第57話 対峙
魔王パヴリナはパレット達を見下ろした。
銀髪の輝くような美少女。恐らく、もう老いたりはしないだろう。
「ご苦労なことですね。魔王自らですか?」
パレットはそう言った。
「えへへ。お姉ちゃんが苦しんで死ぬところが見たかったからね。それなのに逃げたりしたら困るじゃん」
パヴリナはそう言った。妖しく笑う。
「パヴリナ、もうやめて。私の事は殺しても良いから……」
エステルは言った。
「もちろん殺すよ? みんな殺す! えへへ、私人殺すの大好き! 世の中嘘ばっかりだけど死ぬときはみんな本当の声を聞かせてくれるからね! あはははは!」
パヴリナは言った。
「イカれてますね」
パレットはそう言った。
「あなたが邪魔したの? まだ子供だね」
パヴリナは言った。
「あなたもそうじゃん。見た目に騙されると痛い目を見るよ!」
パレットはフレイヤを構え、突撃する。
その一撃を、魔剣で防ぐパヴリナ。ガキン! と激しい光と音が放たれる。
「あなたも魔剣を手にしたんだ。えらいね。でもまだ使いこなせてないね」
パヴリナは言った。
「ふん。頭のおかしい女の子を殺すにはこれで十分よ」
パレットはそう言って、フレイヤの力を引き出す。
強大な魔力がパレットに宿る。
「《炎の精霊》よ! 《ノヴァ》!」
強大な爆発魔法を放つパレット。
「《光と闇の精霊》よ、《リフレクション》」
だがそれを跳ね返すパヴリナ。
ドーン! と激しい爆発が起こり、パレットは吹き飛ばされた。
「うあああああああ!」
ドシャッとパレットは地面に叩きつけられる。
「はい、終わりだね」
ドス! と魔剣を突き刺すパヴリナ。
「うああああああああ!」
凄まじい激痛に襲われるパレット。
「そんなんじゃ何もできないよ、愚かな救世主ちゃん」
グリグリと魔剣をひねり、パレットの心臓を壊すパヴリナ。
「あ……う……」
パレットの意識が遠のいていく……。
「ごめん。ごめんなさい、パレット……」
うめくエステル。
パレットは、そのまま、死んでいった……。




