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エサ場案内

久しぶりに全力で走ったら高校野球部のように前のめりにスライディングしました。

アスファルトというグラウンドでスライディングしました。


一日経ちましたが親指から血がダラダラ出て今も止まらない。

首も痛いのです。


「風になれた!俺は風や!」


って、ハイテンションになってたんですが、転んだときにご飯のかつ丼も転がって悲しくなったのは内緒の話。

別にこの話とは関係ないんですけどね。

「・・え?あなた、エサ場探してるの?」

「まぁ、ここにも少しの間定住するつもりだしね。ご飯ないと死んじゃうしさ。」


私は今、ミーナにご飯を分けて貰っている。

この家のご飯は高級キャットフードと思いきや、なんとご飯に味噌汁をぶっかけた猫まんまだった。

元撤が作ってくれた猫まんまに似た味がする。

猫のご飯は何処も同じ様なものなんだな。


「確かにあなたみたいな大飯喰らいに私のご飯を分けてたら私が死んじゃうものね。エサ場は早めに見つけてほしいかも。」


どうやらミーナはエサ場を見つけるまではご飯を分けてくれるらしい。

ミーナさんマジ天使!


「まぁ、エサ場なら少しは当てがあるから、今から行きましょ?それとも明日のが良いかしら?」

「ミーナがいいなら今から案内してもらっても良いかな?」

「だから行きましょって言ってるでしょ?こっちよ。」


ミーナは塀に登るとついて来いとこっちに顔を向けて、そのまま歩いて行く。

見失わないように私も急いで塀に登ってミーナを追いかけた。


・・・


しばらく歩いた先にあったエサ場は、タバコと酒の匂いが溢れる場所だった。

何と言うか、ここは人間が酒を飲んだりメスとイチャイチャしたりする場所ではないんだろうか?

過去、同じ雰囲気の場所に夜訪れた時は、人間のメスが客寄せを必死にしていた記憶がある。


そういえばあの時も裏路地に入ったらやたらエサが置いてあったな。

きっとこう言う所の人間は心がキレイなんだな、うん。


「ここのオーナーさんは店の残り物を早朝に猫餌として出してくれるわよ。量があるから遅れたせいで食べられないって事はないわ。

後、ここから3軒隣のあの青い屋根のラーメン屋、あそこの出前のお姉さんは猫好きだから媚を売ればなんかくれるわよ。」


ミーナはここら辺にやたら詳しい様でエサ場をこれでもかと言う位教えてくれた。

最後に「もし食いっぱぐれたら私のとこに来なさい?何か食べさせてあげるから。」と言ってくれたミーナはやたら眩しく見えたのは言うまでも無い。


ミーナさんマジ天使!


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