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 アイドルについてうちは考察していた。アイドルは本当にこれってものがないんだ。王道の歌って踊るはある。だがこれが重視されるのは神事に近いからじゃないか?と思えてきた。偶像崇拝これがアイドルの根本だと思う。死んで神になりきれてないばあちゃんは何とも言えないが。その後をついだうちはアイドルの体現者とならないといけない。


 って深刻には思ってないけどね。やっててほんとこれって何かがないなって良く分かった。それで考えてみると陸上してる女子でやたら可愛い子がいたとする。この子を推しと決める。その数が増えてくる。そうすると陸上活動がアイドル活動になるんだ。


 えうちらがやってる活動ってなんなん?女子アイドルにとって大事なのは基本男を誑かす性的込みの可愛い魅力なんじゃない?多分それしかないな。そんなDNAなんかいうち…。そこで気が付いてしまったが、ファッションモデルって女子のあこがれじゃない?


 あれこれ男子層とずれない?知名度戦略は絶対に間違ってない。ファッションモデル出身のアイドルいるからね。ただ、ファンをそのまま持ってこれるか?はこれイマイチだな。知名度ってそういう事じゃないからやってるけどね。


 アイドルの女子ファン層って幻想?そんな事はない。ただアイドルが人を引き付ける要素の中で同性への刺激は一部でしかない。その割合で女子ファン層がいるって事。男子ファン層と女子ファン層の差はそのままエロに繋がる。うわー、うちが向かう先ってその魅力を高めるだけなのか…。


 まあ知名度が大事なので活動はいろいろできる。ただ本質的なうちの魅力はこれから成長するエロ可愛いや…。


 うちの外見の魅了をもってすれば多分何やってもアイドルになる。まさにアイドルのDNA。迷走暴走だが、何か一つ手に職つけようかな…。まあ特技ね。そういえばおかん、いつになったらうちを演技の世界につれていってくれるんや?この方向全く努力してないのプロが近くにいるからだぞ?


 おかん、苦しんでもがいてるからあんまり言わないけどさ。ファッションモデル戦略って間違ってない。そもそも見た目こそアイドルの本質だから、見た目こそモデルの最大重要な要素なら、これほぼ何もせずに移動可能な仕事なのねん。


 うちそもそも見せる仕事してるから見せ方はうるさいのねん。そのあたりど素人なら苦労しそうな部分クリアしてる。だがこれ層が全く違うとは…。もうあと数年続けてファッション誌でデビューする遠大な計画を立てて、層が大きく異なるやん?って今気が付いてしまった。


 これがうちは思い付きで行動して後先考えないって檸檬がいってたあれか…。うち自分でもびっくり。もう引き返せないほどキャリア積んでしまって、今頃問題点に気が付くとは…。


 そういえばファッションモデルは服を見せるんだって言ってるモデルの人いた。じゃ不味いのでは?いやこれねパリコレのモデルさんなのよ。それに対して10代向けのファッションモデルって、本人を含めた魅力で少女達を魅了してるのよ。同じファッションモデルって言葉でも状況によっては全く違う。


 今性的魅力使えないから、どう見せるか?でアイドルとファッションモデルで十分に共通性あるから。全部同じじゃないけどね。ちなみにうちおかんやおじさんおばさんに服任せてる。若いし、ある程度気を使ってくれるからね。


 そんなのセンスが磨かれないじゃんって、ガチやろうとすると金がかかるからさ。そこがクリアされてればやっても良いのと、後さ子供の服って問題ありありで、数年で使えなくなる。うち双子なのでお下がり出来ないし。


 事務所にごっそりとられてるのでは?いやマジでさすがにうちらあんまり金稼げてないの自覚してるから…。ミラシスって、ほんと未来への投資だよね。



「グルメレポってどう?」


「また思い付きで…」


桃子「あんまり良くないね」


「なんで?」


「まずお店とかややこしいじゃない。次に子供の舌って微妙だよね」


「ピーマン苦いで終わってしまうか…」


檸檬「大人が嘘ついてるんじゃないか?って思うようなものうまいうまいって食べるじゃない?あれ無理だから」


「辞めようか…、それ説得力あるわ。子供って制約多いな」


「思うんだけど、ブラッドおじさんのジュニアアイドル計画ってちょっとって…」


「ああ悪いのはうちじゃないねー」


「いや今回は胡桃のせいとしか、ただね、結果論だけど悪くなかった面もある。おかげで勝負かける時期をずらしたので他の事いっぱい出来てるでしょ?これ絶対後で役に立つよ。それにおじさんが言ってたけど、昔のJrアイドルは子供ってだけで価値があったから」


胡桃「そう、そこが全く生かせてない。ブラッドおじさんさ計画性がないわけじゃない、時代がずれてるのが悪い…」


「後ね、ちょっと上の年齢層のファンはさ、もし私たちが大ブレイクしたら、子供のころから見守ってきたんやってちょー大きい価値が生まれるよ」


「そりゃすごいな。大した投資金なしにすごい額動きそうだな。うちら種まきとか肥料とか下準備がすごいアイドルだよな。けど檸檬未来信じてるなー」


「いや私そこまで自信家じゃないからー」


桃子「同じく…」


「普通の事務所じゃ取れない戦略だからな。ひたすらくるみ教すげーとかしか言えんわ」


「でもさブラッドおじさんも仕方ないよ。自分の母親をエロ可愛いって見てなかったのでこうなってしまったので」


「むしろブラッドおじさんキモさ薄れてよかったか。妹にエロで見せてねって期待されてる姉ってなんか難しい感情だ…」



胡桃「定番企画でさ、旅レポって多くない?」


「やらないよ時間もお金掛かるし」


「うち家族旅行ってほとんどしないよね。おじさんアメリカ帰る時あると思うからついていこうか?」


「まあ相談しておいてね、ただメリーさん迷惑そう…」


「そんないろいろ考えたらあれもこれも出来ないじゃない」


「なんかたった一文でこの人をすべて表してるって台詞出来たね」


「これが座右の銘か…」


「母さんが、胡桃は言葉だけは本当にいっぱい知ってるけど、意味わかってるの?って感じのすごく伝わる」


「そう?意外といけてるような」


「間違ってそうで、間違ってなくもないようなってもう微妙な線…」


「これがG線上のアリアってやつか」


桃子「音楽ネタだと私が突っ込むのかな…」


胡桃「任せたよ桃姉」


「これも間違ってるような間違ってないような…」


「間違ってるような間違ってないような道が出来るこんな感じ?」


「うん…」



 うちの不調を受けて檸檬がたまには企画すると言い出した。


檸檬「ゲーム実況は?」


「そもそもうちらチューバーではないのよ…、金のかからないアイドル企画で勝手にそう落ち着いてるだけで、でゲーム実況ね、嫌いじゃないけど、そこまで愛がな…」


「何それ?」


「あれって好きでやってないとイマイチつまらないのよ。もちろんそれだけじゃないよ。最低愛が必要って事」


「楽しくても、愛か?と言われるとなんか違うね」


胡桃「うん、うちらそういう心情のファンに囲まれてるので熱量に敏感だからね。つかーうちの大人たち皆くるみ教なので…」


「ああやめておこうよ、あんな熱量ちと難しいよ」


「ああそういえば桃姉も檸檬もくるみ教じゃないな」


「なんでだろうね」


桃子「うん、間違っても皆と私たちは何か違うよ」


胡桃「あれかクールアンドホット?」


「何それ?」


「頭はクールに心はホットにってスポーツとかで使うものかな。心構え、実はホットな檸檬さんが、突っ込み担当なのでクールにしていらっしゃるとか?」


「うんその疑問形NOーで返すよ」


「やっぱり…」


 これはあれやな、まだくるみ教であって胡桃教じゃないからかなって、でも一生檸檬は胡桃教にはなりそうにないや。


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