第78話 冷酷なるパレット
パレットは、また生を受けた。4周目だ。
三歳になった。パレットは考える。どうすべきか。
おそらく、早くしないとセラは陥落してしまうのだろう。しかし、それはあまり重要とは思えない。エステルは重要な人かもしれないが、そうでもないかもしれない。
重要なのは「魔剣」。そして「火力」か。
『銃の作成』
パレットは能力を使ってみた。
※「銃」はこの時代に即していない武器なので、パレットでは作成できません※
そんなメッセージが表示された。意外と役に立たない能力である。
逆に言えば、この世界の人ならば作っても良いのだろう。時代が進んだ、という事なのだ。
ひとまずは魔剣だ。そう思い、パレットは外へ飛び出した。
自宅に居ても仕方ない。パレットは空を飛び、北へと向かう。
ラック、べアールを越え、その先の山岳地帯に入った。奇妙な穴がたくさん開いている。
ハーフリングたちがたくさん来た。
「どうしたの? お嬢ちゃん」
一人の少女が聞いた。
「魔剣が欲しいんです」
パレットは言った。
「! それは……」
怯える少女。
「どこにあります?」
パレットは聞く。
「知りません」
少女は言った。
『恐慌』
恐怖を与えるパレット。
「ひいい! 長老様なら、知ってるかと……」
怯える少女。
「ありがとう」
パレットはそう言った。
長老が現れた。
「何用じゃ」
長老は聞いた。
「魔剣を頂きたい」
パレットはそう言った。
「あれは呪われし魔剣。悪しきものには渡せぬ」
長老は言った。
「どこにあるんです?」
パレットは聞いた。
「さあな」
長老が合図すると、若い者たちが剣やスリングで襲い掛かってきた。
「むう、結局戦いになるんですね……。《風の精霊》よ! 《タイフーン》!」
パレットは魔術を使い、暴風で吹き飛ばす。
「うわああああ!」「ひいいいいいいい!」「ぎゃああああああ!」
凄まじい風に翻弄され、倒れていく者たち。
「や、やめぬか!」
叫ぶ長老。
「魔剣のありかを教えてください。でなければ、全員殺します」
パレットは言った。
「ぬう、何たるやつじゃ……。わかった。だが、お前に扱えるとは思えんが」
長老はそう言った。
長老は家へと入った。洞窟だ。
果たして魔剣は鞘と共に、テーブルの上に置かれた。
その魔剣を手に取るパレット。すぐさま、鈍い光が放たれ、契約が完了する。
「よくぞ我を手に取った。我こそは魔剣、『死神』なり」
魔剣は言った。
「それじゃよろしくね、フレイヤ」
パレットは言った。
「は? 何だその名前は」
魔剣は聞いた。
「あなたの名前だよ」
パレットは言った。
「ふん、まあいい。好きに呼べ」
フレイヤはそう言った。




