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来たーってなると社長が動く。おじさん家族思いだが、こういう時の敏感さが出ると商売人になるんだよな。新曲作ってきた。もう方向性は出来たので、うちは口を出さん後は曲が人を引き付けてほしい。やる気が落ちてるわけじゃない。アイドルのヒット曲って良く分からんのだ。
アイドルのヒット曲の特徴として、あこれはってのはまあ人気になる。だが人気になったものがあこれはってすべて感じるわけじゃない。今回はどうか?なら別に…。うちは聞きなれててそれが染みついてるからクルミンズ良い曲に聞こえるが、クルミンズもかなり微妙な曲がちらほらある。数曲これはってのがあって、他のヒット曲はヒットしたんだねって感じに過ぎない。
あこれは?以外は作り続けて歌い続けるしかない。やりたい事はすべてできたので後は確率に任せる。ああただヒット曲はなにかサビが歌いやすい。良いと感じるか?は別だが妙に覚えやすくて歌いやすい。後アイドルの曲はカラオケでヒットしやすい。
上手くない、皆で歌えて盛り上がりやすい。この2つ意外に重なってる。皆で歌うと一人ぐらい下手な人がいる。だが気にならないアイドルもその程度よくあるから。下手な人が皆で混じって歌って一緒に楽しめる。なんて素敵な歌なんだと思う部分はある。だからうちも基本は合唱で良いと思ってる。
後は確率がなせる業、果報は寝て待てだ。社長もお金でほくほくでノリノリなのでもう任せたい。
おかんが低予算映画の話を繋げてきた。回復してきてコネが戻ってきたようだ。うちらの学芸会を見ていろいろ考えてくれたようだ。檸檬ばかり有名だったので驚かれたようだ。まだこんな可愛い子がいるなんてと。照れるじゃないかー。つかー知られてないのかよー。
ちやっぱりホラーか…。見るよりヤル方がましだけどさホラー詰まらんのだよな。ただまあ演じる分にはいいか。終わってみたら台詞がなかった…。役は?怪奇現象…。明確に幽霊ってわけじゃない。なんかよく分からない謎のもやもやしたもの。
「ママん何あれ?」
「謝らないよ」
「何か悪いと思ってるんだ」
「台詞がなくて、とにかく綺麗な若い子って言われてね…」
「それで見た目をね、やっとデビューできたけどすげーもやもやする」
「監督はかなり気に入ってたから良いんじゃない?」
「うちは経験積みたいんだよね」
「伝手が広がるのもいいよ?」
「低予算はホラー多いからな。あの監督じゃな…」
「あんた意外に口悪いわねいつも私に言うくせに」
「海外もそうなのかな、低予算はホラーが多い。うちがつまらないだけかもしれないけどね。あの監督がビッグになる期待が出来ないんだよね」
くそみそにけなしていたら、意外とぼちぼちだった。低予算の割には儲かったようだ。あんまり見たくないがそうなると見たくなる。見慣れてないから?怖かった。うちが怖い…。自分で自分に驚いてしまった。ただすごく悔しいのはうちの台詞無かったから悪くなかったと思ってしまったことだ。
まあ伝手を何かしら期待しておいてあげよう…。そういえばうちとママんだけ出演して檸檬いなかったな。今あっちの方が売れてるからこれが子離れかー。
明らかに仕事量が増えてきたので、社長がマネージャーをミラシス専門に雇うことにした。以前から話が合ったうちで働きたいって若者がやってきた。うちらも長い付き合いになるかもしれないから同席した。アイドルグループ絶対ではないが、やや神経質になる部分で女性を雇った。
「相田早紀です」
「どうもミラクル☆シスターズのリーダーの胡桃です」
社長「胡桃早紀さんな、以前お前が探しておいてくれと言ったクルミンズチルドレンの一人だ」
「おじさんなんですかそれ?」
「だってなんかまとめると話しやすいから。美代もチルドレン」
「うちはアイドルでって言ってなかった?」
「年がね…」
早紀「すみません23歳です」
「確かにそれは無理だね」
社長「好感触だったけど、年齢がうーんとなったので一度断って大学卒業って事で今に至るんだよ」
「早紀さん当時18ぐらいですよね。10歳以下の子供たちとアイドルやる気だったんですか?」
「胡桃ちゃんの年知らなかったから…」
「社長ー」
「結果オーライ。で良いよね?」
「うん、皆いいよね?」
「「もちろん」」
「みよちんまさか知ってる?」
「いや普通知らないでしょ?」
「そんな事無いって、うちのおばあちゃんは誰も仲良くしてなかったけど、互いには愚痴ってたりしてたんじゃない?」
「確かに言われてみれば。じゃたまたまそうじゃなかったみたい」
次のライブが決定した。箱がどんどん大きくなる。これちょっとづつやらないとまずくないか。需要が分からん。たとえ予約制でも先に抑えるはずだから。とりあえずは、社長に任せよう、何故なら社長はかなり大きな箱までクルミンズを持っていた経験者だ。
今回意識するのは支配だ。もうグループとして最強はうちが突っ走ってもできる。檸檬のいるミラシスを、胡桃のミラシスにしないと。檸檬も導線が自分の役割なのは分かってるはずだ。計画が大きく狂って圧倒的知名度は檸檬になってる。これをうちのミラシスにするんだぞ?
ライブを箱を大きくしながら繰り返すしかない。最終的に導線をミラシス中心にするには決定打はヒット曲になる。これを確率的に待つしかない。自分たちで作れないんだから。今はこつこつライブに来た人を胡桃色に塗り替えないと。
入念に全神経を集中させる。以前まで考えていた周りのための監督は捨てる。うちはピッチャーだ。ゲームを支配する。初球驚くような剛速球。これで皆の目をうちに振り向ける。来てる来てる出来てる出来てる。完全試合に向けて進むだけだ。
皆がうちを見てる。実際そんなのは見えない。だが視線を感じてしまうんだ。
「うん、手ごたえあり」
檸檬「あれもっと乗ってたよね?」
「覚醒は来てるよ慣れてしまったからすぐ切り替えれるんだ。これからもライブは続くからね。以前のようにばてないようにしないとね。今回は皆ごめんね、かなりわがままにやったと思うから」
みよちん「え?何か違うの?」
「うちの中で違うのかな?うちのイメージでは以前までは監督、今日はピッチャーだった。完全試合に守備はあまり必要ないからね」
みよちん「微塵も分からなかった」
「見える範囲で良いから客の視線を見てみればいいよ。うちの方を向いてるから」
「たまたまじゃないの?」
「ふふ、まあみよちんがそう思ってくれるなら良いよ。うちわがままやったけど許されたよ。目的があるからなるべくこのスタイルでやるよ」
檸檬「目的って?」
「後ミラシスに足りないのは何だと思う?」
「分からない」
「これはブラッドおじさんの受け売りだけど、アイドルの歴史を見るとトップアイドルは国民的ヒットの曲がある。それによってそれまでとは圧倒的な認知度の違いが出る」
「それどうしようもないね」
「確率になる。これがシンガーソングライターならその人の能力で終わってしまう。ただうちらみたいに複数の人に作ってもらってるとどの人もそれなりに能力はある。後は確率って意味になる。さいころを振り続けるしかない、幸いそのための資金を回せる循環は出来た」
「前みたいにばてない?」
「大丈夫ライブの数減らしてもらってるし、曲が圧倒的に増えてるからチョイスできるほどになってる。最大の違いはうち今観客の反応を感じるって事でライブを楽しめてるから」
嬉しい。大きな箱になった事により、それを体験した人が外の人に広げる数が多くなってる。うちの魅力に気が付き始めてる。って自分で言うとちょっとはずい…。あくまでうちはおばあちゃんを見て自分にもそれがあると確信しただけ。何度も言うがクルミンズにまず追い付くにはヒット曲だ。
ただうち個人の魅力が拡散するのはとても良い。こつこつ細かい事はしてるけど、基本的には黙ってる。もう危ない橋渡る時期じゃない。うちも多少危ないけどやっていたのは、循環の最初がないと循環しないからだ。拡散が拡散を呼び、箱を大きくしていきさらに循環する。
じゃヒット曲いらないのでは?ライブじゃ限界がある。うちがライブに価値を認めてるのは、単純に金だ。人気は手軽な映像音源などTV音源含めた電子情報こそが命だ。
桃姉と話していた。
「桃姉すぐじゃなくていい。むしろずっと後が良い。ミラシスの曲を作ってほしい」
「ええー責任重大、出来る?」
「出来ると思ってるから言ってる。多少ずるをする。桃姉はライブで歌って客の反応を見てる。これを生かすんだよ。作詞作曲家自分で歌って観客の反応を感じてるわけじゃない。毎回ライブを見てるか?分からないし、間にうちらがいるからね。もっと言えばライブでしか光らない曲でいい」
「確かにそれならやりようがあるかも」
「後さヒットする曲って、あくまでアイドルソングに限ってだけど、さびが歌いやすくて記憶に残りやすい。」
「おおそれだけ分かれば大ヒット?」
「ならライブだけで盛り上がる曲なんて言わない。ヒットした曲はさびが歌いやすくて記憶に残りやすいけど、さびが歌いやすくて記憶に残りやすいがヒットしない事はいくらでもある。なるべくそうするようにするって程度。アイドルソングって基本的に歌いやすい」
もう新曲が出来た。
「おじさん新曲早すぎるどういう事?」
社長「ああ、いろんな人が注目してるんだよ。作曲してくる人が増えてる」
「儲かってる?」
「ぼちぼちでんな」
「その程度?」
「俺クルミンズ育てたんやぞ?」
「大物ぶってる」
「嘘や、スカウトで俺の仕事は終わってた。クルミンズをトップアイドルにしたのはお前のおばあちゃんだ」
新曲期待してしまう。さびが歌いやすい。
そう思って動画の反応見たけど、あれ???こういうのなんていうか分かったんだけど、高校数学で習う十分条件になるだそうだ。ヒットという小さな集合は、分かりやすいさびって大きな集合の中に入る。だからヒットしない分かりやすいさびがある。檸檬ならこういうのすぐわかるんだろうな。
とにかくそういうこった。ただ良いわ。持ち歌の多さってのは、人気がついたら価値になる。
桃姉とリオでエアバンドじゃなくてB〇やってた。意外とあってるな。可愛くなってしまうんじゃないか?と思ったけど、その可愛さ問題ない。これリンドバークっぽさもいけるからリオもいけるかも。なんかもっとロックな感じとか歌いこんだ声じゃないと合わないかと思ったけど、あうな。
これならコンプレックスもできるけど、さすがに合わないよな。ガールだけどボーイやっちゃうか。意外にあうぞこれ。カバーとかあるのかな?
やってみたらやっぱりあった。面白いから弾いてないけど楽器変えてVOチェンジでやってみたがどれもあう。ぼーいが歌謡曲意識してるって話は正しかったんだな。あまりに面白かったので一瞬ライブでと思ったが、これ商業目的だと楽譜だけじゃなくて、また別料金いるよな…。
上手く曲を選択すれば可愛いいロックってありだぞ。け〇おんはちょっと可愛すぎるんだよな。そういえばブルーハーツのカバーってあったな。ああアイドル枠ではさすがに使えん。でもガールズバンド的にやれば。なんというか楽器がなエアバンド映像以外無理…。




