第88話 使えない兵士 使える兵士
武器が一通り揃うと、パレット達は軍隊を募ることにした。
カヤの街で暇そうにしている人たちを高給で誘う。そして訓練を重ねた。
しかし……。
「もう駄目だあ!」
「助けてくれえ!」
「おかあちゃーん!」
泣きながら逃亡する兵士たち。
「むう、だらしないですね……」
パレットそう言った。割と軍隊っぽい所で過ごしてきたパレット。兵士たちに対する訓練が厳しすぎるのだ。
「パ、パレットさん? もう少しこう、温情というものがあってもいいんじゃ……」
慌てるアマリア。
「軍人に温情など不要! しっかりした訓練を積まないと役には立たないよ」
パレットは言った。
「はあ、そうですか……」
驚くアマリア。
「意外とスパルタなんだなお前。驚いたわ」
タバサは言った。
「こんな訓練耐えられないって! ありえないよ」
クリスもそう言った。
「いやいや。せめて50kmぐらいは行軍できないと。腕立ても100回ぐらいはできないと話にならないよ」
無茶を言うパレット。
「兵士がいなくなるぞ!」
叫ぶタバサ。
実際、最初は100人ぐらいいた兵士は順調に減っていき、今では20人程になっていた。これで兵力と言えるかは怪しい。
「むう、だらしない奴らだな……。さすがにこの人数ではキツイな」
パレットは言った。
「当たり前だろう? 多少は数も必要だぞ」
タバサは言った。
「まあ実際、それなりに役に立つ兵士を集めるというのも難しいんだよな。ドワーフとかなら役に立つだろうけど、高いんだよな……」
アルカディアは言った。
「ドワーフも良いけど、エルフとかは使えないかな?」
パレットは聞いた。
「使えるわけねえだろ。あいつらプライド滅茶苦茶高いんだぞ」
タバサは言った。
「そうですよね。エルフが兵士になるなんて聞いたこともありませんよ」
アマリアはそう言った。
「エルフなら無理だが、ハーフエルフなら使えるかもな」
アルカディアは言った。
「ん? そうなの?」
パレットは聞いた。
「それこそ冗談じゃねえだろ。あいつら迫害されてるから確実に殺しに来るぞ」
タバサはそう言った。
「金さえ払えばどんな汚れ仕事もやってくれる奴らも居るけどね」
クリスは言った。
「それは良いや。よし、ハーフエルフを雇いに行こうか」
パレットはそう言った。
「マジで? どうなっても知らんぞ?」
驚くタバサ。
「ま、それも良いかもな。行きますか」
アルカディアはそう言った。




