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 ママんが深刻な顔で相談しに来た。


「おじいちゃんに会ってみない?」


「へ??」


「遺伝的父がね、もし会うつもりがあるなら会わないか?って言ってきた」


「何その爆弾、何故今更?」


「いやあなたがそれ言う?」


「ああ古参オタって話やったね母さんの父親。よくそんなキモイ事出来たね…」


「私がやったわけじゃないから」


「似たようなことしてるけど秘密だもんね。あまり突っ込まないでおくよ。うちに相談するって事はうちの事も?」


「もちろん檸檬もお兄ちゃんもつれてくけど」


「そこでなんでおじさん?」


「ママが絡んでるからね事情知っておいたほうが良いと思うと言うか、父さん母さんの代表」


「ええけど、くどくどした付き合いはやだよ?」


「そのあたりはあっちで話せばいいかと。私はあんたらが良いなら良いと思ってる。ずっと面倒だったからね」


「うちらの父親も?」


「めんどくさいね。多分公表にならないと思うけど、マスコミ用にはかなり楽になると思う」


 会うことにした。うわイケオジじゃん。母さんすげー似てる。おばあちゃんの遺伝子どこ行った…。うちがまず聞くことにした。


「どういうつもりで今なんですか?」


爺さん「まず話しておくけど公表するつもりはないよ?私も家庭があるからね」


「不倫ですか?」


「酷いな、もちろんその後で結婚して子供もできたんだよ。後さ不倫的だったとしても、こんなことで不倫と言われたらつらいよ。私達の立場知らない?」


「何のことですか?」


「私たちは子供や孫の親であるのか?誰も知らないんだ」


ブラッド「胡桃、あのな、それ僕が考えたんだ。親だとか名乗り出ると面倒だろ?だから複数用意して分からないようにしたんだ」


「じゃ何故連絡できたの?」


爺さん「あくまで可能性だよ。それでも話を進めてくれたからね。しらばっくれるなら終わってた話だから。かなり本気だなと思ったよ」


母さん「いろいろ面倒になってましたからね。公表はしませんが、におわせる事はしますよ。良いですか?」


「ああ良いよ。さて可能性としてでも何故今になってだけど、私はあまり深く考えてないんだよね。私なにか後ろめたい事ある?」


胡桃「ないですね、ちょっと今回ストーカーとか、被害者っぽい気持ちありました」


「すごい軽い気持ちなんだよね。だって私はずっと自分の子供孫なんて思ってなかったから。あくまで可能性だから。思い悩んで生きてきたなんてさっぱりない」


「温度差はげしいな何これ、構えてきてみれば…、今知ってしまって?」


「むしろ情報隠蔽されてきたあまり良い気分しかないけど?」


「じいちゃん、何かえぐいな」


「ええ私確かに血縁上は爺さんだけど。まだ40代なんだけど…」


「檸檬、お前も何かないのか?」


「無いよー突然おじいさんですと言われても…」


「何これ、古参オタがコネ使ってアイドルに会いに来ただけ?」


爺さん「うんその程度の気持ち。なんかごめんね。公表はしないけど、連絡くれたら何かしら協力ぐらいは良いよ。だからって別に関係がばれるわけじゃないからね。じゃはぐしてバイバイしようか?」


「やだなんかキモイー」


「ひどいよーおじいちゃん臭いからやだみたいー」


 身構えてきたのに思い切り肩透かし。爺さん計算高いな。そこが鼻をつくほど、これうちらからばらすことはまずない。そういう立場になる。逆にあっちも全くその気がない。それをカードに使ってやがる。だからすごく軽く会いに来た。結果としてはすごく良かった。


 母さんがずっと言いづらかったのが1つ片付いた。公式に爺ちゃんにあってきたみたいに軽く触れておいた。ものすごく軽くやっておいた。これでうちの母さんの謎の父親は謎でなくなった。世間的には謎だけど、さすがにもう孫の世代まで来てるので、突っ込みたい奴はいると思うが、あっても公表しないで済ます。


「母さんにとって他にも兄弟がいる事が分かったけど、それは良いの?」


「全く気にならないって言えばうそになるけど、悪いの大半ママだからね…」


「そうだね、盛大にいろいろ残していったよね」


「そういうのもあるんだろうね。存在が消えるから残したくなるって。あなたの方が分かるんじゃない?」


胡桃「そう言われても、病気と関わるおばあちゃんの性格や心理って全く私と似てないってずっとブラッドおじさん言ってるよ」


「ダークくるみんだね」


「うちにはダークくるみん降臨してないからな。前から思ってたけど、母さんおばあちゃんがらみだとちょっとヤンデレなので、おばあちゃんもダークと言うより病んでる」


「まあ体が病んだせいで、心も病んでたのかもね。これでわかるけど、あなたが病むと、突拍子もない事しだすって可能性出来たな…」


「確かにうちには似てないね。しかしこれなんで皆受け入れてきたんだろう」


「なんというか病気のママに皆優しくなちゃったね」


「小学生で優しさって言葉って難しいって改めて思うよ」


「迷惑だと思ってないから逆になんかもやもやするね」

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