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万色のパレット  作者: 秀一
三周目 空飛ぶパレット
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第66話 グラシアの研究所

 パレット達は月光城へと入った。

 

 中はまた複雑怪奇な構造をしている。敵が侵入しても迷うだろう。

 

「こっちよ」

 グラシアは城の本筋からは離れ、別の砦へと入った。

 

 そこがグラシアの住処だった。研究所のようだ。

 

「師匠、こんな所に暮らしておられたんですね」

 エステルは言った。

「まあね。私は好きだけどね、ここ」

 グラシアは言った。

 

 そこは湖のほとり。湖が明るく輝いている。

 

「夕方には夕日も見えるし、夜には月も見えるんだよ」

 グラシアは言った。

「へえ、良いですね。特等席じゃないですか」

 パレットはそう言った。

 

「ちなみにお前は何なんだ? 子供の割には頭良さそうだが」

 グラシアは言った。

「申し遅れました。パレットと言います」

 パレットは言った。

 

「パレットちゃん、強いですよ。私以上にね」

 エステルは言った。

「何だと? お前以上? ありえないと思うんだが……」

 驚くグラシア。

 

「まあ良いか。それで、何用だ?」

 グラシアは聞いた。

「パヴリナの事はご存じで?」

 エステルは聞いた。

 

「ご存じも何も、湖の国に行ったんじゃないのか?」

 グラシアはそう言った。

「そう、だったのですが……。しかし彼女、ロクな目に合わなかったみたいで……」

 エステルは言った。

「だろうな。湖の国は権力者が多くて、パヴリナがどうにかできる相手ではないだろう」

 グラシアは言った。


「ご存じでしたか。私達が愚かだったのです。彼女は魔剣を手にし、世界を滅ぼそうとしているようで」

 エステルは言った。


「……パヴリナもまた才ある魔術師だったのに、それを悪のために使うか。そこまで堕ちたか……」

 グラシアは無念そうに言った。

 

「師匠、私はどうすれば良いでしょうか……」

 エステルは悲しそうに言った。

「もはやどうにもなるまい。魔剣を手にしたものは魔王にしかならん。しかし、強いぞ。どうしたものかな……」

 グラシアは言った。

 

「ちなみにちょっとお聞きしたいんですが、グラシアさんって強いんですか?」

 パレットは聞いた。

「ん? いや、そうでもないな。エステルの方が強いぞ」

 グラシアは言った。

「師匠も強いですけど、王族では無いですからね」

 エステルは言った。

 

「この際、こちらも魔剣を手にすべきでは。ていうか、前の周回ではそうしてたんですけど」

 パレットは言った。

「それだと意味無いけどな。魔剣を手にしたものは魔王になるんだし」

 グラシアは言った。

「それは最悪のケースですね。しかし、そういう事も必要かもしれませんが……」

 エステルは言った。

 

「魔剣を手にしたものは絶大な力と魔力を得る。そして魔剣から力を無限に引き出すことができるようになる。そして、引き出せば引き出すほど魔剣に支配され、魔王と化すのだ」

 グラシアは言った。

「そうなんですか。それはヤバいですね」

 パレットは言った。

「うむ。もっとも、単純に力を求めるならこれ以上のものは無いがな。しかし私は、エンドポイント以外の魔剣の場所など知らないが」

 グラシアは言った。

 

「とりあえず、南方のハーフリングが持ってましたね」

 パレットは言った。

「そうなのか。まあいずれにせよ、魔剣に頼るのは考え物だぞ。何の解決にもならんしな」

 グラシアはそう言った。

 

「パレットは、ボリッドメントに行くとか言ってなかったっけ?」

 エステルは聞いた。

「ああ、銃とか大砲ですね。それがあれば、ゴーレムには勝てるんじゃないかと思いますが」

 パレットは言った。

 

「あれはゴーレムでは無いぞ。ガーディアンだ。古代エルフのな」

 グラシアは言った。

「そうなんですか? 違いあるので?」

 聞くパレット。

 

「まあめちゃくちゃ実力に差がある以外の違いはそんなに無いけどな。ただ魔法攻撃が通用しないんだよな」

 グラシアは言った。

「そこがめんどくさいんですよね。何か対策あります?」

 パレットは聞いた。

「例えば《メテオ》のように隕石で攻撃するとか、《アースピラー》なんかで地面をせり上げて攻撃するとかすればいいぞ」

 グラシアは言った。

「なるほど、隕石ですか。そういう手もあったんですね」

 パレットは言った。

 

「まあひとまずボリッドメントに行ってみようか」

 グラシアは言った。

「え? あなたも行くので?」

 聞くパレット。

「当たり前だろうが。私のせいでパヴリナがそうなってしまったようなものだしな。自分の責任は自分で取るさ」

 グラシアは言った。

「まあ、そのスタイルは賞賛しますけどね」

 パレットはそう言った。

「偉そうなクソガキだな。転生者か何かなのか?」

 聞くグラシア。

「そうですよ」

 パレットは言った。

 

「師匠、今から向かうので?」

 聞くエステル。

「そうしようか。準備するから、二人とも少し待て」

 グラシアはそう言って、準備に入った。

 


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