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エピソード7


 ………………。(寝ごこちが良い……)

私は眠っていた。今も気を失っている。いいや、今は寝ているふりをしている。


だって、目が覚めたらこの品質の良いベッドと包布と枕から出なきゃいけなくなるから。


「木林さん、木林森子さん」肩を揺すられる。カッコよくて力強い兄系の声だった。


目をそっと開けた。


(わあああぁぁ、何このイケメン!)


そこには青い目をした金髪のイケメンがいた。


 頭の下にある枕でさっと顔に押し付けた。ちなみに森子の前世は独身だった。処女では無い。彼氏いない歴=年齢では無いが、死ぬ間際もパワハラを受けていた会社に入ってからは仕事で忙しく、彼氏がいた事が無く、彼氏はいなかった。


「嫌です、見ないで下さい」そう私はお願いした。眠りから解けて、目の前にイケメンがいたらときめくのも無理はない。


だが、イケメンに嘘は通用しなかった。

「さっき、寝てるふりしてたでしょう?」


「へ?」バレた嘘に衝撃を受けた。


「ごめんなさい……、あまりにも寝ごこちが良くて。って貴方は誰ですか?そして、此処ここ何処どこですか?」


「ここは宮殿の医務室(救護室)という場所でね、簡単に言えば宮殿の中だよ」とイケメンは説明した。


森子は貧血で気を失いそうになり、医務室に運ばれたそうだ。


 医務室は濃い赤っぽい色で壁などが塗られており、ベッドも豪華だ。そして、窓はカーテンが二つに分かれており、レースがほどこされている。そして、窓の外を見れば白い鳥が飛んでいる。床を見ればお洒落シャレな模様。これぞまさに夢のようなサンクチュアリである。


現実か夢かを錯覚させる効果がある。


「何ですか!!この豪華な部屋!宮殿って広そうですね。医務室だけで、この費用の掛けよう!うわあああぁぁ……!」と森子は感激した。


「木林さん。静かに」とイケメンは注意した。


日本人にはこういう洋風なオシャンティックさが心の底からの感動をよんでしまう。


「あと、私の事覚えてないの?」


「あれ?何処かで見た事があるような……」森子は気を失いそうになって以降、ずっと眠っており、転生前の仕事で多忙な悪夢を見ていた。


「私の記憶が正しければ……オズさん?」


「そうだよ。オズだよ、正解」そう言われ、頭を優しく撫でられた。


「寝ている間に体を触ったり、変なことしませんでしたよね!?」一応、確認してみる。


「勿論。するはずが無いよ」とオズは頷いた。


「兎に角、元気になってくれて良かった」


笑顔ではにかむ彼を見ていたら、ふとある事に気づいた。


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