12 おばけなんてないさ
ショッピングモールの吹き抜けは、天井まで光が届いていて、まるでお空の下みたいに明るかった。
一歩と真鈴は、保育園の最年長。今日はそれぞれのお母さんといっしょにおでかけだ。
「ねえ見て! あのくまさん、かわいい!」
真鈴はお母さんたちの手を離して、ぬいぐるみやキーホルダーが並ぶファンシーショップに駆けていった。
「あ、ちょっと真鈴ちゃん!」
一歩のお母さんが呼ぶ声も聞こえない。
「もー……」
一歩は小さくため息をついて、真鈴を追いかけた。
けれど、店の中に入ると、真鈴の姿はもう見えない。
「真鈴ちゃーん?」
店を出て見回すと、知らない人たちの足ばかりが行き来している。
お母さんたちの姿も見えない。
どきん。
一歩の胸の奥で、小さな太鼓が鳴る。
「……ま、真鈴ちゃん……」
「いっぽ……ここ……」
柱のかげに、真鈴がしゃがみこんでいた。目が少し赤い。
「お母さんたち、いないね」
「うん……」
2人は手をつないだ。
広いモールの通路は、さっきまで楽しかったのに、いまはまるで夜の森みたいだ。
見知らぬ人たちが大きなおばけに見える。笑っているお姉さんも、黒い帽子のおじさんも、みんな少し怖い。
エスカレーターの音が、うなる風みたいに聞こえる。
「……おばけ、出るかな」
「で、でないよ……」
けれど、一歩の声は少し震えていた。
真鈴がぽつんとつぶやく。
「おばけなんて、ないさ」
その声は、小さくて、それでも心に灯をともすようだった。
その時――遠くからピアノの音が聞こえてきた。
軽やかで、楽しそうな音。
「おばけなんてないさー♪」
歌うような音が、吹き抜けの広場まで届いてくる。
2人は顔を見合わせた。
「……行ってみよう」
「うん」
ピアノの前には、小さな女の子と、そのお母さんがいた。
お母さんは優しく鍵盤をたたきながら、にっこり笑っていた。
ピアノの上のぬいぐるみが、音に合わせて揺れている。
おばけなんてないさ、ないさ――と、ピアノが言っているようだった。
真鈴がその横を見て、ぱっと笑顔になった。
「お母さん!」
「真鈴! 一歩くん!」
2人のお母さんが駆け寄ってきた。抱きしめられると、ようやく安心して、涙がぽろりと落ちた。
「怖かったね」
「うん……でもね、おばけなんて、いなかった」
真鈴が言うと、一歩もうなずいた。
「ピアノが、おばけをどっかに行かせたんだ」
ピアノの音はまだ響いている。
「おばけなんてないさ、ないさ……」
それはまるで、子どもたちの心の中にある小さな夜を、そっと明るく照らしてくれる音だった。
動画で聴いたおばけなんてないさからこういう物語を作ってみました。
おばけなのでハロウィンの今日の投稿が良いかなと思いました。
アイデアを出して、AIが書きました。




