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(二)-18

 美沙恵の口から出たその数字は輝彦の脳内にある何かのスイッチを入れた。

「そんな金、あるわけないだろ!」

 その直後、輝彦は中指の根元の出っ張っている骨が痛むことに気づいた。右手で拳を作り、テーブルの天板を斜め上から正拳突きをしていたのだった。

 テーブルの上では置きっ放しになっていた美沙恵と赤ん坊のマグカップが一〇センチほど跳ね上げられた後、着地に失敗してテーブルの上で転がり円を描きながら中身をテーブル上にまいていた。


(続く)

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