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万色のパレット  作者: 秀一
四周目 冷酷少女パレット
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第87話 アルカディアの発明

 アルカディアは、やはり天才だった。

 

 パレットが思うに、天才というのは二種類居る。孤高の天才、そして本物の天才。

 どちらも天才だが、孤高の天才では意味が無い。誰も理解できないからだ。

 

 アルカディアは本物の天才だった。パレットの言う事をスポンジのように吸収し、すぐに実際の実験に活かしていく。

 

「ライフリングか。理論はわかるが、実際に可能なのか?」

 アルカディアは聞く。

「可能ですよ。別に難しくはありません」

 パレットはそう言った。

 

 前の周回でドワーフたちが苦労して成し遂げたことを、あっという間に理解し、実行していくアルカディア。強力な銃や大砲が完成していく。

 

「ゴーレムには様々なパターンが考えられるな。何を重視するか」

 アルカディアは言った。

「色んなパターンというと?」

 タバサは聞いた。

「単純に防御を重視するか、もしくは攻撃的なゴーレムを開発するか、とかかな。飛行能力を付けたりするのも面白いかもな」

 アルカディアは言った。

 

「面白いですが、やりたい放題ですね。まあ、そんな派手な事はしなくていいので、壁として扱えるのが良いですね」

 パレットは言った。

「夢の無い奴め。まあ、現実主義と言うべきか」

 アルカディアはそう言って、ゴーレムを設計していく。結局、ゴーレムは様々なパターンが作られた。

 

 まず防御重視のⅠ型。そして攻撃力重視のⅡ型。飛行能力付きのⅢ型だ。

 

「私も気付いて来たんですが、アルカディアさんマジでヤバくないですか? こんなゴーレムがあったら世界支配できちゃうでしょう」

 パレットは言った。

「仕方ないじゃん。世界滅ぼす奴らと戦うんでしょ?」

 アルカディアは言った。

 

 銃や大砲の進化型も開発された。一つは魔力ライフル。魔力が無いと使えないが、絶大な破壊力を誇る。

 

「これはパレットに渡そう。有効に使ってくれ」

 アルカディアは言った。

「ふむ。試してみるか」

 パレットはそう言って、魔力銃を構えた。

 

 的に向け、魔力を込める。キイン! と光を放ち、銃弾が飛ぶ。

 ドーーーーーーーーーン……

 

 凶悪な破壊音と共に、的どころか部屋の壁すら抜け、海の彼方へと飛んでいく。

 

「これは凄いですね。射程無限じゃないですか?」

 呆れるパレット。

「良い感じだな」

 アルカディアは言った。

「いやおかしくないか? 何と戦うんだよ……」

 呆れるタバサ。

 

「魔王と戦うんだから、これぐらいは必要だよ。ていうか、軍隊もどうしても必要だな」

 アルカディアは言った。

「ゴーレムだけでは厳しい?」

 パレットは聞いた。

「流石にそれだけだとちょっとね。せめて魔力爆弾の投擲役は欲しいし。魔力銃を揃えて魔術師を集めるというのもありかな」

 アルカディアはそう言った。

 

 そして魔力砲。広範囲を破壊できる超兵器だ。

 

「これさえあればガーディアンなんぞ恐れることは無いぞ。良かったな、パレット」

 アルカディアは笑った。

「はあ、そうなのか……」

 パレットはそれを見た。青色に光る巨大な大砲。膨大な魔力を消費するが、恐るべき破壊力を誇るだろう。

 


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