り専念できたはずだ。
全部終わった時当分やりたくないと思ってしまった。あいつらこんな事、終わってすぐやるのか…。不安は、試写会見ないと、魅力的にって出来てるか?分からない。作品への問題はない監督がOKだしてるから。
「うち可愛いやん」
監督「うん、うまく撮れたと思う」
「ほんとは見るまで自信なかったんです。そういう部分素でやったので、このキャラそんな事巧みにできたらいかにも平凡な女子で始まってませんよね?」
監督「それぐらいは、キャラ像を作りこまなくて良いんじゃないかな。こっちとしては一番このスタイルがはまってると思ったのはもっと単純なものなんだよ」
「単純?」
「作りこまれた人格の心情の変化よりもね、ありがちな思春期の親が面倒だって感じの対応が変化する、その程度で良いんだよ。それが戻ってきて対応が可愛くなるから、このほうが良いと思ったんだよね」
「うちは変化するのは分かりましたが、可愛く見えたらいいなってのはうちの芸能人としてのエゴで、そんな意図全然ないのですけどね…」
「まさに結果オーライだ。そんな変な事してるの気が付かなかったよ」
「うちの家族皆言うんですよ。おばあちゃんは自然に魅せる演技ができるって、前回それが全然できなくてリベンジの気持ちが強くて」
母「なんか母さんに似てるとは思ってたけど、初めて知った」
檸檬「私も気が付かなかった」
監督「結果が楽しみだね、今回ちょっと予算抑えてね…」
「なんでですか?前回儲かったでしょ?」
監督「前回生徒多くて使いすぎてね」
映画はそこそこのヒットになった。前の方がヒットしたな。金かけた分ってのは大きいんだな。ただし見た人はうちにかなり注目してくれた。全体のパイが小さくなったが、うちへの注目度は濃くなった。すごい気持ち良いわ。ミラシスのためにって結果は微妙だったけど、前回躓いたことはすべて解決した。
見た人は絶対にうちを3人同格に扱ってくれるはずだ。




