9 エンターテイナー
日曜の午後。
ショッピングモールの吹き抜けに、ピアノの音がぽつりと響く。
その前に立つのは、黒髪の男子――春人。
ピアノを弾けるのは五人グループの中で、彼だけだ。
後ろで腕を組んでいるのは悠真と里緒。
二人とも、ニヤニヤを必死にこらえている。
「なあ、ほんとに来るのか?」
春人が小声でつぶやく。
「来るって。悠真がLINEでうまく誘ってたじゃん」
里緒がスマホを握りながら言った。
「“新しいスイーツ屋できたから行こ”ってな。完璧だ」
悠真がニヤリと笑う。
「で、2人がその通り道で、俺が弾いてると」
「そう。曲は“エンターテイナー”。
テンポよくて、明るくて、笑っちゃうようなやつ」
「……うまくいくといいけどな」
春人は軽く息を吐いて、鍵盤に手を置いた。
ポロン――軽やかな音が、空気を跳ねた。
同時に、遠くのエスカレーターから二つの影が降りてくる。
大輝と美結。
「え、春人? ピアノ弾いてる!」
「ほんとだ、すご……。こんなとこで弾けるんだ」
春人の指が鍵盤の上を踊る。
軽快で、ちょっとおどけた旋律。
“エンターテイナー”がモールの天井に反射して、
通りすがりの人たちの顔がほころんでいく。
「この曲、楽しそうだな」
大輝がぽつりと言う。
「うん、なんか、春人っぽい。まっすぐで、元気」
美結が笑った。
「……あいつ、実はお前らのこと、応援してんだぞ」
と、後ろの柱の陰から悠真が小声でつぶやく。
「ば、ばか、聞こえるだろ!」
里緒が慌てて悠真の口を押さえる。
春人は二人の視線を感じ取って、
にやりと笑ったまま、わざと少しテンポを上げた。
「ほら来た、“ここからがサビだぜ”って顔」
里緒が笑いをこらえながらつぶやく。
ピアノの音が軽やかに跳ねる。
そして、最後の一音が響き渡ると、モールの中に拍手が広がった。
「すごーい!」
「上手だねー!」
春人は軽く会釈して、振り返る。
そこには並んで立つ大輝と美結。
二人の頬が、ほんのり赤い。
「……春人、かっこよかったね」
「うん。なんか、俺も頑張らなきゃって思った」
春人が歩み寄ってきて、
「お、2人とも来てたんだ。偶然だな」
と、とぼけた顔で言う。
悠真と里緒、そして女子の**紗菜**が後ろからそっと現れて、
「ねぇ、偶然じゃないでしょ?」
「ふふ、全部仕組まれてるんだよ」
美結が目を丸くして、
「え、まさか、みんなで?」
春人が笑う。
「だって、見てらんなかったんだもん」
大輝が頭をかきながら、
「……ありがとな」とつぶやく。
春人は軽く肩を叩いて、
「今度は、2人のデュエットな」
美結が照れ笑いしながら、
「じゃあ、私が歌う。大輝は……手拍子ね」
5人の笑い声が、ピアノの余韻の中に溶けていく。
――まるで、青春の旋律がまだ鳴り続けているみたいに。
アイデアを出して、AIが書きました。




