第11話 一周目反省会
キラキラ輝く不思議空間。
女神ニーナとパレットは、テーブルに座った。
「お疲れ様でした」
ニーナは言った。
「ふう。疲れたよ」
パレットは言った。
「お前ふざけてんの!?」
突然キレる女神ニーナ。
「はい?」
よくわからないパレット。
「いやだってさあ。何もしないのは駄目っつったじゃん。何で結婚して幸せな生活を手に入れてんのよ。ありえないでしょ!」
叫ぶ女神様。
「いや、一度やってみたかったしさ。いいじゃん。ハッピーエンドって感じで」
パレットは言った。
「はあ……。まあ一週目だしそれでもいいですけどね。二週目からはもう少し真面目にやっていただけませんか? こっちも暇じゃないんで」
そんなことを言う女神。
「え? 暇ではないの?」
聞くパレット。
「ありませんよ。私だって4000ぐらいの世界は担当してるんですよ? 特別にこの世界のため頑張ってるんじゃないですか。頼むから真面目にお願いしますよ」
懇願するニーナ。
「だったら攻略法を教えてよ。それでいいでしょ?」
そう聞くパレット。
「うっ……。そういうわけにはいかないんですよ……」
ニーナは残念そうに言った。
「それじゃどうにもならないじゃん。ていうか、私もあまり無駄な人生を送りたくはないんだけど。どうすればいいのか、ヒントぐらいは教えてよ」
パレットは聞いた。
「んー、そうですねえ。まあとにかく、早めに家を出て活動することをおすすめしますよ」
ニーナは言った。
「そんなことして良いの?」
パレットは聞く。
「親は反対するでしょうけどね。後は、『魔法学園』でしょうか」
ニーナは言った。
「『魔法学園』?」
聞くパレット。
「この世界では、魔法が強力です。『魔法学園』でそれを学ぶ必要は絶対にありますね」
ニーナは言った。
「でも、あのゴーレムに魔法は通用しなかったけど?」
そう聞くパレット。
「あいつは特殊なんで……。どんな魔法も効かないわけではないんですけどね。とにかく、『魔法学園』ですよ。『士官学校』なんて行ってる暇はありません」
ニーナはそう言った。
「そっか。ドリュー君ルートというわけにもいかないんだね」
パレットは言った。
「まあいい少年ですけどね、ドリュー君。あんまり重要なキャラではないですね」
ニーナは言った。
「そうなんだ……。そりゃ残念。ちなみに重要なキャラは?」
聞くパレット。
「流石にそこまでは。まあ、『魔法学園』に行けば会えるでしょうけどね」
女神は言った。
「とにかく『魔法学園』なんだね。よくわかったよ。んじゃその方向性で行くね」
パレットは言った。
「頑張ってくださいね。んじゃ2周目行ってらっしゃい」
女神はそう言って、パレットを下界へと落とした。