僕のレース
靴紐がほどけていたら
一旦立ち止まって
更に、しゃがみこんで
じっと騒がずに結ばなきゃ
飛べない蝶を編んで
ふと前を向いたら
背中が遠くても
悲しくなりたくない
僕には僕のレースがあるんだ
深呼吸、落ち着け、鼓動
焦りは禁物、所詮お荷物
嫌われる準備だけ
カバンに詰め込んで、行け、行け
愛される準備とか諸々
要らないものはカバンから出して
生きている実感だけが僕を動かすよ
血も汗も流しながら…
靴紐がほどけそうなら
一旦立ち止まって
更に、しゃがみこんで
じっと目を逸さずに掴まなくちゃ
飛べない蝶を編んで
また歩み出したら
背中が地平線でも
来た道を戻るのはツラい
僕は僕のレースを征くんだ
人生はリレーじゃない
ゴールはどこか検討もつかない
まるい星の上、どこまでも
それが絶望に思える日々…
希望に変えるのは難しいよ
最短コースは無いんだよ
両足の羽じゃこの空を跳べやしない
記録係は自分なのさ
タイマーは心臓さ
ストップを押すまで
僕は走るよ
ギリギリまで行こう
たまに休みながら
僕は走るよ