第92話 ドラゴンとの戦い 魔力銃の威力
アイジールへと到着したパレット達。パレットにとっては懐かしい土地だ。
相変わらず洞窟だらけである。
「何者だ!」
警戒する門番のドワーフ。
「アルカディアだ。カヤから救援に来た」
アルカディアは言った。
「救援!? 本当ですか! では、さっそく中へ!」
門番はすぐさま通した。
アイジールの広場に行くと、屈強なドワーフたちが神妙な顔をして睨んでいた。
ドラゴンが相手となれば、命がいくつあっても足りないだろう。
「おい野郎共! 元気出せよ!」
鼓舞する王様。フェルナンド王だ。
「そうだぜ。たかがドラゴン如き。どうってことはねえさ」
そういう屈強巨大なドワーフ。ガルムだ。
「フェルナンド陛下。アルカディア、参上いたしました」
アルカディアはそう言って、頭を下げた。
「おう。カヤからの救援か。ありがてえが……」
王は見まわす。紫色部隊を見た。
「何だこいつらは? ガキじゃねえか。相手はドラゴンなんだぞ?」
驚く王。
「ご心配なく。強力な武器と魔術を使いますので」
パレットは言った。
「へえ、魔術か。それこそありがてえがな。前線で戦ってくれるのかい?」
王は聞く。
「必要とあらば」
パレットは言った。
「ちなみにお前は?」
王は聞いた。
「申し遅れました。私はパレット。この部隊の指揮官を務めています」
パレットは言った。
「それこそ驚きだがな。本当に役に立つのかよ?」
ガルムもそう言った。
「まあ、力は実戦でお見せしますよ」
パレットはそう言った。
「自信満々なのは嫌いじゃねえがな。死んでも知らねえぞ」
王はそう言った。
部隊をまとめ、王が演説する。
「野郎共、相手はドラゴンだ! 遠慮することはねえ。ドワーフの力を見せてやろうぜ!」
王は簡潔に演説した。
「うおおおおおおおお!」
「うおおおおおおお!」
「うおおおおおおおお!」
叫ぶ兵士たち。
そしてドラゴンが来た。20メートルはあろうかという巨体。真っ赤に輝く鱗。
欲に塗れた瞳で睨む。
「うぐ……」
流石に躊躇してしまう王。ドラゴンが、炎のブレスを吐いた。
紅蓮の灼熱地獄。ドワーフたちが、次々と焼け死んでいく。
「ぎゃああああああ!」「うぎゃあああああああ!」
消し炭となるドワーフたち。
「くそ……」
王は悔しがる。どうしようもない。
「よし。紫!」
パレットは命じた。紫部隊が魔力銃を構える。
「放て!」
パレットの命と共に、魔力銃の引き金が引かれた。
ビシン! キュイイイイイイイイイイン! ドーーーーーーーン!
ドーン! ドーン! ドーーーーーン!
凄い閃光が巻き起こり、レッドドラゴンの巨体を悠々と貫いていく。
「グアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
ドラゴンはそのまま穴だらけになり、倒れ、死んだ。
「……は?」
驚く王。
「よくやった。勝鬨を上げよ!」
パレットは言った。
「勝ったああああああああ!」「やったああああああああ!」「勝利だあああああああ!」
喜ぶハーフエルフたち。
ドワーフたちは信じられず、ドラゴンの死体をツンツンと突っついたりしていた。
しかしドラゴンはズタズタになっており、明らかに死んでいる。逆に恐怖するドワーフたち。
「ありえねえ破壊力だ。ドワーフでもこれだけの傷をつけることはできねえ」
ガルムが言った。
「それにあの遠距離からの攻撃……。あんなの避けようがねえぞ」
ドワーフは言った。
「ふう……。まあ、勝ったことは良かったさ。ひとまず、帰還しようか」
王はそう言った。
「はっ」「はっ」「はっ」
ドワーフたちは答えた。




