八頁目 「また来年」
次話は、最後に出した作名で、ちゃんとした童話で書こうと思います。
あまり長くならないようにしないとなぁ…。
楽しんで読んで頂けたら幸いです!
それから数日が過ぎました。
その数日間、冬の女王様はウィリーたちとたくさん遊びました。
今まで一人ぼっちだった冬の女王様は、今はたくさんの友だちに囲まれていました。
そして、隣街へと出発する日、街は大人たちによって飾り付けされ、初めて、冬の女王様のためのパレードが開かれました。
そえして、冬の女王様は隣街へと、ウィリーたちの街には春の女王様がやって来ました。
それからというもの、ウィリーたちの街では冬の女王様がやって来ると、ほかの街よりも盛大なパレードが開かれるようになり、ほかの街からも人がやってくるようになりました。
冬の女王様は、子供たちと遊ぶようになり、冬は人々に慕われるようになりました。
こうして、一人ぼっちだった『冬』は、人々(ひとびと)に愛される季節に(きせつ)なったのでした。
☆~☆~☆
「ウィルー?早く降りていらっしゃい!冬の女王様のパレード、もう始まるわよー!」
「はーい!今行きます!」
ウィルはお気に入りの本を閉じると、部屋を出て行きました。
外からはパレードの歓声が聞こえてきます。
部屋に残された本のタイトルは、『ストーリー・オブ・ウィンター』。
その本には一人の少年と、冬の女王様のお話が書かれています。