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「ママーたまにはうちにも付き添いに来てー」


「らしくないね、何?」


「可愛い子いっぱいおる。ほらうちら思春期には脱皮せんとあかんでしょ?その時身内以外もメンバー増やしたいじゃない?」


「私にも物色しろって事?」


「うん、母さん何かビジュアルうるさいでしょ?うち自分で可愛いとは思うけど、アイドルってものすごいの求められるじゃない?」


「ない、檸檬と胡桃がいれば後はぼちぼちで良いのよ。それこそが箱売りする意味なんだから。胡桃のビジュアルセンス程度で十分」


「そっかじゃ時間はたっぷりあるから将来に向けて物色しておくよ」


「たっぷりって?」


「今はさ仕事慣れるのが先決で、狙いがあるわけじゃない。それが終わったら、十代の女の子に憧れられるファッションモデルやりたい。この路線って知名度がすごいんだよ」


「相乗効果?」


「うん」


「檸檬のせいでぼけてたけど、胡桃って同年齢からすればすごく大人びてる。あなたを賢いって思う日が来るなんて」


「檸檬はほんと皆の基準を狂わせるよ。うちね、アイドルとかファッションモデルのせいで顔面図るセンス無いと思う。でも子役の中の檸檬の美少女っぷりはすごいね」


「差がちゃんとあると誰でもわかるからね」


「目標も見えてきたし、順調だけど檸檬や桃姉はどう?」


「桃子ちゃんは知らない。でも檸檬は子役ならすごいと思うよ。ただ私って子役って年齢のその上の中途半端な時期までやってたから。普通は消えそうになる時期こそ私の全盛期なのよね。だから比較できない。私ね昔声優に誘われたんだよ。でもまあいろいろあって断ってしまってね、その時いろいろ伝手が出来たから檸檬に進めようかな?って」


「ええ専門職のところない?」


「うん難しいね、ただね檸檬の年齢が今微妙すぎるからね。後さ子供の声の需要じゃなくなったら役者に戻るとかすれば良くない?」


「母さんって天才子役だったの?聞いてると絶頂期子役じゃないじゃない…」


「いや中学ぐらいでも子役ってのもあるのよ。どこで子役引退か?って言うとややこしいね。うちみたいに専門でやってたわけじゃなくて、芸能事務所にちょうど良い子供がいたからって変な形だから。とにかくよ学園ものやれるぐらいが一番知名度上がるのよ」


 アイドル閉店休業か?全然違う。次の新曲待ちで、それががっつりたまって知名度に満足出来たらライブだ。ちゃんと手短トークも続けてるし、活動は全く衰えてない。ただ前と違って全く焦ってない。自分がピークまで程遠いと分かったから。


 母親はああいったが、外部組で一人はうちらと争えるビジュアルほしい。胡桃のグループってのは譲らないけど、それでも負けたくないって刺激が欲しい。

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