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最上 壮真

それぞれが3方向へと旅立った、主なグループ分けは陽葵(ひまり)(りょう)(かなで)がひとグループ(つかさ)凌久(りく)がひとグループ飛鳥(あすか)(かえで)がひとグループ蒼呀(そうが)ソロ夜宵(やよい)夢詩花(むじか)(あい)(りつ)がひとグループ最後は壮真(そうま)先生、陽葵・司・飛鳥の3組は南へ蒼呀・夜宵の2組は西へ壮真は東へそれぞれ出発した。

 

 みんなの背中を見送り一緒に転移してきた五つの像を鞄にしまい壮真も旅立つ、歩きながら「ステータス」と言葉にすると胸元辺りにiPad程の画面が現れる


 最上壮真     Lv 24

 種族       ハイヒューマン

 職業       なし

 身体能力     Lv4/10

 魔力       Lv2/10

 時空魔法     適性/10

鑑定       Lv 2/10

 

地球負荷経験値  3522479ポイント

 

 「へぇどれくらい強いのかは分からないけどまぁまぁ強そうかな?この地球負荷経験値ってなんだろ」

壮真はステータス上のポイント部分を指でなぞる。

 するとポイントを能力値や魔法へ割り振れるらしき事が注意書きとして出てきた。

 「眼鏡がボヤけてきたかんじがするな」

 と眼鏡を外してみた所普通に見えるどころか望遠鏡か位視力あがったのかと思う位よく見える、身体能力のおかげなのか?この魔力というのは古文書によると地球では気とか陰陽術とか忍術になってたものらしいけどそんな力が宿ってたなんてね、種族ハイヒューマンとは?あとは時空魔法適性てのはなんだろ?転移してきたからかな、鑑定は多分学校の仕事柄遺跡の物や文献を研究してたからかな。まぁ今の時点でどっちもハッキリとした使い方わからないから保留としておこう。

「まず目指す街の情報を手に入れないとだからこの世界の人種相当の知能のある方をさがさなくちゃならない」

そうこうしているうちに柵に囲われた街らしいものが見えてきた

 「ふぅ初日から見つかるとは思ってなかったけど友好的か敵対的かはたまた興味がないか、楽しみだな」

 柵の門らしき所に人影がみえた。ドキドキしてきたな

 「こんにちは?言葉は通じるのかな。投獄されたらどうしよう」

 門に立っていた人も答えた

 「こんにちは旅の方、言葉は通じるが 何か悪い事してきたならば投獄しなくてはいけないが何かしてきたのか?」

 「いえ!まぁこんな感じですが例えるならば生まれたばかりと言うか なので世間知らずでして色々御教授して欲しいです」

 まずは着ているものが違い過ぎるので怪しまれてる?あとはまあ喋り方だろうな、ここは素直に教えてもらう方向にしたほうがいいだろう。それよりも門番らしき人の着ているものは着物に甲冑で間違いないようだな、あと門の隙間から見える景色は屋根瓦と和風建築が見えてた、日本になんらか関係した世界なのだろうか? 

 「そうか君は外人(げじん)ではなく異世界者か、これはまた文献でしかでてこないような人間に出会うとはなかなか体験できる様なことでは無いな、私が説明するより領主様へ案内した方がいいやもしれないな、念の為身体検査とこの水晶に手のひらを当ててもらうがよろしいか?」

 と、一応歓迎された?まあ警戒はするだろう逆の立場でもそうする、外人(げじん)とは日本で言うところ外国人なのだろう、水晶は犯罪暦や魔法で姿形を変えていた場合看破できるらしい、なにげに凄い技術だな

 「わかりました、ただ作法がわからないので無礼があればご容赦を」

 

 検査なども終わり門を潜って案内されながら辺りを見回してみるとやはり日本家屋が立ち並んだ街並みだった八百屋だったり魚屋だったり甘味や蕎麦屋みたいなお店もあるな、しかし着物はなんか知ってる着物ではないな着やすそうだ、キョロキョロしている間に領主様がいるらしき平屋の広すぎる建物へ到着した。ここにも門番が配置されており案内人となにやら話した後中へ案内された、応接間?らしきところへ案内され正座しようとしたら案内人が足は崩していても構わないと言われたのでお言葉に甘えて領主様を待つ事とした。少ししたのち領主様が入室してきた。

 「君が異世界者か」

 「はい、最上壮真と申しますよろしくお願いします」

 「うむ、私はこの地を納める柳楽(やぎら)と申す。珍しい召物だからすぐ物見櫓の者が知らせに来たので何事かと敷地内では一瞬臨戦体制だったのだが門番の報告などから杞憂であったようだな、転移したばかりだと聞いたが転移の秘術は唯一あの方しか使えなかったはずでその血縁の方と思うのだが、あまり大っぴらには出来ない話なので壮真殿も色々知りたいと思われるがしばしこの話は黙認してもらえないだろうか?我が領地の門番や領民は口が硬いのでご安心くだされ」

 「なにか事情がある事はくる前からなんとなくわかっていました、もしかしたら殺されるのではとも考えていましたので逆に安心しました、ではお話は何かのタイミングでお話頂けると思っていて良いのでしょうか?」

 「ええ必ずその時が来ましたら」


 と、話し合いはひとまず終わりとなり領主様は慌ただしく帝都へ出掛けるとの事だったので今日の所はまず旅の疲れを癒やして欲しいと客間へ通され荷を置きまずは大浴場へ、源泉掛け流しの素晴らしい湯だった、さらにこちらで食べられるか不明だった和食を堪能した、ちょっとした国内旅行に来たのかと錯覚するくらいであった、ふとあの子達は大丈夫だろうかと思い至ったがみんな覚悟してきているのだからと無粋な考えは捨てた、考えても仕方ないと言うのが大半だ、だって携帯もニュース速報もないこの世界では知りようも無いのだから。そして夜がふけた。


 次の日の朝この世界について教えてくれるという方が付いてくれた。

 「唏娌(きり)と申します宜しくお願い致します」

 歳は近いような感じの女性の方だったなんだか艶っぽいのは気のせいだろうか、少し緊張するな

 「宜しくお願いします」

 まず洋服が目立つとの事だったので用意された着物に着替える、それから社会の仕組みを聞いてみたらまず魔物の存在と冒険者組合が各町にあるとの事、商売などは衣食住に関するものから武器防具、外国(げこく)との外交や争いなどが起きているとの事なので働かずもの食うべからずで冒険者が手っ取り早いかと思い唏娌さんに少し戦い方のレクチャーを受けようと思い聞いてみる。

 「唏娌さん魔物との戦闘はどのようにした方がいいかな?魔法使えたら魔法を織り交ぜての物理攻撃?」

 「まぁそのようになりますね、訓練所がありますのでそちらで訓練をされてから実戦のほうがよろしいかと思います」

 と案内され訓練を受ける。やはり日本に居た時よりかなり身体がキレているようだ、訓練に付き合ってくれた兵士の方がついてこれないようだった、なので物理訓練は程々で次に魔法を教わる事となった、ステータスを見る限り戦闘に即役に立ちそうなのは時空魔法であろう、鑑定もどれくらい魔物を視れるのかは不明なので時空魔法を教わる、0からだとまず加速や減速が入門編なので教わる、約半日かけてなんとか習得、

しかし、詠唱の言葉が聴き慣れない言葉だったらしく不思議がられた。

 結構大変だった理由は魔力に慣れていなかったせいでそれを引き出すのに時間が掛かった、はぁしんどかったけど楽しいな魔法、もっと色々属性使えたら楽しそうだけどとりあえず今日は冒険者登録してゆっくりしたい。

 唏娌さんに組合を案内され早速登録、血を一滴たらしたカードを受け取りまた客間へと帰ってきた明日から冒険の始まりだから早く風呂と夕飯を食べ眠りについた。

 「おはようございます」

 朝食を終えたら唏娌さんが挨拶してきた。

 「はい、おはようございます。早速冒険者組合に行ってきますね」

 「わかりました、私もご一緒させてもらいますね、冒険者の等級もまだ白ですので」

 等級というのは上から漆黒、白金、黄金、白銀、青銅、紅、蒼、燈、白の9段階、漆黒はこの大陸では7人いるだけだとか。ちなみに唏娌さんは青銅だった。

 「心強いですね、ありがとうございます」

 早速冒険者組合にて受けられる依頼を見る、白でも意外と討伐系は多いようだ、街の雑用から近場の討伐がメインのようだったので討伐をチョイスして受付してもらう。依頼内容は角兎5匹討伐との事頑張るぞ!

 「では隣の商店で回復薬などを購入してまいりますので少々お待ち下さい」

 「わかりました、では椅子に座ってまってますね」

 出自を隠す為ボロが出ないようにお付きの者を付けると言われたので細かい事は大体してもらえるのだが楽しみが少し半減する歯痒い気持ちでもある。

 「お待たせしました、では参りましょう」


 門をくぐり森の手前まで歩いてきた、森が深くなるにつれ魔物の強さも上がるので無闇に入らないでくれと注意を受ける。たまに森からぴょんぴょん角の生えた兎が出てくる、これが角兎か!まずは刀を振るってみよう。 

 一匹倒すのに少し手間取った意外と素早い、慣れれば動きについていけそうだが身体能力が上がってる状態でも慣れてない魔物との生命の奪い合いには緊張で強張っていたようだ。次は練習した魔法を使おうと思う、まず減速(スーゲ)を発動させると確かに兎の動きが鈍くなった。因みに発動の言葉は自分が理解している言語でも良いとの事だったのでそうしてみる。さらに加速(アーカ)を自分にかけて次の兎を狩る、練習で体験していたので難なく討伐完了!討伐部位の角を取り肉も買い取ってくれるというので持って帰る、なかなか重かった(汗)時空魔法の熟練度があがれば空間収納が使えるらしいので頑張ろうと心から誓う。

 

 組合受付にて。

 「ご苦労様です、初日いかがでしたか?」

 「まあまあの出来だったかと」

 「では討伐部位と組合証をお願いします」

 

 「お待たせしましたお会計が3分5朱ですね、」

 貨幣価値は1両=4分=16朱=4000文と江戸と同じらしい。

 「ありがとうございます、また明日きますね」


 「お疲れ様でした、私が手助けする間も無く素晴らしい立ち回りでした。等級が上がるまではご一緒させて頂きますのでまた明日お迎えに上がります。ではまた明日にしますか」

 「はい、初めは緊張してしまいましたが全体的には上々ではないかと思っていますね、また明日宜しくお願いしますお疲れ様でした」

 

 こうして新たな世界での生活が始まって成長を楽しんでいけている、みんなも楽しんでいるといいなぁ。

 

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