第69話 開発
それからしばらく、パレットとドワーフの兄妹は色々なものを開発した。
兄はフェド。妹はエレオノーラと言う名前だった。二人とパレット達はすぐ仲良くなり、色々と意見を交換することになった。
「この大砲、青銅で作ってるんですか?」
パレットは聞いた。
「ああ。それが何か?」
聞くフェド。
「鋼鉄で作ればいいじゃないですか」
パレットは言った。
「そ、そりゃそうだけどよ。高くつくぜ」
フェドは言った。
「金はあげたでしょ? やってくださいよ」
パレットは言った。
「ドワーフ使いの荒い奴だな。まあ、良いけどさ」
フェドはそう言った。
強力な銃ができた。そして大砲も。
パレットの提案で、ライフリングを刻んだり、銃弾の形を尖頭形にしたり、火薬を改良したり。
更に銃弾に火薬を詰めたり、ハンマーをつけたりすることで、銃はどんどん進歩していった。
もっとも、重要なのは大砲だ。鋼鉄製にするのはもちろん、こちらもライフリングを刻むことで射程と命中率を向上させた。大砲の場合、そうすべきかは難しい問題なんだけど。まあ相手はゴーレムなんだしそうすべきなんだろう。
そしてもう一つ。パレットには気になっていたものがあった。
ゴーレムだ。ドワーフはゴーレムが作れるのか?
「あれこそおそるべき金食い虫だったけどね……」
エレオノーラは言った。
「ゴーレムを量産するなら、目ん玉飛び出るような金が必要だぞ」
フェドは言った。
「構いませんよ。いくらでも金を払うので、やっちゃってください」
パレットは言った。
「お前は一体何なんだ? まあいいけどさ……」
フェドはそう言った。
ドワーフのゴーレムも、あのエルフのガーディアンほどでは無いにせよ、かなりのパワーを持っているようだ。多少の対魔力もある。少なくとも、時間稼ぎにはなるだろう。
銃や大砲の性能向上もそうだが、ゴーレムが動くようになると、流石にボリッドメントじゅうのドワーフや人間たちの評判となり、騒ぎとなった。噂は広まって行った。
谷底のドワーフが、凄いものを作っているらしい、と。
元々噂好き、新しい物好きの国民だ。噂が広まると早い。パレット達は、ボリッドメントの王に呼び出されることになった。




