表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万色のパレット  作者: 秀一
二周目 家出少女パレット
30/99

第29話 雨と話し合い

 その後、パレット達は小人たちの洞窟に泊まった。

 

 次の日は豪雨だった。とても旅立てない。

 

「この雨では無理ですな。ゆっくりしていってくだされ」

 老人は言った。

 

 小人たちの洞窟は狭いが、非常に複雑に精巧に作られている。

 

 しかしパレット達は暇になった。

 

「フレイヤ、何か面白い話してよ」

 パレットは言った。

 

「あなたねえ。私を何だと思ってるの? まあ、多少の知識はあるけどね。どんな話が良いの?」

 フレイヤは言った。

 

「何か美しい話でもないものかしら」

 シオーネが聞いた。

 

「そんなものはないわ。醜い話ならたくさん知ってるけどね。世の中なんて醜いものよ」

 フレイヤは言った。

 

「つまんないわねえ……。王子は何か楽しい話ないんですか?」

 シオーネは聞いた。

 

「そう言われてもなあ。俺だって、綺麗な物ばかり見てきたわけでは無いからな」

 ブラックは言った。

「ううん、そっかあ……」

 シオーネはつぶやいた。

 

「綺麗かどうかはわかりませんが、グァーサに関しての事なら」

 マリアは言った。

「あ、それも気になる所よね。どんなところなわけ?」

 シオーネは聞いた。

 

「とにかく大きい街ですよ。色々豪華絢爛で、楽しいものもたくさんありますね。美味しいものもたくさんありますよ」

 マリアはそう言った。

「いいじゃない。そうでなくちゃね」

 シオーネは言った。

 

「王様はどんな方ですか?」

 ターヴィが聞いた。

「ああ、それは違うんですよ。グァーサに王様は居ません」

 マリアが言った。

「はあ? それはないでしょう。どうやって国を治めているんですか?」

 ターヴィが聞いた。

 

「商人たちが合議制で決めてるんですよ。『民主主義』とも言うらしいですけど」

 マリアが言った。

「へえ、民主主義ですか。そんな言葉を聞くとは思いませんでしたよ」

 パレットは言った。

「ん? パレットは民主主義について知っているのか?」

 ブラックは聞いた。

「まあね。前世の知識ですけどね……」

 パレットは言った。

 

「あら、もしかしてマスターは『転生者』なわけ?」

 フレイヤは聞いた。

「そうですね」

 パレットは言った。

「へえ、なるほどね。そういうことだったのね」

 シオーネは言った。

 

「それなら私を手にしたのも納得ね。女神に頼まれたのかしら?」

 フレイヤは聞いた。

「魔剣については何も教えてもらってないですけどね」

 パレットは言った。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ