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無茶しすぎだ馬鹿ども

忙しいためさらに短めの更新となりますorz

――――――――――


「…………あー」


 気絶した修介を支えながら思うことは一つ。

 ……やばい、俺も倒れそうだ。

 アドレナリンが収まったのか、手の痛み襲ってきた。

 痛みを訴える以外でわずかに残った感覚が、流血していることをしらせていた。

 

「っと、あぶない」


 体で支えていた修介が横に倒れそうになり、あわててそれをこちらの体で止める。

 一度しか防御に使っていない右腕だってぼろぼろなのである。

 俺も修介もこれは医療魔術をうけるべきだろう。


 しかし、まあ……なんというかお互いやりすぎたよな。

 俺は天才に勝ちたかったし、修介は戦える相手がいて楽しかった――んだろうか?

 あれだけ才能があれば相手になるやつがすくないだろうしなあ。

 いや、まあだからといって命の取り合いになるレベルの勝負になったのはあれだけど。

 次からはお互い自重し――


「無茶しすぎだ馬鹿ども」


「――つぅ」


 頭部に激痛。

 首だけ振り返れば信一先生がいて、呆れた様子でこちらを見ていた。


「良い経験になるだろうと思って許可を出してみればこれか貴様らは?

 あれか、私は殺人鬼ですと……そう自己紹介したかったということか?」


「……その、申し訳ありません」


 ふむ、といって信一先生は楽しげに唇を吊り上げた。


「まあ、正直にいえば構わんのだがな」


 ……はい?


「――風よあり続けろ」


 見えない何かに持ち上げられるように修介の身体が浮いた。


「神野、だったか?お前はあるけるのだろう?」

「ええ、はい……すいませんが構わない、とは?」


 顎で校舎を指し、信一先生は歩きはじめた。

 追いすがるように歩き始める。


「何、瞬間的に負けるとおもっていたからな。

 それだけこいつのスペックは規格外だった。

 だからこういうやつもいるのだと他のやつらに示そうとそう思っていた。

 もっとも、最初は霧島岬と模擬戦をさせるつもりだったが。

 まあ結果論としてはいいものだったのでよしとすべきだ。

 なぜなら……例え才能で負けていても勝てるのだと最初に証明できたのだから」


「他のやつらへのいい指針になるだろうな、才能だけがすべてではないのだと」


「……あの、やっぱり俺才能で負けてました?」

 

 いやまあ分かりきってる事だけれども。

 今回はほとんど俺の土俵で戦ったっていうのにこの辛勝だものな。


「才能で勝てる要素があるとでも?

 最後の攻撃だって、武術の一つだろうしな。

 ああいや、途中で加速した際の魔術――あれは別だな」


――――――――――!


 ありえないと心の中でオレがつぶやいた。



「……そんな顔をするな、仮にも教師だ。

 別段魔術の中身を聞いたりはせんよ。

 むしろアドバイスをしてやろう、戦慣れしている人間ならアレが異端だと気づくぞ」


 ま、私には関係ないからどうでもいいがなと言い。


「とはいえ、だ――流石に次からは自重して戦ってくれ。

 生徒同士で殺し合いになると私の責任問題になるからな」


 思考がとまっていたみたいだ、苦笑し言葉を捜して告げる。


「……それは修介にいってください、なんだかんだいって命がけだったのおれだけですよ?」


「違いないな」



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