第50話 結婚
ブラック達は、王と共にセプテッタに渡る約束をした。
セプテッタはアイジールから近い。しかし今は海が荒れているから無理だ。
パレット達は、アイジールの街をぶらつくことにした。
「さて、何か面白いものでもないかな?」
シオーネはそう言って、辺りを探す。周りはドワーフばかりだ。人間も居なくはないがとても少ないし、ここに住んでいる人は更に少ない。
「エルフが楽しめるものなんて無いと思うがねえ」
コンラートは言った。
「まあそう言うなよ。意外と楽しめるものもあるかもしれんぞ」
ブラックは言った。
「ちょっとそこのエルフさん! うちを見ていきなよ!」
その時、ドワーフの女性が店を開いていた。
赤、青、緑、白。様々な色に光り輝く宝石の店だ。指輪もある。
「わあ、綺麗! こんなの作れるんですね!」
喜ぶシオーネ。
「まあね。ドワーフは宝石細工が得意なんだよ?」
女性はそう言った。
「うーん、でもちょっと高いかな……」
値札を見てビビるシオーネ。
「まけとくよ」
女性は言った。
「シオーネ、何か欲しい物でもあるのか?」
ブラックはそう聞いた。
「私の誕生石はエメラルドなんだよね。買ってくれない? 王子」
シオーネはそう言った。
「良いぞ。それじゃこれをくれ」
そう言って指輪を買うブラック。
「まいどあり」
女性はそう言って指輪を渡した。
「はい」
ブラックはそれをシオーネに渡した。
「ありがとう!」
シオーネはそれを指に付けた。
「おいおい王子。誕生石の指輪を贈るってことは、結婚するって事だぞ」
コンラートは言った。
「え? そうなの?」
知らなかった王子。
「おめでとうございます、お二人さん」
マリアは言った。
「おめでとう」
パレットは言った。
「お、おめでとう」
ターヴィも言った。
「ふふ、私と結婚してくれるの? 王子」
シオーネはそう言った。
「お前がそれでいいなら、別に良いけど」
別にまんざらでもない王子。
「良かったなお二人さん。祝福してやるよ」
適当に言うコンラート。
「それじゃあ結婚しようか。結婚式は派手に頼むよ」
シオーネは言った。
「やれやれ。そんなことしても仕方ないと思うけどなあ」
ブラックはそう言った。




