エピソード22
「大丈夫か?」
そう介抱されたのも刹那、町の騎士団本部前まで案内された。
門には柵が施されており、左右には護衛がいる。
騎士団長に何やら紙のようなものを渡された。
「これは何ですか?」
「マップだ。お前はこの帝国の事を知らなさすぎる」
そこにはどう考えても読めない文字が書かれ、写真もあった。この国はカメラも浸透してるのか。
「と言っても、日本語じゃないと読めません……」
「日本語?それは知らないが通訳が必要だな」
「まあいい。直に用意する」
それからこの言葉を告げられた。
「不採用だ」
「何がですか?」
(面接か試験!?いつの間にそんな……)
「秘密にしておいたが、お前の事を貴族達や近衛に見張っとくように頼んだんだ。だが、お前は弱すぎる。うちの騎士団には入れられない。分かったか、貧弱者、役立たず」
「いいです。騎士団に入れなくても結構です」
「何開き直ってるんだ。そういう事じゃないだろ」
なんか怒られた。
「俺は弱い奴が嫌いなんだよ!お前はそうすぐ死んで、回復して。周りに迷惑かけたり、助けられたりで。俺がどれだけ心配したか分かってんのか!!」
はっ……怒ってるけどこの人優しい。心配してくれてたんだ。
「ごめんなさい」深々とお辞儀をした。
「もういい。お前は戦闘には向いてないから、体力を使わない所で働け。物売ったり、紅茶店で紅茶作ったりしろ」と命令された。
「分かりました」
地図ではここだからここ行けよと言われ、そこに向かうことにした。
「そういえば名前は?」
「紅茶専門店の名前ですか?」
「違う。お前の名前だ」
私はまたボケてしまった。
「木林森子です」
「良い名前だ。俺はアレキサンダー・シュナイパー。よろしくな」と紹介され、名刺交換をした。私の写真が小さい頃に撮った写真だったから、気まずい感じがした。
「また会える日を楽しみにしている」そう言われ、手を振られた。
夕陽をバックにして、光が射し込む町並みをただ綺麗だと思いながら歩いた。




